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あなた混浴だからって私の水着を脱して裸 を見たわ ね社員旅行で人が有名な温泉旅館に宿泊し た 俺山奥にある人まで1人で行くとそこには 女性の先客がいたようだだが湯でよく見え なかったがあれは 社長しかもせて倒れいように見える慌てて 社長を抱き抱え助けたが運悪く社長の水着 の紐が解けて しまいちょっと話があるから会議室に来て くれる後日社長から呼び出しを受けて しまっ たするとそこでは予想外の展開が待って おり俺の名前はあ一女社長高田美の専属 秘書として日々献身的に働いて いる有岡君来週の福祉連合会のプレゼン 資料用意しておいてはい承知しまし た仕事のプレッシャーが高い中で日々奮闘 しているミキさんを俺は毎日サポートして いるミキさんは現在業界内で注目されて いるカリスマ経営者だ先代社長が亡くなっ てから若くして福祉事業を手広く展開して いる企業のCEOに就任したしかしそんな カリスマ経営者と呼ばれているミキさんも 多くの経営者と同じような悩みを抱えて いるよう だ社員の生活を守らなければならない責任 の重さや会社を存続させるための辛い 決断他の社員とは共有できない事柄もあり みきさん自身孤独も感じてもい たそんなみきさんと比べるとこの僕はごく 普通のサラリーマンだ3人兄弟の真ん中で 育った俺は幼い頃から争い事が嫌いで兄弟 喧嘩や夫婦喧嘩になると家族のバランスを よく見て仲裁する立場を取ってい ただけどそれは別に空気が読めるからとか 族が争うことが嫌いな優しい子だったから とかでは ないただ単純に母に自分のことを見て 欲しいからだっ たほらけ一お姉ちゃんの言うことちゃんと 聞き なさいけ一はお兄ちゃんなんだから我慢し なきゃだめじゃない の母の中で姉や弟はいつも俺より優先順位 が高いだから俺ははいつも何事にも我慢さ せられていたの だ何よあんたが汚したんでしょお姉ちゃん がぶつかったから行けないんだ よ兄弟が服の引っ張り合いをして喧嘩をし ていると俺がすぐに仲裁に 入るやめろよお母さんまた喧嘩してる よいい加減にしなさいあんた たちまた夫婦している際は俺が間に入って いつも納めてい た休みの日ぐらい家事を手伝ってよ私休み なんてないんだから ね仕事で疲れているんだから少しは のんびりさせろよいつものんびりしてる じゃないなんだとやめて お父さん母に掴みかかろうとする父を止め て泣きじゃくる 俺ごめんね健一もうお母さんとお父さん 喧嘩しないから ね 本当本当 よそうやって俺がいつも仲裁していたのは 姉や弟より母にいい子だと思われたいから でも平穏な日常になると俺はいつも イライラするなぜなら母が姉や弟にばかり 目をを向けるからだから常に周りを意識し て揉め事の原因を探していたの だ何やってくれるの ありがとう学校では控えめな性格で目立た なかったがクラスメイトからの頼み事を心 よく引き受けみんなが嫌がる作業も笑顔で 引き受けてい た有岡は何事もきちんとしているから 助かるよこのプリントみんなに配っておい てくれはい 先生貴重面な性格もあり頼まれ事も きっちりこなすので先生からの信頼も熱く なってい たこんな感じで10代の頃はあまり目立た ないようにしつつもいい人を演じて信頼を 得ることを最優先に心がけていたように 思うその方がみんなからいい人頼れる人と 言ってもらえてみんなが俺のことを認めて くれるから だでも大学生になると俺の本性を見抜く 人間もい たお前さ発砲美人なんだよ誰彼構わずいい 顔してさ今まで自分の本音とかって言った ことないだろ人に合わせてばかりだもん な友人のその言葉は俺のシを捉えている ようで自分自身も衝撃を受けたのを覚えて いるそしてその言葉はその後も俺の胸に 永遠に刻み込まれることになったのだっ た有子君にうちの社長秘書をやって もらおうと思って いるよろしく な大学を卒業して教授推薦で入社した会社 当時だった高田会長から直々に社長秘書を 任命され た高田美さんは高田会長の1人娘で会長の 光景として社長を任されている会長は教授 と昔からの友人らしく俺の人柄を教授から 伝えられ秘書として娘のサポートに ふさわしいと判断した らしいこの度社長秘書として配属になり ました有岡ですよろしくお願いいたします はい よろしくそっけな返事が返ってきた後ミキ さんはさっさと外回りに出かけていっ たミキ社長はきついから試しておきなさい ねあはいわかりました全担当の秘書科の 先輩から引き継ぎしている時にそう アドバイスされ当時の俺はミキさんに対し て多少不安な気持ちを持っていた 次はゴロタ不動産だったわねはい先方にも 確認を取ってありますのですぐ面会できる と思い ます社有者に乗り込むと後座席からこの後 の予定を美希さんから確認さ れる今日はあと4箇所回るのよねはい最終 がさ商事で17時となっており ます そう社長に配属になって3年ミキさんの 性格も把握してそれなりの対応ができる ようになってきた行動力があるところは 尊敬するけどいかせこのところ毎日外回り に出かけっぱなしだ部長以下他の人間に 任せればいいと思うが会社全体を把握し たいがために何でも自分が関わらないと気 が済まないのだから仕方が ない社長先方との交渉は営業部門に任せて もう少し外回りの回数を減らされたら いかがでしょう かトップの働き方で社員の仕事の取り組み 姿勢が変わるのよ1日デスクワークする だけじゃダメな のそれは分かりますがこのままだと体を 壊されてしまいます少し外回りを抑えた方 がよろしいか とこれは半分本音で半分社交事例の言葉 仙台の社長はもう少し我々の意見を聞いて くれたがミキ社長は全く受けつけてくれ ない本当困ったもんだ幹部が言うように ミキさんは真面目なところはいいが周りの 意見に聞く耳を持たない我が道を行く タイプなのでこの会社は今やミキさんの ワンマン経営となって いるワンマンイコールわがままとは必ず しもそうとは言えない がありがとうでも私は何事も人任せには できないの よ俺は秘書の前に1人の人間としてミキ さんの体を気遣っているつもりだがミキ さんは自分だけで抱え込んでしまって仕事 料を減らそうとしないあもう電池がない わあ君バッテリーあるはい どうぞさんのスマホはちで なく車内で充電してくれというのだがいつ も忙しいの一言でやろうとしない あらかじめ充電しておけばなんてことない のにそんな些細なことをおがっているの だみきさんは武将というかズボラというか 身の周りのことに無頓着なところがある 社長室などは自分が早く出社して綺麗にし ておかないと内の人間はもちろん外部の など呼べたもんじゃ ないよくこれで経営者としてやってけるよ なミキさんの自宅はおそらくすごいことに なっているだろうなこれじゃ結婚どころか 彼氏もできないだろう な何か言ったいえ何も社長この後お会い する稲田社長は温泉が好きなので私が場が 和むようにきっかけを作りますよ必要ない わ今日は先方の介護施設の立ち上げに協力 しに行くのだからこちらから減りかること はないのよあなたの温泉好きは知っている けど仕事に持ち込まないでちょうだい あはい分かりました取引相手は男性が過半 数を閉める女性として足元を見られない ように常に気を張っている気持ちは分かる がもう少し柔らかく人に接した方がいい時 もあると思うのだ がお疲れ様でしたその日残りの取引先に顔 を出し午後6時過ぎには車に戻っ た遅くまで悪かったわね今日はもう帰って いいわ社長はまだいらっしゃるのです かもう少し検討するものがあるから少し 残る わ美希さんは外回りの後必ずその日に訪問 した先の相談内容を見直してうちの グループにどう利益を出せるを分析しその 後のシナリオを作るのだグループ会社を 総括し毎日ハードワークをこなしながら こういった細かいところまでチェックをし て検討を 重ねるワンマンだけどこういうところは 尊敬できるよ なみんなが遊んでいる時間や飲み会をして いる間にミキさんは常に勉強し市場分析を して会社の方向性を考えている だからこそこの会社は正しい方向に進んで いるのだと 思うそれでは私はこれで失礼します記者し てすぐにデスクについてタブレットを開き 取引先の交渉内容を改めて検討し始めた ミキさん俺は彼女のコトを椅子から ハンガーにかけてあげるそして先に帰宅 することへの申し訳なさを抱きつつ俺は 社長室を出たのだ 社長昨日は何時までいらっしゃったのです か大していなかったわよあの後すぐ帰った わそうです か翌日ミキさんは早く帰ったと俺に言って いたがそれは嘘だとすぐに分かっ たミキさんのデスク周りの参上を見れば 相当疲れて何も果たさないで帰ったことは 明らかだったからだ 今日は水原不動産だったわねあそこは 明後日に変更します今日は車内監査の結果 と決算準備の確認作業がありますから 外回りはありませんそうわかったわ俺は あえてミキさんのスケジュールをデスク ワークに変更したさすがに毎日外回りで 神経を使っているからか顔色も悪く体調も 思わしくないのが見て取れたから ださんのを少しでも休める必要があると俺 は判断し た社長今日は私が最後閉めますのでお先に 帰られて くださいそう分かったわそしてその日は 来客もなく1日集中してミキさんはデスク ワークができたようだっ た社長着きましたじゃあ行き ましょう2日後水原不動産へ新規事業の話 をしに美希さんと2人で出向いていた水原 不動産から提案されたのは郊外の広い土地 に介護施設を建設するというものだがこの 地域はインフラ整備が整っていないそれに 町からかなり離れているリッチ普段なら この土地で介護施設を運営することは検討 すらしない だろう私は高齢者が安心して暮らせる住を ここに提供したいと考えているんです高田 社長には高齢者が喜んでもらえるような 施設建設のご協力をお願いしたいと思って い ますそうですね今は高齢者が住める物件は どこもいっぱいですからこれからのことを 考えれば少しでも増やす必要があります ものね分かりました検討し ましょう俺は水原社長の話に何か 引っかかるものを感じて車に戻って水原不 動産について調査したそれから数日 後高齢者施設の件進めることにしたわ ちょっと待ってください先ほどお話しした 通りこの件は断るべきです2日後俺は調査 した結果を美希さんに報告し たあの会社はただ土地を処分したいがため に高齢者施設を作るなんて言っているだけ なんです 我々は利用されているんです よそんなことは分かっていますだけど グループ事業を広げるいい機会でしょこれ に乗らないてはない わ水原不動産は累計損失6000万以上を 計上しておりその穴埋めとして抱えている 利用価値のない土地をうまい話をして我々 に売りたこうとしているの だ税理もあのを入するメリットがないと 言っていますし開業しても運営がうまく いくとは思えませ んそんな尊徳感情で高齢者の住居を立てる わけないでしょ住まいを確保できない高齢 者に提供するためなの よ誰が何と言っても建設する わ美希さんは片に工事に取りかかると いうどうしてそんなに強行するんですか 社長らしくないですよもにもう黙りなさい どうしてあなたに差しされなければいけ ないのあなたは単なる秘書でしょ事業に 関して偉そうに口出ししないでちょうだい ミキさんは明らかにいつもの冷静さを書い て いる明日責任者会議にかけるから準備し なさいそう言ってミキさんは部屋から出て 行ってしまっ た 翌日どう議でこの件が取り上げられ美希 さんの無理押しによってこの件を進める ことが決定したのだっ た社長この箇所のチェックが漏れています それと高齢者施設の施設庁からの意見書に 目を通していただきましたでしょうかああ この書類ね今からチェックするわ意見書は いつ上がってきたの1週間前です昨も社長 に確認しましたよそそうだったわね教授に 確認しておく わこのところミキさんはあの不動産のこと で頭がいっぱいなようで他の分野がおろか になっていた立地条件の悪さと建設費用の 高頭で計画が難行しているのだデスクに身 を乗り出して顔にかかる髪を闇雲に かき上げ一心フラに書類に目を通している ミキさんはもう限界に来ている 午後になり一通り書類のチェックが終わっ たようで椅子にぐったりもたれかかるミキ さんんどうぞ随分お疲れでしょう少し休憩 なさった方がよろしいんじゃないです かありがとう相変わらず気が効くの ねミキさんのデスクに彼女好みの少し厚め のコーヒーを静かに置くと小さくをつけて い た少し落ち着いてきたか なよし話してみる か社長社員たちも最近仕事料が増えて かなり疲弊しているようですどうでしょう みんなをリフレッシュさせるために一泊 どこかに行きません か 旅行こんな忙しい時期に呑気なこと言って いるわねし 時期だからこそ気持ちの切り替えが必要だ と思いますいい場所を探しますので企画さ せてもらえませんでしょう か好きにしなさいありがとうござい ます実は俺大学の頃から温泉マニアで各地 の温泉巡りが大好きだった全国でも秘境と 言われる温泉や洞窟温泉日本一高い標高に ある温泉 アニメのモデルになった温泉など今でも 休日を利用して全国各地の温泉巡りをして いる俺は目星をつけた温泉旅館について 温泉の高能や食事の美味しさなどを説明し いかに社員旅行で温泉に行くことが社員 たちにプラスになるかを説明し た当初難色を示していたきさんだったが 最終的に従業員のためにという言葉をして くれてその温泉地に行くことが決定したの だとりあえず社長を連れ出すことができ そうだ な社員たちにもリフレッシュしてもらう ことは必要だがもちろんそれは建前だこの 旅行の真の目的は美希さんに休養を取って もらうことミキさんを仕事から遠ざける ために社員旅行という理由付けが必要だっ たの だ今日のの旅行は日頃皆さんが頑張って くれているので社長が感謝を込めて忙しい 最中ではありますが旅行を承諾してくれ ました皆さん今日は存分にリフレッシュし て ください旅行当日社員がバス数台に 乗り込み盛り上がりながら目的地に 向かうこの会社で社員旅行なんて初めて じゃない ああ先代の社長の頃も1度も行ったこと なかったもんな 初めての社員旅行とあって車内は大いに 盛り上がって いる安全って混浴かな何言ってるの加藤さ んってそんな人だったんだ いやらしいお調子物の社員がみんなから 笑われている中でミキさんの表情もいつに なく 柔らかいいつもこんな顔をしてくれれば な窓越しに広がる木々と建物の流れる景色 を目で追いながらそんなことをぼんやり 考えてい た2時間ちょっと高速道路を走り終えて しばらく下道を走ると川に沿った峠道に 入った曲がりくねった道を走っていると 時折り遠くに山々のオが窓の外に見え隠れ する山の斜面に広がる森の木が赤や黄色に 染まり始め秋の気配を告げる景色を眺めと 日常から解放されて軽やかな気持ちになっ たやっぱり自然はいい な社員たちが綺麗な景色を見ながらさらに 盛り上がり始めた頃目的の旅館に到着した ここは宿から参道を歩いて15分ぐらい 行くと人があるという有名な温泉旅館 だ夕食まで自由行動です夕食には遅れない して ください夕食の時間を伝えた後皆それぞれ 決められた部屋へ入って行っ た夕食の時間までどうする俺は温泉街を 探索する けど俺はちょっと行きたい温泉があるから そこ行く よ部屋の秘書家の社員と部屋を出てから 別れ俺は目的の人に向かった脇道から参道 に入り林を歩いていくと心地いいそよ風が 頬にそっとと 当たるやっぱり空気が違うなこれが森林浴 だよ な雑草を踏みしめ緩い山道を歩きながら 自然の風景を楽しんでいたすると学生の時 に同級生から言われた言葉がふっと頭に 浮かぶお前は発砲美人なんだよ誰かで構わ ずいい顔してさ今まで自分の本音を言った ことなんてないだろう人に合わせてばかり だもん な気持ちが静まっているとこの言葉がよく 思い出されてしまう確かに今までの俺は そうだったよ親に振り向いてもらいたい 友人に信頼されたい俺はこれまで他人に 認められたい証人欲求の塊りで自分を偽っ て生きてきただから何年経っても自分の 本当の気持ちを伝えられずに満たされない 感情が消えなかったの だこの会社に入った時も秘書として社長に 認められたい俺の存在を示したいそう思っ て ただけど今は違う社長 のミキさんの力になりたいん だミさんと出会ってから俺は生まれて 初めて周りに流されず自分の意思で物事を 考えられるようになったの だそんなことを考えながら頬を進めている と前方に目的の人が見えてきた小さな小屋 の脱衣所に入ると籠にはタオルがかけて あってすでに先客がいるようだ服を脱いで タオル1枚持っていざ入ろうとするとけ女 の 人湯でよく見えないがはどうも女性のよう だった俺は静かに反対側から温泉に入り隅 の方に移動 するはあいいなあ床加減もちょうどいいし ずっと入っていたい なんなんかあの人ぐったりし てる湯舟に使ってくつろいでいるとその 女性は対面の岩の縁に頭をもたげて身動き していなかった 眠ってるえ 社長なんとよく見ると先客の女性は社長の ミキさんではない かし社長も来られていたんですか 社長何度声をかけても反応がない少しずつ 近づいていき様子を伺うとミキさんの顔は 真っ赤になっていたのぼせてるんだ俺は 湯舟からさんを出すそうとすぐさまミキ さんを抱き抱え たよいしょうう重いな何食べてるんだよ息 を切らしながら脱衣所まで歩いて向かう ミキさんは当然水着を着ていたがその種類 はビキニしかも紐で結ぶタイプだったから 悪い予感が当たってしまった抱き抱えて 歩いている間に上の部分がほけてずれ落ち てしまったのだえここでほけるなよ両手が 塞がってるから直せない じゃんようやく脱所までたどり着くとス子 の上にバスタオルを敷いてミキさんを 寝かせる よいしょそうだ早く紐を結ばなくちゃ起き たら絶対誤解さ れる俺はすぐ水着を整え紐を結んだそして ミキさんの状態を確認し霊水を使って彼女 の体を冷やす 大丈夫か なしばらくしてミキさんの意識が戻り始め たあれ 有岡よかった意識が戻ったんです ね意識が戻ったミキさんと少し休んだ後 旅館に戻るために来た道を2人でゆっくり 歩いた途中ミキさんの歩きが遅くなったの で 少し休憩するために近くにあった平らな 岩場に腰を 下ろすでも社長よくあの場所が分かりまし た ね実はミキさんも日頃のストレスから解放 されるために俺の温泉の説明を聞いて癒し が欲しくなりこっそりと俺とは別のルート で人を目指していたと いうあそこいい温泉ねはい私がが気に入っ ている中でもトップ3に入りますなんと 言っても選出が単純温泉でお湯が柔らかく て疲労回復と かミキさんと話しているうちに俺は温泉に ついて長々と語っていたよう だ温泉のことになると本当に話が止まら ないわねあつい語りすぎてしまってすみ ませんねえさっき水着取って私のだか見た でしょうな何言ってるんですか取るわけ ないじゃないです か紐の結び方が違っていたわそれに口から よだれが出てたわよ有岡君てそんな人だっ たのねえ女の人って結び方まで分かるのた 確かに社長を運ぶ時に外れたので結び直し ましたそれによだれなんて垂らしてない ですよきっと温泉のお湯ですよ そんな大声で否定しなくてもいいわま助け てくれたんだもんね有岡君この旅行って私 の休息のために企画してくれたのよね ありがとうえ分かってたんだ最初はあんな に乗り気じゃなかったの に有岡君水原不動産のこと気になってるん でしょう私が突っ走ってるからね でも父の授業ももっと大きくしたいから チャンスは逃したくないの よ分かります去年会長が亡くなってからと いうもの社長は脇目も振らず事業を 広げようとしているのは分かっています からただ社長はかなり無理してらっしゃる ようなので体が心配なん ですこの時初めてミキさんと本音で話した ような気がした いやミキさんというより自分の正直な 気持ちを伝えたのがこの人が初めてだった かもしれ ない私ね有岡君が影でサポートしてくれて いることにいつも感謝しているのよ私が気 がつかない点をよくこなしてくれたり関係 先とのパイプをしっかり気づいてくれて いるし ねその後 お互いの心のうちを話し合って俺はミキ さんが抱える孤独と仕事の圧 をミキさんは俺の満たされない気持ちを 理解してくれてお互い新たな信頼関係が 少し気づかれたような気がし たお互い色々と悩みがあるのね分かったわ 有岡君の意見は聞くように するゆめしますからそろそろ戻りましょう 空がオレンジ色に染まり始めた夕暮れの中 で心地いいそよ風に吹かれながら俺たちは 山道を下っていったのだっ た旅行が終わって3日後ミキさんから会議 室へ呼ばれ た今回の旅行企画してよかったようね みんなリフレッシュしてる みたいはい気持ちがうまく切り替えられて 以前にも増して集中して仕事に取り組んで いるよう です社員もそうだがミキさんもすっかり 落ち着きを取り戻して以前のように冷静に 指示を出して いるそういえば私の肌はどうだったかしら すべすべだったでしょうあいえ重かったの で腕のしびれの方が気になって正直よく 覚えていませんおそそう重かったの悪かっ たわね腕をそんなにしびれさせてへあいや 重いというのはつまり社長のことではなく て参道を歩いて足が重いなって あその後ミキさんの鋭い視線を浴びながら 俺はそくさと自分の仕事に戻るのだっ たその日の午後未だ彼女からの視線に 冷やせを書きながら決算試料の整理ををし ていると突然社員の1人が血走って会議室 へ飛び込んでき た大変です社長高齢者施設のローグライフ が家事ですなんですっ てローグライフというのはグループ施設の 中で1番古い高齢者施設だ今からすぐ行く わ有岡君車の手配お願いわかりました俺と みきさんは急いで車に乗り込み現場に 向かうのだったここれ は現場に到着してすぐ目の前の三撃に社長 が呆然と 立ち尽くすそこは消防者と救急車が赤色刀 を点滅させて何台も列を作って泊まってい た施設からはきのこと一緒に黒い煙が勢い よく空に舞い上がり消防隊員が懸命に消化 活動を行っ いそして数時間後に火は消し止められたが 木造だった施設は前哨幸いスタッフの敏速 な対応のおかげで入居者は皆無事だっ た数日経って出荷原因は老朽化した電気 設備の漏電による出荷だと判明し ただから早く改善してほしいって意見証 提出したの に施設長から提出されていた意見所には 施設全体が老朽化しており建物を含めた 建替えが必要だと記載されてい た特に配線の老朽化が 著しく入れ替えがキムと書かれてあったの だ私がもっと早く決済をしていればこんな ことに は木原不動産のことに集中しすぎていたみ さんはこの意見所を先送りにしていた だ入居者は関連施設と業務定型先の施設へ 移ってもらう手配が済みましたスタッフも とりあえず関連施設へ移動することにし ますありがとう入居者にはくれぐれも精神 誠意対応するように関係者に伝えて ください承知しまし たそれから入居者の家族卓へ一見一件き さんは謝罪に回ったどうしてくれるだ こっちは安心して親を預けているのにもう 少しで命を落とすところだったんだ ぞなんでちゃんと設備管理していなかった んですか私の母は介護が必要なんですよ なんとかしてください よ本当に本当に申し訳ございませんでし た入居者は助かったものの大切にしていた 思い出の品が焼けてしまったり精神的に ダメージを受けて入院してしまた人もいて 入居者の人たちが失ったものは大きすぎ たこんな被害を出しといてあんたのとこの 社長さんは責任も取らないのか設備の老朽 化を知りながら先送りにしていたそうじゃ ない かそうよカリスマ社長なんて言われていい 気になっていたんじゃないの本当呆れる わミキさんの対応が遅かったことも知れ 渡り美希さんへの風当たりがさらに強く なっていっ た業界からは社長交代の声まで出始めて いるそして事業を進めていた水原不動産の 施設建築も諦めざるを得なく なり契約解消に至ってしまったのだ加えて その医薬金も会社に重くのしかかり美希 さんは苦しい経営を強いられることになっ てしまった ん社長はまだいるの かある日俺は忘れ物を思い出し来た道を 引き返して会社に向かっ た会社の前まで来ると社長室の明りがつい ていることに 気づく失礼します社長 あらまだ帰っていなかった の社長室に入るとソファーにもたれんで ういていたさんが顔をあげ た彼女は口を半開きにしてうらなめをして 俺をぼーっとと見上げて いる大丈夫です かもう私の力じゃこの会社を元に戻せない わ父が残してくれた家と財産を保証に当て たら私はここを去ることにし ます有岡君 今まで本当にありがとう ねどうやらミキさんは責任をとってこの 会社を辞めるつもり らしい社長は仙台から引き継いたこの会社 を発展させることが夢だったんじゃない ですかまだ諦めないでください よもうだめよ私がいると会社の悪評は消え ない し私がいない方 が社長何言ってるんですかここで身を引い たら負けです私がフォローしますから 頑張りましょう よ俺がそう叫ぶとミキさんは目を丸くして 驚いて いるもういいのよ私と一緒にいるとあなた にも悪い評判が立ってしまう わ悪者は私1人で 十分あなたは次のの社長について行き なさい私は別の人間につくつもりはあり ません私はあなたの秘書なんですよ他の誰 でもない高田美木の秘書なん です有岡 君俺はミキさんの目の前に立ち真正面から 真剣にミキさんを見つめてそう言い放っ たな何言ってるの秘書なんて誰についても いいんだから私にこだわる こと私 はいつも敵を作らないように自分を抑えて 生きてきまし たでも今は違い ますあなたを守るためだったら世間を敵に 回しても構わ ない一緒に頑張り ましょうばバカねかこつけちゃっ て夜の静寂の中社長室ですりなくみきさん の後ろには屋上の赤いランプがゆっくり 点滅している高層ビルがうっすらと 立ち並んでい た有岡さん社長はどちらにいらっしゃるん です か今こちらに向かっています よ施設が焼けてしまってから2年後その 後地に改めて新しい高齢者施設が建設され 今日はその完成祝式典が行われることに なって いる美希さんは長年住み慣れた家を売却し そのお金と財産を焼けだされた入居者の 保証と水原不動産の医薬金に使っ た社長はよくうちの会社に出向いてくれて 色々助けてくれた恩がありますからうちは 協力し よありがとうござい ます以前から頻繁に関係会社を訪問して 信頼関係を築いていたおかげで建設費用を 融資してくれる会社が多数あり新しく施設 を建設することが可能となったの だもうそんなにお越にならなくても結構 ですよタたちの誠意は十分伝わっており ます からいえ最低でも新しい施設が完成する まで私どもは何か不便があればお力になり ます からミキさんは自ら入居者とその親族に何 度も足を運び誠意を尽くしフォローした俺 もミキさんが動けない時美希さんの代わり に親族宅に困り事はないかと聞いて回った ことも あるそしてその買いあって入居者と親族は 社長の謝罪を受け入れてくれて引き続き 新しい施設に入居してくれることになった のだ世間的には責任を取って社長を辞任 しろという声はまだあったが自分の家と 財産を投げ打って保証したことに同情する 声もあり以前ほどバッシングはなくなって い たみんなに大事な話がある の施設が前哨してから数週間後オフィスで ミキさんが直接社員の前で自分の気持ちを 話しだし た今まで周りの意見に耳を傾けなかった こと会社を大きくすることだけに注力して いたこと危機管理がなされてなかったこと など自分の日を認める内容を話し謝罪した の だ社員に自分の間違いを認めて謝罪する 経営者なんて普通はありえない だろうだが さんはそれをやってのけたの だまた頑張りましょうよそうよみんなで 協力し合えばいいじゃ ない みんな本当に ありがとうこれからもよろしくお願いし ますミキさんが頭を下げてはっきりと自分 の気持ちを打ち明けた姿に社員たちからは 大きな拍手が沸き起こりオフィス内は笑顔 で溢れ返ってい たこれでミキさんはこれからもここでやっ ていける な有岡さんあなたが社長を救ってくれたん ですってやるじゃ ない一足先に仕事に取りかかるとオフィス を出たところで数人の女子社員に捕まっ た私はそんな体操なことをしていませんよ 社長自身が変わろうと思ったんじゃない ですか ふふ社長が言ってたよ有岡さんが私の 気持ちを変えてくれたって私を救ってくれ た音人だってこの前女子会した時に聞い ちゃったみんな知ってるよそう言い残し 女子社員たちはニヤニヤしながらまた オフィスへ戻っていっ たそうなんだ通りでこのところ女子から変 な目で見られていると思ったわけ だその後俺の献身的な努力によってミキ さんが昔のような冷静な社長に戻ったと 同僚たちから感謝され俺自身が以前から 抱いていた満たされない気持ちも少しずつ 消えていったのだっ たあ社長が到着しました よ社員の声で振り向くとミキさんは以前の ようにキリっとした表情でこちらに歩いて くる完成したのね はい目を輝かせて新しい施設を見上げて いるミキさんの顔は晴ればれしてい た有岡君明日からこの施設を含めた グループの統括管理をしてもらうわえ統括 です かあなたは秘書で収まるような人ではない わ現場で指揮をする方があなたには向い てると思うのそれに ミキさんは俺に顔を近づけて耳打ちして くるあの時ねあなたの前で泣くつもりじゃ なかったんだ けどあなたの気持ちが嬉しくてつい泣い ちゃったの よ俺は驚いてミキさんに顔を 向けるあなたがそばにいると私冷静でい られないのだから少し離れたところで あなたを見ていたいなって そしてまた新しい施設を見上げているミキ さんがそっと呟い たありがとうそばにいてくれ て俺は爽やかな顔で見上げているミキさん の横顔を見 ながら俺はあなたのために全力でこの会社 を守り ますそう心に近いミキさんと一緒に施設を 見上げていたのだっ [音楽] たおじいちゃんがどうしようこんな山奥に お医者様はいない し危機が揺れる音と川の心地よいせせらぎ が聞こえる夜の山奥で突然女性が慌てて 叫んだ後心配そう表情で泣き 出す1人キャンプを満喫していた俺はその 声で飛び起き た俺一応石免許を持っていますえあなたは お医者様なのです か女性の言葉に頷く 俺俺がそう言って近寄ると老人は胸を抑え て汗を書きながらくの表情を い [音楽] うかつては天才心臓外界と呼ばれた 俺だが退職した今の俺に意と名乗ることは なんだか申し訳ない気がし たそんな俺に目の前の女性が俺に頭を下げ てき てどうかおじいちゃんを助けて ください俺は呼吸をしてかから覚悟を決め てよしこの辺にテントを 貼ろう俺の名前は幸森雄一37 歳ここは山奥にあるキャンプ 場俺が初めてこのキャンプ場に来た時は まだ意思をしていた頃だったがその時は それほどテントを張っている客はおらず 満点の空に川のせせらぎが聞こえる静かな 場所だっ たその頃は2ヶ月に1度キャンプに来れれ ば良い方だったが石を辞めた今となっては 週末ごとに1人キャンプに来て いるところがここ最近のアウトドア思考や キャンプブームの影響か静かな場所も 賑やかになり俺のお気に入りのキャンプ場 は小さな子供がいる家族連れが大学生の グループがよよな騒いだりして静かに 物思いに吹けることができなくなってい た俺はなるべく人から離れた場所を見つけ てテントを張り沸かしたコーヒーを一口 飲むああ落ち着く な俺は静かな森の中で深呼吸を するコーヒーの豊かな香りが美空を満たし 心地よい安らぎが広がる中俺は新緑の森の 中で目を閉じるのだっ たかつては大学病院で心臓外科として活躍 してい た自分で言うのもおこがましいがその世界 ではそこそこ名しれた若手医師だったと 言っていい だろう多くの意志や患者からの信頼を受け ながら日々奮闘してい ただががあって意をやめ今は無職貯金を 食いつぶして生活をしている状態 だ今後これからどうやって生活していこう かと色々不安はあるものの今はただこの 自然に癒されに来て いるまあしばらくはなんとかなるだろうし ゆっくり今後のことは考えていけばいい かすみませ ん俺がテントの中でをしていると誰かが俺 のテントに向かって声をかけてき た女性の 声俺がテントから顔を出すとそこには綺麗 な女性が立ってい たはい何でしょう隣にテントを貼っても よろしいでしょう か俺は隣のスペースに視線を 向けるえものすごいおじいさんが いるそこにはかなり高齢の行ってそうなお じいさんが杖をついて立っていたどうやら 俺のテントを訪ねてきた女性を待っている 様子 だもちろんいいですよ立派なテントですね 自分たちで晴れます か最近のテントは軽くて簡単に組み立て られるものが主流だがかなり昔のタイプの テントがおじいさんの傍には置いてあっ た女性はだからきっと女性がここまで テントを運んできたの だろう駐車場からここまで運ぶのは結構 きつかったと 思う実はちょっと自信がない ですよかったら俺がテント組み立ててあげ ますよ本当ですかありがとうございます それから火の起こし方も教えてもらえたら 嬉しいですわかりましたいいですよお安い 御用です甘えちゃってすみません助かり ます俺がそう言うとおじいさんは人の良さ そうな笑顔を俺に向けて近寄って くるお兄さん親切にありがとねキャンプに 来たわいいがどうも不慣れなものでねいえ いえこのくらい気にしないで ください2人に見守られながら俺は手際 よくテントやテーブルセットを組み立て やおじいちゃん椅子に座っててありがとう まきどれどれ よっこらしょおじいさんは杖をつきながら 俺が組み立てた椅子に 座るどうやら2人はおじいちゃんと孫の 関係のようだ孫とおじいちゃんの2人組 キャンプにはあまりない組み合わせ だだがそこには温かさと安らぎのある空気 が漂ってい たおじいちゃんと一緒にキャンプなんて仲 がいいんだなこのおじいちゃん何歳だろう 俺のおじいちゃんと同じくらいか な俺の祖父は去年亡くなった99歳まで 意思として現役でやっていて100歳の大 王城最後まで現役を体現したような人だっ た祖父の葬儀には多くの人が駆けつけ周り からは尊敬のまなざしで見られていたもの だそんな祖父ならば誇らしく自慢の祖父で あっても良さそうなのだが俺の場合は違っ て いるおじいちゃんお茶を入れたわよ ありがとう マキおじいちゃん日が暮れると寒いから はい 毛布ありがとうあったかい よ俺もこんなおじいちゃんと孫ならよかっ たのに な俺は隣にテントを張った微笑ましい2人 の様子を見てそう 思う彼らの穏やかな雰囲気に触れながら俺 は2人の関係を羨ましくも感じてい た俺は心臓外科だった祖父に育てられた 祖父から意になることを期待されていた父 はそれを拒否して家を出てしばらくして 結婚俺が生まれ親子3人で仲良く暮らして いたのだが10歳の時に後を継がせると 祖父に引き取られたの だお父さん僕嫌だよなんでおじいちゃんと 一緒に暮らさなきゃいけないのお母さんと お父さんは来ないのゆいおじいちゃんはお 医者さんで人の命を救っている立派な人な んだゆもおじいちゃんみたいになりたい だろだからおじいちゃんの家に行って色々 学ぶんだ僕お医者さんなんてなりたくない 絶対にやだお母さんたちと いる悠一言うことお聞きなさいこれはもう 決まっていることなんだ から父は自分が後を継がなかった追いが あったのだろう俺をあっさりと祖父に 引き渡してしまっ た祖父の家に行く前日から部屋に 引きこもって号泣し最後まで抵抗していた ことを覚えて いる当日は目をパンパンに晴らしながら ぶくれた顔で祖父の迎えに来た車に乗っ たそれからは祖父の厳しい指導の元で育て られることになっ た勉強はもちろん生活態度の全てまでが口 うるさく指導されそれまでの生活が一変し たの だまるで俺は人質みたいなものだ な全てを悟った俺はそんなことを思っ た実は父が家を出る許しを得るには条件が あったようで将来結婚して子供が生まれ たらその子を意思にするという約束だった らしいつまり俺は生まれる前から勝手に 将来を決められていたのだだけど俺は祖父 の期待に答えるために頑張り成績は常に 学年 トップ金銭的にも恵まれていたから意志に になるのに苦労はなかった早くに両親の元 から話された俺はせめて祖父からの愛情を 受けたかったのかもしれないだが祖父は 死ぬまで俺を褒めてくれることは1度も なく最後の最後まで俺と祖父の関係は冷め たものだったの だそれに比べこの隣のテントの孫娘はお茶 を入れたり毛布を膝にかけてあげただけで ありがとうと言われて いる俺は祖父の望みを叶えたのに結局 ありがとうとかよく頑張ったと言われる ことはなかっ たずっとおじいちゃんに認められたくて 必死に頑張ってきたけど結局意味が なくなっちゃった な仲の良い2人を見ながら俺は祖父のこと を思い出して何とも言えない喪失感を感じ ていたのだ さて釣りをして夕飯の材料を調達するか な俺はテントから釣り竿を持ってきて目の 前の川で釣り糸を 垂らす今もこの川はやめが釣れますか の背後で声がして振り返ると隣のテントの おじいさんが杖をついて立っていたはい 釣れますよここにはよく来られるんです か俺は釣り糸を垂れたまま聞いて みるああ子供の頃にはよく友達と来たもん さ魚を釣ったり友達と泳いだりねここに 来るのはそれ以来だ ねおじいさんが懐かしそうに遠い目をして 答えるそれは本当に久しぶりなんですね ああそろそろ人生も終わりが見えてきたし 生きているうちに行ってみたい場所やって みたいことを言ったら孫が叶えてくれ るっていうもんでね近場から日本各地まで 連れて行ってもらってる よそれは優しいお孫さんです ね俺は関心しながらテントの前で河の石を 運んでかを作っているお孫さんに視線を 向けるいかにも不慣れな様子で悪戦苦闘し ている姿を見て声をかけ た後で俺がかを作りますよそれに バーベキューセットを持ってきています からよかったら一緒に夕飯どうですか 釣り竿を貸してあげます よ俺がそう提案すると彼女は喜んで応じた わあ釣った魚を食べれるんですか釣りやっ てみたいですお孫さんは汗を拭いながら 笑顔を 見せる俺は予備の釣り竿を貸してあり釣り は初めてだというお孫さんに手ほどきをし てやっ たやめは警戒心がとても強い魚なので人影 や竿影が水面に映り込まないようにして くださいわかりまし たしばらくすると魚が餌に食いついたよう で浮が 沈むあ針に魚がかかったみたい ですお孫さんが興奮気味に叫ぶゆっくり 焦らないで竿を立てながら体側に引き上げ てください魚が近づくように少しずつ 引き寄せていき ます俺は足元付近まで魚が近づいたのを 確認し竿と反対の手で針に近い位置の糸を 持ちたり寄せながら魚を陸まで引き上げ たすごい大きいのつれたは見て見ておじい ちゃん針には大きなやめがかかっていて日 の光にキラキラ輝いているお孫さんの笑顔 に老人は目を細めてニコニコ微笑んでい た俺たちは合わせて10匹のやめを釣って 夕飯の支度に 取りかかる大量ですねこれだけ釣れれば3 人で十分ですよ本当に何から何まですみ ませんあの今更ですがあなたをなんてお 呼びすればいい か俺がやめにすり込む岩を手渡すと 受け取ったお孫さんは遠慮がちな視線で俺 を見て くるえねまだ自己紹介をしてませんでした ね俺の名前は幸森友一と言い ます俺が頭を下げて顔をあげるとおじい さんと目があったその顔はさっきまでの 穏やかな表情とは違いおじいさんは目を 見開き俺を凝視していて別人ののようだ あれどうしたん だろう私はすしマキですお世話になります おじいちゃんはすし春二 ですまきさんがおじいさんを紹介すると 椅子に座ったままおじいさんはペコリと頭 を下げた すし俺はその苗字をどこかで聞いたような 気がするがすぐに思い出すことができない まきさん俺が魚の内臓を取りますから洗っ た後水気を拭いて塩を塗り込んでください あ腹の中にも ね俺が指示するとまきさんは頷いて了承し たはいわかりまし た火起こしがうまくいくと俺たちはまき さんたちが持ってきたカレーを作る準備を したりバーベキューの準備をしたりと作業 を分担して夕食の準備を進めていく まきさんが野菜を切っている間に俺はお米 を炊く準備を するその間おじいさんは椅子に座りながら やめの焼き加減を見てもらってい たすごいキャンプに慣れていますね雪さん が親切にしてくださって本当に助かりまし た私なんてキャンプは小学校の遠足以来 ですキャンプと言ったらカレーという発想 しかなく てまさんは俺が持ってきたやダッチ オーブンを使って作ったおしゃれな キャンプ飯を見て感心して いる俺家にいるよりキャンプをやっている 方が多いんですよ家で作るご飯より圧倒的 にここで作って食べるご飯の方が美味しい ですしねさできましたよ食べましょうお じいさんも どうぞ俺は作業を見守っていたおじいさん に声を かけるありがたくいただきますよ さんは料理が乗った皿を 受け取るわあ魚の塩加減が最高ですね とっても美味しいです昔を思い出すよ本当 に美味しい なまきさんの作ったカレーもすごく 美味しいです よ日が暮れて焚き火を囲みながら笑い合っ て夕飯を食べていると俺は 思う懐かしいな誰かとご飯を食べて おいしいねって言い合う なんて両親の元にいた頃は当たり前な家庭 の団欒があっただが祖父に引き取られ2人 で暮らすようになってからはお手伝いさん がご飯を作りに来てくれてその食事を1人 で食べるのが俺の日常だっ たたまにソフと食卓を囲んでも箸の持ち方 や食事の作を教え込まれるか無言でご飯を 食べるのが当たり前 息苦しい食事をするくらいならば一層1人 の方が良いと思ったもの だこうして星空の下でご飯を食べていると 兵隊として戦地に行っていた時のことを 思い出す よおじいさんはそう言って夜空を 見上げるおじいさんは兵隊として南方の 戦地へ送られ生き残ったわずかな仲間とと にジャングルの中で こんな風に夜を過ごしたことを話して くれるあの時は生きられるかどうかの 瀬戸際で命からがら日本へ帰ってきたん だそれに比べて今夜は比べ物にならない くらい幸せな食事 だそうだったんです ねそういえば俺の祖父も戦争に行ったって 言ってたよ な直接祖父からその話を聞かされたことは ないが祖父が戦争に行った過去があると 両親から聞いたことが ある俺たちはおじいさんの話にしんみりし たり孫と全国あちらこちらへ旅をした話を 聞いて笑ったりして楽しい夜を過ごし た幸森さん美味しい食事をありがとう ございまし た夕飯の後片付けを終えてまきさんとお じいさんは頭を下げて くれる俺も楽しかったですよよかったら 明日の朝食も一緒にいかがです か俺がそう提案するとまきさんは驚いた ような反応をした後目を輝かせたえご一緒 してよろしいんですかおじいちゃんそう しよっかいい でしょまきさんはおじいさんの顔を 覗き込むだけどそこまで甘えて良いの でしょうか明日の朝美味しいコーヒーを 入れますよ僕も是非ご一緒したいですそう ですかではお言葉に甘え てそして俺たちはそれぞれのテントに 引っ込んだのだっ た俺が名乗った時明らかにおじいさんの顔 が変わったよななんだか気になるそれに すしって苗字になんとなく聞き覚えがある けど俺は寝袋の中に入っておじいさんの 様子を思い返しているうちにいつの間にか 眠りに落ちたのだっ た眠ってからしばらくして俺は女性の 叫び声で 飛び起きるおじいちゃんおじい ちゃんどうやら叫び声は隣のテントからだ 俺は驚いて自分のテントを飛び出し隣の テントに 駆けつける大丈夫ですかどうしまし た俺が心配そうに訪ねるとまさんは必死に 言葉をつなげながら状況を伝えてきたお じいちゃんが胸が痛いって苦しみ出して どうしようこんな山奥にお医者様はいない しまきさんはオロオロするばかりだ俺は 焦りながらも冷静を保ちおじいさんの状態 を確認しようと彼に近づい た俺一応石免許を持っていますえあなたは お医者さんなんです か俺は彼女の問いかけに 頷くおじいさんは胸を抑えて冷汗を流して いる大丈夫ですかおじい さん俺が声をかけるとおじいさんは苦し そうに胸を抑えながらうめき声を漏らして い た 痛い 苦しいおじいさんが苦しそうに つぶやく俺は焦りながらも冷静を保ち さんの状態を見 た真近梗塞がおじいさんに病はありません とても丈夫でしたからじゃあ応急処置とし て俺が持っている薬が有効です心臓の決を 改善するのに役立ち ます俺はいつも自賛しているアスピリンを おじいさんに服用さ せる今すぐ救急車を呼び ましょう俺がそう言うと横になっている おじさんさんが苦しい息の下で口を開い たわしの病院へ運んでくれえわしの病院 っておじいさんの言葉に驚きはしたが 詳しい話を聞いている状況ではないすぐに マキさんが救急車を呼びしばらくすると サイレンの音が聞こえてきて到着し た救急車はテントを張っている河までは 入ることができないので単価を持った救急 隊員が河まで 駆けつけるこの方は鈴代総合病院の委員長 じゃありません か俺は救急隊員のつぶやきを聞いて驚い た病院委員長このおじいさんは医師なん ですか俺はマキさんと共に救急車へ 乗り込み病院へ向かっ た救急センターに到着するとすぐに看護師 や医師が彼の処置を 始めるここに運ばれた時おじいさんは幸い 意識があって話もできる状態だっ た俺は処置室に運ばれていったおじいさん をまきさんと共に薄暗い廊下で 見送るおじい ちゃん祈るように両手を握って俯くまき さん俺は彼女の背中に手を当てて優しく 撫でるしばらくするとようやく彼女も 落ち着いてきたよう だ俺思い出しましたよあなたのおじいさん の こと俺の言葉にまきさんは驚きの表情を 浮かべたえおじいちゃんのこと知ってるん ですかはいずっと昔のことですが ね俺の祖父は意思としては優秀だったが片 もで友人もほとんどいない ただからまきさんのおじいさんのことは 特に印象に残って いる孫の俺にさえ笑顔1つ見せない祖父 だったが唯一笑い顔を見せていたのが 時折り訪ねてくる男性だっ たその男性に一度挨拶をしたことがある その時は男性の名前も何をしているのかも 知らなかったのだがその時将来は何になり たいんだいと聞かれて お医者さんですと答えた記憶が あるその言葉ににっこりと笑った優しそう な 男性今思えばあれはすしさんだったの だ俺のおじいちゃんとは偉い違いだ な当時の俺はそんな風に思ったもの だ祖父当てにしょっちゅう手紙が届いてい て封筒の裏を見るとすし瞬時と丁寧な字で 書いてあった そして祖父が亡くなった時も大勢の長文客 の中に確かにあのおじいさんの姿があった ことを思い出したのだ幸森悠一と名乗って あなたのおじいさんの様子が変わったのも 納得です雪森って苗字はあまりないし俺の 名前はおそらく祖父から聞いていた でしょう から刃さんは俺の話をじっと聞きながら 少し考え込んでいる様子を見せた そういえば尊敬している先輩がいると言っ ていて遊びに行ったりよく手紙を書いてい ました確か戦争の時に同じ部隊に所属して いて命の恩人なんだと言っていまし たそうだったの かしばらくして看護師が俺たちを呼びに来 た委長の容態は安定しましたのでもう入っ てもらって大丈夫です よ俺たちはほっとして案内された処置室に 入るベッドにはすしさんが横になっている が意識ははっきりしていてエミさへ浮かべ て俺たちを見て いるマキさんはすぐにすしさんの傍に そっと近づいたおじいちゃん本当に良かっ たまきさんは涙組みながらおじいさんの手 を 握る看護師も安心したようで微笑みながら 見守り血圧を図った後静かに頭を下げて出 ていっ た俺はゆっくり近づいてすしさんに声を かけるやはりあなたでしたかすし さんまさか君に助けられるなんてあんなに 小さかった君に ね俺とすしさんは見つめ合うすしさんは俺 を懐かしむような目で微笑んだ 幸森君君のおかげで大事に至らずに済んだ これでもうしばらくはこの世で過ごせそう だよ本当に ありがとうそれにしても不思議なものだな 今度は孫の君に助けられたんだあの時と 同じだよあの 時すさんは遠くを見るような目を するわと雪先輩は南方の過酷な戦場に 送り込まれた幸森先輩は衛生兵だったん だすしさんの声は部屋に静寂を満たす重み を持ってい たわしと幸森先輩は舞台からはれてしまい 真っ暗なジャングルの中を何日も彷徨った そしてわしは喉が乾いて仕方がなく我慢 できずに川の水を飲んでしまったんだそう したら腹を壊して なすしさんは過去の辛い体験を思い出す ように口を開きその苦難の日々を語り 始める彼の声は静かだったがその中には 語り尽くせない苦悩が滲み出てい た刃さんはすしさんの手を握りしめながら 聞いて いるあの時幸森先輩が持っていた最後の1 粒の薬を与えられなかったらわしは日本に 生きて帰ることはできなかった だろうすしさんは切々と語り目には涙が 光って いるその言葉には生きるための希望と苦難 を乗り越えた強さが滲み出てい たそんなことがあったんですね祖父は俺に はそんな話を1度もしてくれたことはあり ませんでした よそうだろうなひいものばかり見て体だけ でなく心も傷ついたからなわしもマには 話したことはないなな まきすしさんがそう言うとまきさんは こくりと 頷く幸森先輩は戦争が終わって意思になっ たすしも意思になれと言ってくれなければ わしは意思にはなっていなかっただろうな 君のおじいさんはあらゆる意味でのわしの 恩人なん だすしさんは深い感謝の意を込めて語った だけど祖父は俺に対してはそんな温かみを 見せたことはなかっ た孫が意思になったと喜んで話をしてくれ たのだがなぜやめてしまったんだい君が 意志をやめたことは噂に聞いていたよ君は 若手の心臓外界として将来を期待されてい たじゃない か燃えつき証拠軍って言うんでしょうか 祖父の期待に答えようと頑張ってきて祖父 がなくなったら心の意がプツンと切れた ようになってしまっ て俺がそう言うとすしさんはゆっくりと 起き上がっ たおじいちゃんまだ寝て なきゃさんが優しくおじいさんの肩に手を かけるがすしさんはその手を 制するわしは個人病院の意思になったが君 のおじいさんは患者の治療も行いながら 更新の育成もするために大学病院の意思に なった君も同じ道を歩むべきではないかね おじいさんがいなくなったこれからが君の スタートなんだ よすさんは真剣な表情で俺にに語りかけ たこれからが俺の スタート俺はその言葉にそれ以上の言葉が 続かなかっ た確かに祖父は厳しかったが祖父は伝え られることの全てを俺に伝えて100歳の 展示を全頭したの だわしも幸森先輩みたいに後3で100歳 までは頑張るぞまだ若い君が意思をやめて どうする すしさんの言葉を聞いてこれがそのまま俺 の祖父の言葉なのかもしれないと思っ たプツンと切れていた糸が再び俺の中で 繋がった気がしたのだっ たその後俺は勤務していた大学病院に頭を 下げて意思として復帰を果たし た今は過去の決意を胸に刻んで再スタート と思って毎日きって いる患者たちの笑顔と感謝の言葉が俺の 日々の励みとなっていたキャンプには以前 ほど頻繁には行けなくなったがそれでも わずかな休日を見つけては今でも時々 キャンプに行っている自然の中での静寂や 清らかな空気は俺の心を癒しまた新たな 活力を与えてくれるからだしかも今は1人 キャンプではないまきさんと一緒にその 広大な自然の中で新たな冒険を楽しんで いるの だ幸森さん焚き火に使う木切れはこれ くらいで足りるかしら十分だよありがとう まき重かっただろううん 全然何度か2人でキャンプに出かけマキは すっかりキャンプにはまった様子ひしから キャンプ飯まで今ではお手のものだ彼女と の時間も俺にとって特別な癒しと幸福を もたらしてくれるものだっ たおじいちゃんがわしもキャンプに連れて けって騒ぐのよ振り切って出てくるのが 大変そう言ってマキは笑う連れてくれば いいじゃないか俺は大歓迎だようーじゃ 今度は連れてきてあげようかなキは困った ように笑うすしさんも前回のキャンプが よほど楽しかったのだろう 昔を思い出して気持ちも若返っているよう だ俺は自分の知らない祖父の話をもっと すしさんから聞きたいと思っていたとは いえすしさんはかなりの高齢なので ちゃんと話が聞ける時間はそう多くはない ねえねえ見て大きい魚釣れたよマキが興奮 気味に針の先で跳ねている魚を俺に向けて 掲げる魚釣りも今では俺が教えることも ないくらい手慣れたものだ釣り竿まで購入 して自分で用意している ほどすごい大物じゃない か俺は彼女の喜びに答えて手拍子をして 褒めたたえたマキの弾ける笑顔に癒される マキやすしさんを見ていて俺は改めて祖父 について考え た俺のおじいちゃんは不器用な人だったの かもな 今はそんな風に思っても祖父はもうこの世 にはいないだが祖父の教えは確かに俺に 刻み込まれている祖父の厳しさと愛情が今 の俺の人生を支える大きな柱となっている の だおじいちゃん俺はもう大丈夫だ から俺は心の中で祖父にそう告げた祖父の 思い教え そして愛情が俺の心に強く残っていること を感じながら俺は再び明日からの厳しい 現場での戦いに望む覚悟を固めたのだっ [音楽] たぎゃー話してください警察を呼びます よビルの間の薄暗い路裏で壁に押し付け られいる女性彼女は震えて身動きができ ないようだっただけど他の通行人は横目で 見てはいるが誰も助けようとはし ないたよいい女だからっておたく止まっ てるんじゃねえぞその可愛いお顔が傷 だらけになりてえ か顎を手でわしづかみされて壁に押し付け られ脅されている女性は波なめになって足 まで震えている見ないふりができず彼女を 助けた俺だったがなぜかその数日後会社を 首になってしまっ たこの先どうすればいいか分からず家に 帰っているとなぜか僕の家の前には助けた 美女が意味な笑顔で待ってい てあなたにすごい提案があるんです え僕の名前は大川マ小さい家具メーカーで 営業をして いるさんってすごくソフトで感じいいです よねあの人のことを嫌いっていう人聞いた ことがないですもんうちの女子社員はあの 人のファンばかりだからライバル多い わ自分で言うのもなんだけど生まれ持った 人当たりの良さと人のいい性格によって今 まで人間関係でトラブルを起こしたことは ない仕事面でもお得意先から気に入って もらえて新規契約が取れることも多かっ た大川さんなら安心ねこれ注文するわ ありがとうございますこんな調子だから 当然営業成績もいい方だと思われるだろう だが実は車内評価はそれほど芳ばしくない 王香はこの新規先は私が担当するからお前 は朝の両販店本部に営業をかけてこい朝の はい承知しましたなぜなら僕の実績はほぼ 課長の合に横されているからだ東郷君今月 もいい成績だね社長も褒めていらっしゃる よありがとうございます本部 長今までも先輩社員が取引できなかった 相手と僕が契約を交わした途端課長がすっ と横から自分の実績にしてしまうことが あったその事情は他の社員にも知られてい て僕以上に腹を立ててくれる同僚もいる 課長って自分で営業かけないくせに川さん の新規先全部自分のものにするなんて ひどいですよ私本部長に言ってやるよし なさいよ課長に知られたら後でしつこく嫌 がらせされるよそうなのだ課長に逆らっ たら影で嫌がらせされたり担当先に嘘の噂 を流されて担当を外されてしまったりする ことが過去に何度もあっただから営業の 人間はもちろん内金の社員でさえ課長には 何も言えなくなってしまっているそれでは 朝に行ってまいりますおおもっと成績 伸ばさないと評価は上がらないぞしっかり 契約取ってこい大川さんかわいそう力に なってあげたいけど私たち何もできない もんねあのクソ課長どっかにいなくなら ない かしら課長は僕の性格を把握しているので 絶対に反発してこないことを知っているの だろうそれいいことに僕の仕事ぶりや自分 の営業実績と比較してしょっちゅう言って くるのだでもそれは僕だけじゃなく他の 営業にも同じ対応をしているので他の社員 からはほぼ嫌われてい た本部長先日の会議で出ている議案を自分 なりに検証してみたんですが朝の視野を 伸ばさないと東地区の利益計画を達成する のは厳しいと思います今朝の営業を化して いますので状況によっては本部長にもお力 をお借りすることが必要になるかもしれ ません分かったその時はすぐに知らせて くれ実は私もあの地域はずっと気になって いたんだ頼むぞ課長はいシェア拡大に注力 し ます課長は外面の良さとフットワークの軽 さで本部長や社長からの評価は高い上の 人間を取り込む能力が優れていることを 知っている一部の社員からは課長の実績の おこぼれに預かるとする容量のいい社員が 複数存在するのも事実 だ課長明日の相談に私も同席させて いただけないでしょうか課長の横で私も 勉強したいんですわかったよく見て勉強 しろよありがとうござい ます社内は課長に賛同するものと避難する ものに分れていた課長婚約なさったって 聞きましたよおめでとうございますお相手 は何でも取引先のお嬢様とかいやあ 羨ましい限りですおおありがとうまあ日頃 から取引先に誠実に接しているからこう いういい縁にも巡り合えるんだ君たちも 精神誠意お客様に接しろよはい課長を 見習って自分もお客様第一で考えます課長 本当におめでとうございます自分はずっと 課長についていきますから見放さないで ください よ課長は最近取引き先の娘と婚約した らしくそのことをいつも自慢気に話して いる表向きはみんな祝福しているが課長を 苦々しく思っている社員たちは影で彼に悪 をついてい た花につくわねあの言い方社長令嬢と婚約 したからって自慢しちゃってさなんか自分 はお前らとは違うって遠回しで言ってるよ ね自分は動かないで部下にばかり仕事させ てさ誰がお前なんか祝ってやるかって のそんなある日僕は以前から水面化で動い ていた外しの大手クライアントと契約する 運びになり部長たちと共に戦法との交渉の 場に立ってい た大川さんが提案していただいた分野は 我が者としても関わりたいところだったの で非常にありがたい是非今後は正式に我が 者と業務提携していきたいと思っています ありがとうございますこちらこそ全面的に 協力いたしますそうして外しの営業部長と 我が者の本部長が硬握手を交わして正式に 取引関係が成立したのだったこの案件は1 年半かけて地道に動いてきたものだという のも本部長直々に僕が交渉まで持っていく ように指示されていたためだった郷君は別 で忙しいようだから君にこのは動いて もらう報告は直接私にしてくれればいい から頼むなはい承知いたしまし たそして1年半かけてようやく交渉の場を 設けたのだ川君社長室に一緒に来てくれ 社長に先方との交渉内容を具体的に報告 する はい僕は本部長の後について社長室に 向かうために席を立った川さんすごいわね あの大手と契約とったんですってもう出世 間違いなしね私アプローチしちゃおっかな あなたそんなことしたら女子社員全員を敵 に回すわ よそんな話が聞こえてくる中でオフィスを 歩いて課長席の横を通りすぎると課長は 明らかに煙たそうな顔をしていたち気に なりやがっ て俺はなるべく気にしないようにして社長 室へと向かうその後社長に契約内容を説明 してこれからの段取りを本部長と共に 話し合ったのだっ た翌日仕事が早早終了したのでたまには 早く帰宅しようと思っていると後輩たちが 声をかけてきた大川先輩今日1杯行き ましょうよ俺たち先輩が1年以上かけて どうやってあの大手と契約までこぎつけた のか話を聞きたいんですよ僕としては今日 は早帰りたかったけれど後輩たちがどうし ても飲みに行きましょうと半ば強引に誘っ てくるので 仕方ない分かった12時間だけな ありがとうござい ますそして3人で駅近くの居酒屋で飲み 始めたのだったこ1時間経ったところで 話題の中心がいつの間にか課長の話になっ ていた課長はいつも大川さんの案件を自分 のものにしてるじゃないですか大川さんは は腹が立たないんですか うーんたまにカチンと来ることもあるけど 結局誰が実績をあげようと会社の利益に なるんならいいんじゃないのか な確かに自分の功績が人に移るなんていい 思いはしないけれど車内であまりゴタゴタ になることも嫌だし正直あまり深く考えた ことはなかったカ先輩はいい人すぎるん ですよ自分の成果全部取られちゃうんです よ俺だったら絶対ぶち切れますよお前が そんなことしたら課長からしつこくいびら れるぞ課長に逆らって病んだ人間は たくさんいるじゃないかそっか悔しいよな 何も言えないなんて さ課長のやり方に苦言を言ったら最後課長 から必要に嫌がらせを受けるはめになるの だ僕もそんな人間を何人も見てきたでも川 先輩が課長になったら俺は絶先輩の元に 行きます若い奴らも本心ではみんなそう 思っていますよあんなク課長なんか早く 追い越して くださいそんな出世なんて考えてないよ 会社が発展すればそれでいいと思っている から何言ってるんですかもっと向上心持っ てくださいよああもうイライラする な後輩から見れば僕なんか出世欲もなく 競争心もないと思われているんだろうな でもそんなもの生まれながらにして 持ち合わせていないんだからしょうがない だろうそしてそろそろ帰ろうかと考え始め ていると後輩たちが課長の婚約者について 話してきたそういえば先輩知ってました 課長の婚約者って大陸商事のご令嬢らしい ですよ何でも自分が営業かけて知り合った んですっ て大陸商事といえば僕が半年に新規開拓し た会社の1つだまた課長は自分の鉱石だと 言っているのか俺は将来逆玉だって俺たち に自慢して行ってくるんですよ本当嫌な やつそうなんですよこいつが言うように その婚約者が超絶美人らしくて以前から 絶対落としてやるって言ってたんですよそ したら本当に婚約まで進んじゃったんで びっっくりですそうそう大陸商事の社長を 手付けたなんて言っちゃ 生事実作っちまえばこっちのもんだって 本当クズですよ あいつ2人の怒りはまさに噴火寸前だそう いえばこの前言ってたのがさ俺はいずれ あの会社の社長になるからもう安泰勝ち組 の仲間入りだって笑っていってやがった マジかあいつ超 むかつくまあ何が勝ち組かは分からない けれど2人は周りの人間に振り回されない で自分を高めることだけに集中すればいい んじゃない か僕が課長をあまり意識しないよう嗜めた 後飲み会はお開きになった先輩お疲れ様 でしたお 疲れ店の前で後輩と別れ僕は駅に向かう コンビニを通り越して線路伝に駅に向かっ ているとどこからか女性の声が聞こえてき た話してください2呼びますよ別に変な ことするわけじゃないよいっぱい付き合え て言ってるだけだろいややめてください きゃー声のする方を見るとビルの間の 薄暗い路地で壁に押し付けられている女性 が震えて身動きができないでいただが通行 人は横目で見ているだけで誰も助けようと はしない面倒なことに関わりたくないよう だ たくよいい女だからってお高く止まってる んじゃねえぞその可愛いお顔が傷だらけに なりてえ か顎を手でわしづかみされて脅されている 女性は涙目になって足まで震えているはあ 仕方ないな僕は男の背後から静かに近づい て声をかけたあのちょっといいですか交番 の方から来たんですが何かありましたか トラブルなら交番で話しましょうかえあ ああなんでもないあんた警察か僕は警察 じゃありませんが友人が警察官なんでね これから交番に一緒に行きましょうそこで 話の続きをすればいいです よ僕がそう言った途端男が慌て出すおっと 給養を思い出したこんなことしてられんわ じゃなあちょっとこの人と話があるんじゃ ないんです か慌てて人通りの中に消えていった男を 見えて彼女の方に向き直ると女性は両手で 肩を抱えてブルブルと震えてい たもう大丈夫ですよあの人酔って気が 大きくなっていたんでしょうさあ早くお 帰りになってくださいそれではあああのあ ありがとうございましたご友人は警官なの ですかいえあれは嘘ですこういう時はあ 言えば大抵逃げちゃいます から僕が帰ろうとすると彼女はお礼を言っ てきたがなぜかその場から動こうとしない すみませんあ足が震えて歩けないんです また誰かに絡まれると思うと怖くて1人で 帰れなくなってしまって あまりの恐怖で体がこってしまったの だろうそれじゃあ家のそばまで送りますよ 僕は迷った末笑顔でそう言い彼女の背中を 優しく押してあげて少しずつ大通りに 向かって歩き始めたこの道でいいですか はいこのまままっすぐに行くと内があり ます彼女の歩幅に合わせてゆっくり歩いて いると彼女が突然指を刺してここですと いうえここです か彼女から言われて家に視線を向けると そこに現れたのは見上げるような高い兵に 囲まれたとても大きな 邸宅こんな大きい建物本当に家なの か僕が立ち尽くしているとさあどうぞと 言って大きな門の扉を開ける彼女ああいや それじゃあはこの辺で明日から気をつけて くださいねあ待って ください僕が帰ろうとすると半ば強引に腕 をつまれ家に押し込まれてしまった広い 中庭を横切って家に入るとそこには見た こともないような骨董品がいくつも置いて あり壁にはたくさんの海外画が飾られて いるうわあなんか高そうなものばかりある ぞあこの絵テレビで見たこことがある有名 な絵だまるで美術館や博物館に来ている ような感覚になってしまい今まで経験した ことがない世界観の空気にすっかり緊張し てしまったこちらに座ってくださいははい これもまた高そうなソファーに座らされて 僕の緊張は頂点に達していたしばらくして 奥から彼女がお盆に乗せたお茶とお菓子を 持って くる何もありませんがどうぞ召し上がって くださいあどうもテーブルに置かれたどこ かの王族が使うようなテカップと見たこと もない洋菓子に自分の手が微妙に震えて いるのが分かるあそういえば自己紹介が まだでしたね私別所と申しますそうだわ 名刺をご覧になった方が分かりやすいです よ ねそう言ってカから名刺を手渡してきた陸 別所 香る大陸商事はい父の会社なんです父親が 大陸商事の社長ってことはまさかこの女性 が課長の婚約者ってこと僕が混乱している とリビングに男性が入ってきたああどうも ようこそお越しくださいましたなんか娘を 助けていただいたようで本当にありがとう ございました えこの人がもしかして社長 さん僕はあまりの緊張になんとか声を必死 に絞り出すあいえたまたま通りかかった だけです からおそらくそう言ったと思うけど正直 その時は頭が真っ白で何を言ったか全然 覚えていないただなぜか直立不動になって 頭を下げていた記憶だけはある この方だけだったんですよ私を助けて くださったのは他の人たちは遠目で見て いるだけで誰も近づきもしなかったんです から今のご時世他人を助けるためにあえて 危険なことに関わりを持とうとするなんて 考える人はあまりい ないそうでしたかまあどうぞお座り くださいあそうそう失礼ですけどお名前 だけでも教えていただけませんか ああこれは大変失礼しまし た社長に言われて一瞬座ろうとしたがすぐ に立ち上がり名刺を 手渡す琥珀家具株式会社大川 正琥珀家具さんよく存じていますよあそこ の社員さんでした か2人に名刺を手渡すと社長から親しくさ せてもらっていると言われた実は娘も あなたの会社の方と婚したんですですよ そう言って社長は笑って彼女の方を向く なんかこの子あまり嬉しそうじゃない な社長が婚約の話をした途端かおさんの 表情が曇ったのだ話は少しだけ聞いてます 僕の上司と婚約したそうでこの度はお めでとうございますありがとうございます あの方あなたの上司なんですかかの泣く ような小さな声で答える彼女はやはり沈ん でいるように 見えるあの課長と一緒になるなんて かわいそうな人だなでもこの人課長のどこ が好きなん だろう東郷さんには会社のことで 素晴らしい提案をしてもらって恩があるん です東郷さんが娘を一目見て気に入った ようでして私がこの子にあの方との 付き合いを強く進めたんですよ課長の提案 事項は僕が交渉の時にしたものじゃないか 全く課長のやりそうなことだ あの間違っていたらごめんなさいもしかし て取引するために毎日うちに来ていた営業 の方って大川さんではないですかうちの 担当者が毎日営業に来るから名刺がこんな に溜まってるって見せてもらった名刺に 確か王変わってあったような気がしたもの です から彼女がそう聞いてきたので自分が当初 担当していたと答えたそうあの時は取引 するために1年半何枚名刺を使ったか わからないくらい毎日のように通っていた ものだその年は靴も2速履きつぶしたうち と契約した営業って君だったのかはい社長 がおっしゃる提案事項をこちらの担当者に お話しいたしました僕がそう言うと社長と 嬢さんはお互い顔を 見合わせる担当者が別の取引先とトラブル を起こしたから担当を外して指導係りの 自分が担当になったと本郷さんから聞いて いたんだがそれではお父様がこだわって いらっしゃる提案事項というのは東郷さん がお作りになったわけではないのですね はい僕が全て作成しました課長のことを 相当信頼していたんだろう2人はすごく 落胆している様子が伺える あっただが僕はすぐに後悔した課長の婚約 者と取引社の社長にそんなことを言って しまったら課長との関係がダメになるかも しれないじゃないかこれでは課長の嘘が バレてしまったようなものだこのまま黙っ ていれば課長はこの人と結婚してこの会社 の時期社長になれたのに僕が潰してしまっ たと分かったらとんでもないことになって しまうああ まずいまずいぞ今更前言撤回できないし どう しよう社長みさ成功からお電話ですお 手伝いさんらしき人から呼ばれて社長が席 を一旦離れる僕が頭を抱えてこれからどう しようかと悩んでいるとかおさんが声を かけてきた東郷さんから結婚を前提として お付き合いしたいと言われたんですお父様 は会社の問題を解決できる提案をしてくれ た東郷さんを無限にできずにいました私も お父様と同じ会社におりますのでその問題 が解決すればもっと会社が発展することが 分かっていましたですから東郷さんのお 言葉をお受けすることにしたんです後輩が 居酒屋で言っていた社長を手付けたって いうのはこのこと かでも東郷さんは結婚したら家に入れって おっしゃってて私は仕事を続けたいのです が女性は家庭に入って夫に尽くすものだと いうので正直悩んでまし た今時何古臭いこと言っているんだと思っ たが彼女の話よりもこれから東郷さんと どう接すればいいのかそっちのことばかり 考えて しまう あの東郷さんとの結婚はもちろん婚約解消 しますやっぱりそうだよな ああこりゃ嫌がらせどころの騒ぎじゃない ぞもう会社にいられないかもしれ ない私とお父様を騙したことは絶対許せ ませんあの人にそれなりのお礼をしなけれ ばいけませんね僕が頭を抱えているそばで 拳を握って何かを決意している香さんは これまでの清楚な令嬢というよりは復讐に 燃える女にしか見えなかっ たやりましたねとの契約で大川さん課長に 昇進ですってもう大川先輩の時代ですよ俺 大川先輩についていきます から翌日僕が出社するとオフィス内は 浮き足だっていたでもそんなことより僕は 気が重いというか正直もう逃げたい気持ち でいっぱいだ東郷さんはまだ僕が婚約者に 真実を伝えたことを知らないらしく普段 通りに仕事をしている 今日接待があるからこの資料をまとめて おいてくれ遠藤こぶ商事に明日のアポ取っ たかこれから連絡取り ます僕に対しては相変わらず完全無視だは またか よ本部長に呼ばれ会議室へ向かう僕に向け られる彼の視線にはテが満ち溢れてい たそれから1週間後僕は社長室へ呼び出さ れた人の取引の件かと思い社長室に入ると なんだか部屋の空気が重いそこには怒りに 満ちている社長の他に真っ赤な顔をして横 に立っている本部長そしてその横で似つい ている東郷課長の姿があった君には失望し たよとんでもないことを考えていたんだな 君は大川君にあそこを担当させたのは失敗 だっ た社長と本部長が何を言っているのか僕に はさっぱりわからない君は大陸商事に とんでもない非道を働いたんだ我が者の名 を傷つけただけではない信用も台無しにし た会社に大きな損害を与えたことは理解し ているだろうなちょっと待ってください私 が何をしたんですか会社に損害になるよう なことをした覚えはありませ ん会社に損害を与えたことなど僕自身全く 身に覚えがないと食い下がったが社長は 一切聞く耳を持ってくれ ない君は大陸商事に取り入るために社長 令嬢と個人的な関係を迫り先方が拒否でき ないような契約をさせたと告発文が送られ てきたん だそれって東郷課長のことじゃないの僕は 関係ないじゃない か東郷課長は楽しそうにずっとやけている その後僕は何度も否定したが全く信じて もらえずその場で社長から妊娠を言い渡さ れてしまったそして最悪なことに数日後 会社に多大な損失を与えたという理由で僕 は解雇されてしまったの だなんで何もしていないのに首になるんだ 理不尽だよこんな こと僕は力が抜けてしまいよろよろと住ん でいるアパートに向かうアパートに近づく と見るからに高そうな黒い高級者が アパートの前に横づけされていた金持ちは こんなボロアパートによなんかないだろう タワマンにでも行ってくれよやけに なりかけていた僕はその車を見て珍しく 吐き捨てるように心の中で つぶやくお久しぶりです母さんえあなたは すると突然車のドアが開き中から先日助け たカオルさんが出てきた今日はネイビーの スーツをばっちり身にまといいかにも キャリアのような風貌だどうなさいました 元気がないようですね彼女は笑顔で僕に 話しかけてくる今はあなたとおしりする 気分じゃないんですよ ん待てよ大陸商事の告発分って まさかあの別所さんもしかしてうちの会社 に何かしましたはい告発をていきましたよ 笑顔で答えるかおさんなんてことだ彼女が 描いたのかなんで僕がしたことにしたんだ よべしさんひどいじゃないですかなんで あんないい加減なこと書いたんですか僕 会社を首になったんですよとりあえず車に 乗ってください中でお話しし ましょう僕は笑顔で話す彼女の言葉を無視 して部屋へ向かうが彼女は後ろからすごい 勢いで僕の腕を掴んでき た一緒に来てくださいちゃんと話します からいや結構ですあなたまであんな嘘を 言う人だとは思いませんでしたもう僕に 関わらないで ください僕が鍵を差し込み部屋のドアを 開けようとすると今度はドアのに手をかけ ている僕の手を掴んで訴えてくる私嘘 なんか書いていませんよ実を書いたまで ですじゃあなんで僕があなたに関係を迫っ たなんて書いているんですか僕はそんな ことしてないじゃないですかちょっと待っ てください川さんがそんなことをした なんて一行も書いていません何かの間違い ですとりあえず車の中でちゃんと話し ましょうかおさんの話していることがよく わからなかった僕は彼女の車に乗って 詳しい話を聞くことにし た本当に僕ののこと何も書いてないんです かええただ営業社員としか書いておりませ んよでもおかしいですねこの事情を知って いるのは限られた人しかいませんよねそう だ彼女と契約の関係を知っているのは課長 しかいないあそこは僕と課長しか担当して いなかったまさか課長が僕をはめたそう いえば東郷さん最近部下の1人に生きなや がいるってよく言っていましたよそうだ僕 の小心が決まれば東郷課長と同じ地位に なるからそれを阻止しようとして告発分を 利用して僕のせいにしたん だ今から私が直接あなたの会社に出向いて 大川さんの首を取り消すこともできますよ でもこのまま私と一緒に起業することも できますけどどちらにし ます笑顔で僕にそう語りかける彼女がんで そんなことを言ってくるのか僕の頭はつい ていか ない私小さい頃から社長令嬢って言われて 周りから羨ましがられていたんですでも影 では何でも与えられた甘やかされたお嬢 さんて言われて てそれがとても嫌でしただからなんとか 自分の力でやっていきたいと思っていたん ですけどお父様から自分の会社に入りなさ いって強く言われてしまってだから今でも 車内ではこ者って言われているん です女子席で彼女の話を聞いていると彼女 は唇を噛みしめて悔しそうな表情をして いるだから悔しくて独立して自分の力で 生きて行こうと決めたんですだけど何事も 1人の力だけでは限界があるのも知ってい ますそこでお父様がお認めになられたご 提案をされたオカーさんなら一緒にやって いけると思ったんですだか そうか彼女は親から独り立ちしたいんだ 気持ちは分かるけどすぐには答えなんか 出せないよオカーさんを引き抜くことは お父様も承知していますいつも東郷さんに 仕事を取られているとも聞きましたどう ですか誰にも邪魔されず思いっきり自分の 仕事をしてみません か誰にも邪魔されず自分の力を発揮して 仕事をする で彼女のその言葉でこれまで課長に横取り されてきた自分の実績が 思い浮かぶ今までのことを考えたら僕は 東郷課長の評価を上げるために仕事をして いるようなものだったのかも会社の利益に なればと思ってあまり考えないようにして たけど横取りされるたびに嫌な気持ちに なっていたのも本当だし な仮にもしここで誤解が晴れてこのまま今 の会社にいても先が見えているし新しい 仕事にチャレンジするいい機会かもしれ ない大川さんもうそろそろ自分のために 仕事をしませんか自分の仕事を誰かに 任せるのではなく最後までやり遂げたく ないですか年少30億これが私の目標なん です是非私と一緒にやり ましょう自分のために仕事をするという 言葉と彼女の力になりたいという気持ちが 湧いてきて気づいた時には首を縦に振って いたのだっ た社長私が告発分を送りました告発分に ありました個人的に関係を迫ってきた営業 の人は東郷課長であって大川さんは全く 関係ありませんほ本当ですか東郷からは 大川が担当した時からと聞いていたんです が私に結婚を迫ってきたのですから事実 ですこれまで色お世話にましたそれではあ ちょっと待って ください僕とカさんは以前勤めていた会社 に告発分の人間が東郷課長であること そして東郷の悪どい営業手法により被害を 受けたと報告し取引の打ち切りを告げて 社長室を出たそれからは以前僕が担当した 取引先にかおさんと共に直接出向き誤解を 解くために頭を下げて 回るそうでしたかいえね私もオカさんが そんなことするとは思わなかったので 不思議に思っていたんですよでも良かった です私が思っていた通りのオカさんで大川 さんに引き続き担当してもらえばこちらと してもありがたいですよまたよろしくお 願いしますねありがとうござい ます僕の釈名とかおさんの説明によって 引き続き僕の顧客でいることを決めてくれ た企業も多かった郷君あまりにも我々を バカにしたことしてくれましたね君は今日 限りで超会会古です2度と顔を見せない ようにう そんな社長から改めて事情を聞かれた統合 は告発分が自分のことだと認めその日に 解雇が決定業界にもいられなくなり姿を 消したのだったそして驚くべきなのは以前 一緒に仕事をしていた同僚たちがさんの 会社にしてきたこと川さんまたよろしくお 願いします俺はどこまでも川さんについて いきますから私たちもおかさんと一緒に 仕事したかったからこれからもまたお願い しますみんなどうしてこの会社に転職した のあのままいれば課長もいなくなって仕事 もやりやすかっただろうに私たち別所さん から自分が社長令嬢だって偏見で見られて いる話を聞いてなんかかわいそうになっ ちゃって それに元統合派にいた人たちが出世目指し て目をギラギラさせているのも面倒そう だったんですよそうそう俺たちも社長の 身の上話を聞いた後に力になってほしいっ て言われて社長を助けたい気持ちになった のも理由の1つなんですよまあしかも美人 の頼みは断れないっす よみんなそれぞれに理由はありそうだが 共通の話として出てきたのがかおさんの 身の上話だったん 僕にしたのと同じ話をしていないか僕は 社長室へ向かいかおさんに気になったこと を直接尋ねてみる社長もしかして前の会社 からスタッフを引き抜こうとしましたあら その方が合理的でしょ1から社員を育てる なんてコストがかかって非行率ですから私 昔女優を目指したことがあってねあの程度 の演技は朝飯しまなの演技悔しい思いし たってあれ演技だったのか心配そうな顔 ね大丈夫私はあなたの仕事を横取りなんて しないから大川さんは自由に仕事をして ください ね後からかおさんに聞いた話だとなんと 彼女は初めからあの会社に目をつけていて 社員の引き抜きを計画していたのだという それじゃ僕がお父さんの会社に最初から 色々提案していたことももちろん存じて おりましたわお父様と一緒に驚く演技本気 っぽかった でしょうけている彼女を見て僕はもう すっかり彼女の手の中で踊らされていたん だと今頃気づいた東郷さんも思った通りの 動きをしてくれたから楽しかったわ東郷 さんの性格も熟地していて彼が僕を入れる ことも見通していたなんてこの人はなんて 恐ろしいなんだそれどころかもっと怖い ことに駅で絡んでいた酔っ払いがこの会社 の経理を担当して いるどうもその説はご迷惑をかけしました はあいやどうもあの絡まれていたとこから すでにしいだったということ か全ては僕たちを自分の会社に引き込む ための筋書きだったのだどうやら僕は とんでもない相手とことになってしまった らしい彼女はただの何もできない社長令嬢 ではなく人の心理や行動をみ大胆な行動で 周囲を動かすことのできる立派な経営者 だったのだ敵なら恐ろしいがビジネスとし て見た時に彼女の能力はすごい力になる こと間違いないそれじゃ外回りしてくる から後はよろしくね お母さん清楚で大人しい令嬢と思っていた 頃の彼女は消えうせ今がここにいるのは 知的で親さを兼ね備えたまるで峰富子を 思わせるような魅力的な女性これがかお さんの本当の姿なんだ長い髪をなびかせて 笑顔で去っていく彼女の後ろ姿を 眺める人間の本当の姿って分からないもん だなでもこれだけははっきり分かったよう な気がする女の人って怖い なあだけどやく自分の力を発揮できる環境 を作ってくれたカさんに僕は感謝で いっぱいだでも一方で少し怖さも感じて いるそんな複雑な気持ちを持ちながら今日 も僕は力いっぱい仕事に背を出すのだっ [音楽] たこんなこと言ったら変だと思われるか もしませんがレ来ません かその日俺は公園の該当下で倒れていた 美しい人妻を自宅に誘っ たどうしてあんな状態だったのだろうかと 事情を聞くと女性は夫をなくした挙句義 両親から追い出されてしまい辛い環境にい たようだそれからしばらくしてなぜか俺は 美女に大手企業の前に連れ出されて しまい今日からあなたがこの会社の社長 ですよ え俺の名前は早坂トク30歳職業は芸人を している実はこの名前は芸名で本名は早坂 東という冬に生まれて父親の名前が悟だっ たことからしたと親からは聞いた全く芸人 の親にしてはつまらない理由だ芸名を 考える時ファンの心を盗むという意味で 統語にするかと思ったりもしたがせっかく つけてくれた名前をこの字にするのも ちょっと申し訳ないなので5より上の数字 の9をもじってトクをカタカナにしトクと 決めた芸人は口が命話すトークともかかっ ているしな以前は相方とコンビを組んでい たこともあるが今は1人でやっている つまりピン芸人というやつ だ俺は子供の頃からお笑い芸人に憧れてい ていつかは自分もたくさんの人を自分の 笑いで幸せにしたいそう思い続けてい た俺は将来お笑い芸人になりたい 東郷それは本気で言っているのかそんなの は仕事とは言えないただ遊んでいるやな だけだろういいかそれに笑いで飯を食って いけるのはほんの一握りの人間だけだ奇跡 的に売れてもすぐに瞬はすぎて忘れ去ら れる悪いことは言わないやめておき なさいだが地方の中都市で生活を続ける親 からすると俺の夢は現実的ではないし不 安定にしか思えなかった らしい両親が心配してくれるのは理解 できるが俺にだって自分の叶いたい夢が あるどうせなら両親からは否定されず応援 してほしいそう思って必死に説得したが 結局はそんな俺の気持ちを理解してもらう ことなんて不可能だ だから進学という理由をつけて実家を出て 親には申し訳ないが大学はすぐに中退した その後お笑い妖精学校に入り希望通り芸人 になったというわけ だだが芸人になったのは良いもののやはり 現実は厳しく全く売れる気配がないよく 泣かず飛ばずという言われ方をするがこれ は元々は3年泣かずに飛ばなかった鳥が いきなり飛んで泣いたので驚いたという 意味で将来的に高く飛翔するという前提が ある らしいそれでいくと俺はもう10年も ずっと飛ぶどころか地面の上でうろうろし ているだけいやそれどころか不可できない 無精ラか も芸人としての仕事はほとんどなく 収入の大部分が アルバイトとても生活するには足りなかっ た家賃の多能電気やガスが止まるのはしち だこういう世界の良いところは先輩芸人が 世話を焼いてくれるというところおかげで なんとか食べることだけはできて いる今日はある商店街のお祭りのステージ で15分ほどのネタをやり数千のギャラと お茶と一緒に出されたおまじを食べずに 持って帰ってきた場所が比較的近かったの で電車に乗らずに歩いて 往復片道1時間ぐらいならそれが当たり前 になって いるようやく自宅までもう少しアパート 近くの公園を通りかかった時のこと薄暗く なってきた街灯の光の下入り口を少し入っ たところに何かが落ちている影を見つけた 結構大きな影だな誰かがいらない毛布でも 捨てたのかそう思って近づいてみるとそこ には女性が倒れていて驚いたおいあんた 大丈夫か俺は焦って声をかける女性は俺が 呼びかけると少し首を動かしてこちらを見 た大丈夫です そう返事をするがかなくような声がそうで はないと伝えているなんでこんなとこで寝 てるんですか女性が寝ている場所は一応 公園の中ここは自転車も乗り入れ禁止だっ たはずということは事故ではなさそうだ俺 は彼女を抱きおこそうと思ってしゃがんだ がその瞬間にピタッと動きが止まって しまう角度を変えた時に見えた女性の顔が ものすごく美人だったからだ気れして思わ ず手が引っ込んでしまったあの えっとどう言えばいいのだろうか彼女が あまりにも俺の好みの美女で思わず言葉を なくす困ったなどう声をかければいいん だ大丈夫です自分で動けます から女性はそう言って両手をついて 起き上がろうとしただがその時にくっと 女性のお腹の音が大きく なるもしかしたら空腹のあり行き倒れたと か見ともないところ申し訳ありませ ん女性は顔を赤くして頭を下げた後また すぐにお腹が鳴るあのお腹空いてるんです よねよかったらこれ を俺は現場から持ってきたおまじを 取り出した女性はそれを見てごくりと喉を 鳴ら ず どうぞ女性は遠慮しているのか手を出そう としない俺はまじの包み紙を剥がし 無理やり女性の手に握らせたすると女性は 手の中のおまじを見て口に する おいしい少しずつ少しずつ女性はおまんじ を美味しそうに食べ終え たどれくらい食べてないんですか俺の質問 に女性は答えにくそうにしていたがおまじ の恩を感じたのか小さな声でやっとこう 答え た3日 ですそりゃぶっ倒れるも仕方が ないかと名乗ったその女性の話による と3日前に婚家を追い出されたのだそう だ私元々結婚前から義両親には嫌われてい たんです夫が亡くなってからはもう自分 たちの家には置いておけないそう言われて しまっ て俺は公園のベンチに腰かけて金さんの話 を聞くことになっ た金さんは小学校の時に両親があついで 病気で亡くなりミがなかったことから中学 卒業までは施設で育った らしい中学卒業後量のある食品メーカーに 就職そこで結婚まで働いていたという話 だ夫は趣味がきっかけで知り合ったんです お互いに すごく気があって交際から1年後には プロポーズされましただけど私の立ちを 知った義両親からは結婚を強く反対されて しまっ てそれでも夫の説得により義両親は しぶしぶ結婚を 承諾きっと義両親は大事な1人息子には 首相の良い女性と結婚して欲しかったのか もしれない だけど1人息子が可愛くてこのまま結婚に 反対し続けても息子に嫌われたり同居はし ないと言われると思ったのだろうそんな話 はよくあるやつだそうして金夫婦は幸せな 結婚生活が続いていたらしいだがその夫が 突然の 休いつものように行ってきますと家を出で そのまま夫は帰ってきませんでし た夫は職場で心臓発作を起こし救急車で 運ばれたものの到着した時にはもう手遅れ だった らしい呆然としました最後の言葉すら かわすこともできず本当に突然のこと で夫のつやと葬が終わった後義両親は2人 で金さんを攻め立てるようになったと いうあなたのせいで息子はあんなこと にお前みたいな女と関わったばかりに あいつは運をなくしたん だただですら突然愛する夫を失って悲観に くれる金さんにまるで全ての罪が彼女の せいであるかのように義両親はとことん 辛く当たり続け たそして3日前とうとう今夏を追い出され てしまいまし た夫との思い出のある部屋2人はそこに鬼 の行走で乗り込んできて金さんにこう宣言 したと いう出て行きなさい息子がいなくなった今 あなたがここにいる資格なんてないのよ 幸いにして子供ができる前でよかったこの 家にお前のものなど1つもない全てを置い て出て いけそうして木の実きのままで追い出され たという話だっ たお金もなく行く当てもなくてなんとか できる仕事を探してたんですが本当に荷物 も何も持たせてもらえずに家を追い出され てしまあったのでまともな仕事はなかなか 見つからなく てそして空腹のあまり公園の水道で腹を 膨らませようとここにやってきたとのこと だっ たお水だけは口にしたんですが公園を 出ようとしたところで力尽きてしまっ てそこにちょうど俺が通りかかったという わけか おかげ様で命拾いしましたありがとう ござい ますかみさんはそう言って丁寧に頭を 下げるが到底あんなまじ1個で空腹が 満たされたはずが ないそんな俺は別に大したことはしてい ませんあの行くところないんですよね こんなこと言ったら変だと思われるかも しれませんが俺んに来ません かこの申し出にかさんは身を固くし た警戒しますよねそりゃそうだだったら ちょっとこれ見てくれます か俺は今日の昼のイベントで披露した新 ネタをかさんに見せた彼女は最初こそ ポカンとしていたが徐々にクスクス笑って くれて俺はいろんな意味で安心 する俺早坂遠食って芸名で芸人やってます 本当ならどこかで食事でもって言えれば いいんでしょうが今はまだ売れない芸人 でして外食できるほどの持ち合わせがない んですでもうちにはラーメンとか少しは あるのでそれでよければご馳走しようかと 何でしたっけこういうのそうだ袖振り合う も多少の縁っていうやつです よ俺は下などないということを必死に説明 し た芸人さんだったんですねじゃあお言葉に 甘えてお世話になり ますかさんは少し考えていたようだったが なぜだかそう言って頭を下げ俺と一緒に 来ることを了承し た俺の家は金と会った公園から徒歩5分 ほど実は俺もあの公の水道にはよくお世話 になっている戦闘に行くお金がない時は あそこの水道で水浴びをしているのだ冬は 厳しいが何もないよりはマシ だろうこれが売れない芸人の日常なのだ6 畳ひま2畳ほどのキッチントイレは一応 ついているが風呂は ないこんなもんしかないですが幸いにも袋 ラーメンが2つ残っていた入れるものは何 もないので具のないスラーメンを2人で 分けて 食べる美味しいですそれに あったかい私も昔はこんな感じだった なわびしいスラーメンもかみさんと2人で 食べるとなぜだか美味しく感じられ たそうだあれもあった冷凍庫に 食パン袋明日の朝は食べようと思っていた が奮発してそれも出そうトースターなんて ないので魚焼きグリルで焼くなかなか火の 調節が難しいが何もう慣れたもの だ幸いにも冷蔵庫にマーガリンが2個残っ ていた学校給食のパンについてる銀紙で 包んだ霊のやつだこれも営業で行った時に もらったのを守していたこれで完全に冷蔵 庫の中は空っぽになってしまったが明日の ことは明日考えることに する3日も食べてなかったらとても足り ないですよねそんな十分ですこんなに頂い てしまって本当にありがとうございました あの俺はまた 改めてかさんがそう言って立ち上がり部屋 を出ようとするあの行くところもお金も ないんですよね変なことはしません約束し ますですからうちで休んでいって ください変な言い方になってしまった気が するがなんとかこれで通じないだろう かそんな事情を聞いたらほっけないですよ また頼れるようなことがあったら困るし 仕事と住むところが見つかるまでうちにい たらど でしょ俺は必死にかさんを説得した芸人 ならば話すことが武器のはずなのに一体何 をどう言ったらいいのかよくわからない そんな俺を見て金さんはくすっと笑いこう 言っ たありがとうございますじゃあ仕事が 見つかるまでお世話になり ます他に部屋はないので金さんに6畳の 和室を明け渡し俺は押入れで寝ることにし た布団は1組しかないが押入れで毛布に くるまればそれなりに寝られるものだそう して俺たちの共同生活は始まったの だ翌日から俺はいつものようにアルバイト に行き金さんも仕事を探しているようだっ た俺はほんのわずかの手持ちから最低限 渡せるだけのお金を金さんに渡す するとかさんはその金で食材を買って料理 を作ってくれたどこでどう手に入れてくる のかは分からないがちゃんと肉も野菜も ある俺だったら1番安い袋麺か割り引きの [音楽] 薬料理は得意なんです何年もそんな生活を していたので本当に美味しいですよあれ だけの予算でこんなご馳走が食べられる なんて信じられませ ん俺が正直な感想を伝えるとかさんは照れ 臭そうに笑ってい たあのできるだけ早く仕事を見つけます それまでは家事を手伝うということでそれ であのお願いし ます金さんはそう言って頭を下げてきた俺 だって助かりますよろしくお願いします 正直食費が倍になるのは今の俺には きつかっただが自分1人が適当に生きて いくために稼ぐのと誰かのためと思うので は何かが違う気がするその日から アルバイトの時間をして頑張ってもそれが くではないのが不思議だかさんも仕事を 探してはいるようだが思ったような仕事は 見つからないようだっ たそうして貧しくとも穏やかな生活が しばらく続いていたアルバイトばかりで 本業はほぼない日々の中 にこれまでと同じようにポコっと突然仕事 が舞い降りてくる ということで今度は本業の営業に行ってき ます営業よりバイトの方がお金にはなるん ですがやっぱり芸人としての仕事の方が 嬉しいです ね俺の言葉を聞くと金さんがこんなことを 言い出し たトークさんのネタ見せてもらってもいい ですかえいいですけどどうして亡くなった 主人とは趣味が一緒でって言ってましたよ ねそれ実はお笑いなん ですそうだったのかしかしお笑いが共通の 趣味とは意外だっ た小学校の時から施設で暮らしていたん ですが時々芸人さんや素人のボランティア の方がやってきて色々なことをやってくれ てそれがとても楽しかったんですそれ以来 お笑いのファンでし て話を聞いてなるほどと納得するそういう こともあるのかもしれないな俺は金さんの 前で満々の新ネタを披露した正直こういう 形でネタを見てもらうのはなんだか 恥ずかしい他人の前でやるのは平気でも 親しい人に見せるのは照れるという感覚 だろう見終わった金さんはにこやかな顔で 拍手をしてくれただが終わった後に思わぬ 言葉を口に する正直ネタとしての完成度は高いと思い ますだけどトクさの満々にするのには もったいないです えなんだか随分と手厳しいことを言われた 気が するごめんなさいでも正直な感想です トークさんにはネタを作る才能はあるけど 演じる才能はそのあまりないのかなと それを聞いて俺は絶句したそしていろんな ことが同時に思い出されてくる俺の芸を見 た色々な人間からの感想や評価ほぼ評価さ れることがなかった過去の 傷俺の感情は一気にその時にまで戻り 気づけば金さんにこう言い返してい たあなたにお笑いの何が分かるって言うん です芸人でもない素人のあなた にかさんには何の罪もないだがその率直な 言葉が俺の傷に突き刺さり一気に封印して いたものが吹き出してきたの だ偉そうに言うなら自分でやってみたら どうです言うだけなら誰にでもできるんだ よ自分でも思った以上の大声でそうとなっ てい たごめんなさ でも本当のこと です驚いたことに金さんは一歩も引かずに そう言い返して くるトクさんにはネタ作りの才能はあり ますだけど芸人としての花はない です今までもここまでのことを言われた ことはなくて思わずゼック するだから芸人としてではなく放送作家と か プロデューサーとしての道を選んではどう でしょうか才能も使い道を謝れば宝の 持ち腐れだと思い ますそれは思っても見ない提案だっ た放送作家ですかええそれか プロデューサー人を笑わせる方法はいくつ もあります自分が演じるだけではなく 育てるという方法もあるんです 言った後かさんは何組かのお笑い芸人の 名前をあげていっ たその中には俺の元相方コンビの名前も ある例えばさっきのネタをそのコンビに やってもらったら会場は大爆笑だと思い ますそれをピンのネタでやるのは本当に もったいない ですそう言われて思い当たる節はあった元 相方とコンビ解消をする前に喧嘩になった 時その時もそんなことを言われたできる なら俺のネタを他の人とやりたい ともしもトークさんが本気でそっちの道を 選びたいと考えるなら私にもお手伝い できるかもしれませんどうでしょう かどうでしょうかって何が明日少しお時間 をいただけませんかその営業はお昼って 言ってましたよねその後で私にお付き合い くださいそうして何がなんだかわからない うちに俺は約束をさせられてしまっていた のだっ た翌日金さんと一緒に営業場所へ 行く申し訳ありませんが昨日の新ネタは やらないでください初出にして交渉したい の でそう言われてたので今回は前にやってい たネタをやることにし たもちろん会場の笑いは今日もそこそこ 一応拍手はもらったが大爆笑は取れなかっ た俺はその日のギャラとこの日もお茶菓子 に出されていたおまじをそのまま持って いくとかさんと一緒にどこかへ 向かうここ はすると到着したのは大手の芸能事務所 だったというか俺もここの芸人の端くれ だオフィス 丸山私の夫の両親の会社です え一体どういうことなのか確かに金さんの せいは丸山だと聞いたがどこにでもある 名前なので特に気にめなかった いる俺を置いてかさんはさっさと受付に 向かって歩いて いく会長にお会いしたいんですかが来たと 言っていただければ分かると思い ますしばらく受付とやり取りをしていたが やがて何人かの人に取り囲まれてある人が やってき た か探していたんだぞか 会長なんとれたのはオフィス丸山の2代目 丸山三明会長だ仙台から小さな芸能事務所 を引き継ぎそれを1台で他の大手事務所に 負けないぐらいに発展させた伝説のやり手 社長だった人今は娘夫婦に社長職を譲り 会長職についているそういや何年か前に3 代目の孫が結婚しはその人長になるだろう という話だったがその孫が少し前に 亡くなったと聞いたことがあったという ことはまさか金さんがその孫の奥 さんおじい様やっぱりかとても信じられ ない光景が目の前に広がっている俺と金 さんは会長室に呼ばれて金さんが会長に 色々と説明をしていた そして金さんは俺にも他に知らなかった ことを話して くれる金さんは自分で言っていた通り中学 を卒業後はある工場の量に住み込んで働い ていたあまり他の人とも仲良くすることが できず毎日仕事のこと以外ほとんど話を することもなく孤独に生活をしていたと いうそんな金さんの楽しみがにらこちらで あるイベントだった有名無名プロ素人関係 なく色々なお笑いのイベントを見て回り 大笑いするそんな会場である1人の男性と 知り合ったの だそれが夫でし た金さんと亡くなった夫の年さんは12歳 の年のさだっ た最初はよく見かけるなと思っていたその お兄さんとふしたことから話をするように なったん ですその敏也さんが祖父である会長に 面白い子がいると紹介会長とも顔見知りに なり彼らが事務所の社長ということなど 知らずに交流をするようになったらしいお 笑いのことを話せるお兄さんとそのおじい さんとしてそんな生活が3年ほど続いた時 初めて会長がうちの会社で働かないかと声 をかけてくれ たかのお笑いを見る目が確かでねそれで 誘ったんだ よ金さんは表だっては事務職員として採用 されたが私的な場所で2人からは芸人の ことを相談されたりしていたようだその うち敏也さんと金さんは行為を持つように なり結婚という話になったのだがそれに 反対したのが今の社長夫妻会長の娘夫婦 だっ た娘夫婦は都を大手芸能事務所のお嬢さん や歌舞伎の家のお嬢さんと結婚させてその 力を借りて会社を大きくしようと考えてい たん だだが敏也さんと金さんは反対を押し切っ て結婚し幸せな生活を送っていたしかし 仕事先で年さんが倒れてそのまま亡くなっ てしまったの だそれでも会長は金さんを孫として扱い 続けたのだが社長夫妻が会長が海外出張に 行っている間に金さんを追い出してしまっ たと いう会長は随分探したのだが手がかりが なく心配していたところにかさんが俺を 連れて現れたということらしい もう一度戻ってきてくれんか孫の嫁が無理 なら仕事のパートナーとしてでいい から実はそのことなんです が金さんはそう言って俺のことを会長に 紹介 するトークさんはプロデューサーとしての 才能がある方です今のままでは丸山はダメ になりますトクさんを取り締まり役として 迎えていただけませんかえ お父様お母様は芸人の売り方を間違えてい ます一時期だけパット人気が出て消えて いくようなそんな売り方をなさっているん です金さんは俺のことを表した時と同じく きっぱりとそう言いきっ た私もそう思っていたんだあの夫婦に任せ てはおけ ない屋がいてくれたらなあ 会長は悲しそうにそう言ってため息をつい たのだっ た突然大手芸能事務所丸山オフィスから 驚くような発表があっ たこの度当会社の取締り役社長に就任 いたしました早坂東子からご挨拶 をそう金さんが俺を会長に紹介し会長が 会社の改革を行うと社長夫妻を辞めさせて 俺を社長の席につけたの だかがそういうのなら間違いないかのお 笑いを見る目は確かだ今日からは君が社長 だあまりの話に驚いて返事もできなかった 俺に金さんが真剣な顔でこう言ってきた トクさん丸山を助けると思って受けて くださいません か会長と金さんによるクーデターは成功し あれよあれよというまにこんなことになっ てしまったというわけ だこうして嘘のような現代版逆マイフェア レディとして取り上げられることになって しまった社長夫妻は新規でアイドル育成を 始めるために作った子会社に 出行会長のつの一声で誰も反対することは できなかったと いうそれでならあの夫婦にも役割が何か ある だろう会長はそう言って娘夫婦を本社から 切り離し強引に俺を社長に指名したワン マン会長の面木役所というところ か初めましてこの度取締り役社長に就任 いたしました早坂遠く改め早坂子です丸山 のさらなる発展のためにできる限りの人力 をいたし ます稲のようなフラッシュに目をくらまさ れながら俺は初仕事の就任挨拶を終えた このニュースは翌日の新聞にも代々的に 取り上げられ情報番組でもあちらこちらで 話題にされたほどだそして金さんの読み がプロデュースした若手が次々とブレイク していくことになっ たしかし驚いたな何がですかだって俺に プロデュースの才能があるってたった1回 ネタを見ただけで金さんは見抜いたんだ から俺の言葉に金さんは薬と笑っ た実は初めてじゃないん ですかさんはは笑いながら告白してくれ た私はいろんなイベントに行って色々な 芸人さんを見てましたその時にトークさん のネタいつももったいないなと思っていた ことを思い出したんですあのネタを見た時 にそうだったんです か初めて会った時にはお腹が好きすぎて そんな余裕がなかったこととそれから 申し訳ないけどあまり印象に残る芸人さん ではなかったのですぐには分からなく て金さんは相変わらずはっきりと辛辣な ことを 言うこのネタをあのコンビがやればいいの にこれはこちらの芸人がといつも思ってて でもトークさんが作ってるとは知らなかっ たのでもったいないと思ってただけでし たきつい言葉だが金さんの言う通りなの だろうだって今がこれほど成功しているの だ から夫もそんな話をしましたその人に ふさわしい才能の伸ばし方をしてもっと もっと面白い芸人を売り出したいっ てその言葉を聞いて俺は胸がいんだ金さん は今も亡くなった屋さんを思い続けている その事実が鋭い刃のように胸を差しついて くるの だトアさんを失って一度は生きる気力を 失っていまし たトクさんと出会ったあの時実はあのまま 倒れて吐かなくなっても構わないそんな 気持ちだったん ですかさんは寂しそうにそう言って笑っ ただけどあなたと出会欲が出ました幼い 子供の頃寂しい生き方をしていた私が唯一 楽しくて心から笑えたことを思い出したん です私はもっともっと楽しい笑いを皆さん に届けたいそのために今生きているん ですそう言って晴れやかに笑ったかさんの 笑顔は眩しくて静止できないほどだっ たそうですね俺もそう思います俺も同じ 思いで芸人になったんだってことを 思い出しまし たそうだ形は違ってもみんなに笑いを 届けることはできる今はそれで満足だ仕事 のパートナーとして金さんの隣に並べる だけで十分だと 思うだけどいつかきっと 何ですかいやなんでもありませ ん俺もトアさんのようにかさんと他の意味 でもパートナーとして認められたい俺の中 にもそんな欲が出てき た生きている人間の気持ちが何より第1だ ま色々と頑張ってくれよな そんな俺の気持ちを知ってか知らずか会長 がからかうようにこう言って俺の方をポン と叩い たその時に会長ともう1人誰かの手が俺を 励ますように添えられていたように 感じるかさんの中にいるその 人その人のことも含めてまご俺は彼女を 幸せにし たいその日のために一歩一歩歩いていこう と [音楽] 思う今私の下のとこ触ったでしょうすい ませんバレーの練習中相手役の女性が ふらつきとっさに支えたのだが俺の サポート力が未熟だったためについ彼女の あそこに触れてしまったすぐに謝ったのだ が相手やの美女は起りそのまま室に下がっ ていったこれから数日後俺は彼女から高級 ホテルの一室に呼び出されねえこの間の私 のどうだった え俺の名前は稲俊一俺には5歳離れた姉が いる姉の名前は稲さきさきねは小さい頃 バレリーナを目指す女の子が主人公の ドラマを見てどはまりしたそうだお母さん 私もバレーをやってみたい世界一の バレリーナになる わそう言い出して両親はしつこくおねだり されてしまい仕方なくバレーを習わせる ことにしたらしいそして俺は姉が見せて くれたバレーのビデオを見て一瞬で見い られてしまったすげえジャンプ何なんで あんなに長い時間空中で泊まれるの飛ん でるみたい 姉の見せてくれた舞台の映像の中で華やか な衣装を着た男性がとんでもない高さを 飛んで静かに着地する舞台で踊る男性は タツを履いているからか足は長く見えるし ポージングもかっこよく見えたうわあ ジャンプして足バタバタして余裕で着地 って何秒ジャンプしてんだよくう かけテレビの前で興奮する俺を見てバレを 習うさつ姉も嬉しくなったようだまずは さつ姉が両親に相談をしてくれて自身の レッスンに俺を連れて行ってくれた体験 入学をしてバレーの面白さを実際に体験 するすごい俺と同じくらいの年齢の子も 綺麗に動いてるなんで俺はこんなに動きが 硬いんだろう おもしれえ当然初めてなのですぐにはでき ないことばかりだっったが俺はバレーに 取り憑かれたように夢中になった俺も バレーをやってみたいそう思った俺は帰っ てすぐに両親にお願いをしたお母さん お父さん俺もバレー習いたいそんなに 楽しかったのうん俺もあんな風にかっこ よくジャンプしたいんだ俊一やりたいこと ができるのはいいことだが その代わり一生懸命に習うんだぞ途中で嫌 なことがあっても簡単に投げ出したりし ないかうん絶対にしない約束 するそうして俺もさつき姉と同じバレー 教室に通わせてもらえることになったの だったバレーは女性の習い事と思われがち だ確かにバレーの花形は女性にあるでも 男性バレーダンサーだってすごいのだ ジャンプの高さもダイナミックさも回転も 女性に引けを取らないただ練習の時は少し だけ恥ずかしかっただって下半身が白タツ だからだが恥ずかしいと思ったのは最初 だけで周りの練習生全員が同じ格好だから すぐに気にならなくなって俺は一層練習に 励んだそして俺はバレーの才能を開花させ ていったただしこれは学校や特にクラスの 人たちには内緒にしているなぜってやはり 子供の中ではバレーイコール女性がやる ものという公式ができているから だ男がバレーやるなんて何お前タツと ヒラヒラスカートで踊ってんの受けるんだ けど女み てだが俺がバレーを習い始めたことを知っ た同級生には案の定馬鹿にされてしまった だったそれも仕方ない俺もついつい夢中で 学校の帰り道でもバレーの動きをしながら 帰ったりしていたのですぐに気づかれたの だろうだけどバレーは女性だけで行える ものではない男性もいて女性と恋のダンス をして見る人を感動させる舞台を 作り上げるものだ女性に有名なバレリーナ がいるように男性にも有名なバレー ダンサーがいる その人の名は柚月カさん俺の心の支えで ある憧れのバレーダンサーだ西洋人に比べ 体格的に不利な部分が多い中努力と才能で バレー団のトップの階級にいるダンサーの 称号プリンシパルをイギリスバレー団で 名乗り活躍している俺にとっては神様 みたいな人である俺も彼のようになりたい 彼のように見た人を感動させられる踊りを 踊りたいそう考えるようになったが上を 目指すには金がかかる留学コンクールを 受ける費用遠征費日々のレッスンだって ただではないしバレーはゆったりとした ものに思われがちだがスポーツに負けない くらい汗をかく競技だレッスンで着る シャツやタオルもたくさん必要になる男は 基本図を履かないとはいえバレも決して 安くはないしかも長く履かないと足に 馴染んでくれないのだ下ろしたての靴で 走ると靴ずれを起こすことと同じで足に 馴染んだバレーシューズでないと怪我にも つながる何よりバレーはとにかくつま先 立ちでポージングを決める時に美しさが 決まる美しく立ってそこからジャンプし たり回転したりするまでバレーシューズを 馴染ませるのは大変なことだいつ壊れても 買があるように常に同じ状態のバレー シューズを2速は持っていないと舞台に 立った時にうまく踊れないそれを考えると バレーはとても金がかかるものだと 言えるその全ての金を演出し続けるには 難しそうな家計を考えると親に留学したい もっと上を目指したいと頼むことはでき なかっ たただでさえ我が家ではだけでなくさ姉も バレーを習っているのだ家は経済的に 苦しかっただが両親は俺にもさき姉にも バレーをやめて欲しいとは1度も言わ なかった一生懸命になっているから好きで やっていることだからと続けさせてくれた のだ両親にはそれだけで十分感謝している 俺は高校を卒業後どうするか悩んだ このまま普通の大学生として進学して 社会人になるのかそれとも卒業して働くか だけどやはり俺はバレーをやめたくない 現実的に難しいことは分かっていたのだが どこかまだバレーにすがりつきたかったの だろう結局大学に進学しないでバレー スタジオに就職を決めた事務をしたり バレー発表会のゲスト出演をしたり大好き なバレーに関わりながら日々を精一杯生き ていたのだったえ倒産ですかそんな中 バレースタジオが少子家の煽りを受けて 倒産することになった仕方ないと思うが これには俺もショックを 受けるこの先どう しよう俺はどの道を進むのが正解なん だおやそこにいるのは い仕事を失ってとぼとぼと次の就職先を 考えている時後ろから声をかけられて俺は 発としたああなたはお久しぶりですそれに しても春一大きくなりました ねそんな親戚のおじさんが言うような セリフを言ってきたのは俺が幼少期の頃に 通っていたバレーの体験レッスンにいた 恩師瀬戸さん何でもおばあさんがフランス の人らしくそのおばあさんも元バレリーナ をしていた らしい自分の子供ではなく孫にバレーをし てほしいというたっての頼みでアルベール さんがバレーを始めたとか話していた自分 の意思で始めたバレーでなかったせいか白 タを恥ずかしがる男の子たちの気持ちも 分かるらしくとにかく男子生徒からの人気 は高かった お久しぶりですアルベールさん俺も足を 止めて頭を下げるアルベールさんは背も 高く顔もイケメンで舞台映えする人なのだ が自分が舞台に立つよりも更新を育てたい と教育の方に力を注いでいる人 だせっかくなので久しぶりにお茶でも飲み ませんかおりますよあはい 是非俺はアルベールさんの申し出をを 受け入れて2人で近くのカフェに入った 雰囲気のいいカフェの席に向かい合って 座り互いに紅茶とコーヒーを注文する アルベールさんはニコニコと笑って まっすぐに俺を見てきた飲み物はすぐに 運ばれてきてテーブルの上で湯気をあげて いる俊一お姉さんさつきは元気にしている かいはいさつきはバレを高校でやめて大学 生活を満喫していますよ あサツキはちちが来たかっただけみたいだ し ね笑いながら言うアルベールさんにああ 分かっていたのかと思った両親は気づいて いなかったと思うが実は姉はチュチュが 可愛いから来たかったという理由でバレー を始めたのだチュチュとはバレリーナが 着用している横に広がっスカートのことを 言うのだがうまい人が着用して踊っていれ ば可愛く見えると思う姉がバレーを始める ために言っていた世界一のバレリーナに なるという理由はバレーをさせてもらう ための言い訳でしかなかったのだだが 始めて見ればバレーでは普段からチを着て いるわけではないあれはあくまでも舞台 衣装女性も練習時はタツとレオタード姿な のだ それにさつき姉はやる気をなくしていたの だが俺が姉以上にバレー好きになって しまったので皮に引けなくなってしまった という感じだったの だろう俊一はやる気もあるし才能もある今 も続けているのかいあその うん実 はここであったのも何かの縁だと思った俺 は務めていたバレラジオが倒産してしまい 無職になってしまったことを明かした就職 し直すにしてもやはり俺はバレー関連の 場所がいいそんな甘があるからなかなか次 の勤め先は見つからなかっ たバレースタジオの経営者だった真田香 さんも次の勤め先を探してくれたが募集が あるのは女性ばかり男性募集はどこにも なく俺はあまり迷惑をかけるわけにはいか ないと思い自分で探すと言ったのだ うーん確かに一般の子からバレーを始め たいと思う子は少ないかもしれないねどこ も経営が大変だな ええ同じ習い事でもピアノとか男の子なら 野球とか華やかなものに行きがちですから ねバレーだって役をもらえれば華やかなの だが同じ部隊に立つなら役者とか宝塚とを 目指したいのかもしれ ないそういうことで今は無職なんです とりあえず運営しているバレー教室や バレースタジオを片っ端から当たって みようかと思っています うむ俺の話にアルベールさんは1つ頷いて 優雅に紅茶を口に運ぶそして一息吐くと にっこりと笑ってくれ た俊一ワイバレー団て知っているかい はい結構大きなバレー団体で入団するには 誰かの推薦がないといけないと聞き ますそこのバレー団が団員を募集している のは え順一体が空いているならそこの入団試験 を受けてみないか推薦なら私が しようそれはこの上ない申し出だったさら 2だ はい確か俊一は柚月かり君のファンだった ねはい俺の憧れです今度そのバレー団で 講演する白鳥の湖その柚月帰り君がゲスト 出演すると決定している え俺の体に電撃が走ったような感覚がした 員を募集しているワイバレー団も公演予定 の白鳥の湖に憧れの柚月帰りがゲスト出演 するというのだワイバレ団に入団できれば 憧れの柚月帰りと共演できるかもしれない そんな機会を今逃せば2度と訪れないかも しれないこのチャンスを逃してはいけない どう する是非推薦をお願いし ます俺はアルベールさんに頭を下げてワイ バレー団の入団試験に挑戦することを決意 したのだっ たそして入団試験当日俺は緊張しながらも アルベールさんからの推薦に泥を塗らない ように努めようとした試験は基本のパを 順番に行うパとはバレーのステップや動き の種類のことを 指すまずは基本のプリエからお願いします まずは1 番試験官の声で俺はすぐに姿勢を正し ポジションを取ったプリエとは膝を曲げて 伸ばす動きのこと1番はプリエと聞いて まず思い浮かべる足の形だかを合わせる ようにしてつま先の向きは外側にして膝を 伸ばして立つこの状態から腰を落として いく2番は1番の状態から横の足を開いて 立つ幅の目安は大体足のの長さ1速分 プラス アル3番がなくて4番は1番の状態に戻し てから左右の足を前後に開いてクロスする ように立つ足の幅は2番の時よりももっと 狭めになるのだが慣れないと結構きつい 立ち方だ最後に5番4番からさらに左右の 足をくっつけた状態になるこの時も足は 外旋したままで膝を伸ばし立つのだが5番 というのは左右の足の隙間をなくして細い 場所に立つようになるはいお疲れ様です次 はジャンプと回転をお願いし ます試験官に言われて姿勢を楽にしてから 言われるままにジャンプと回転を 組み合わせたトールアンレールを行った5 番ポジションのプリエからその場で ジャンプをして空中で回転し着地する時に 足が入れ替わる 空中で何回まで回転できるかということで 1回転1回転半2回転2回転半を披露した 限界は3回転とされているので2回転半を 綺麗に着地した時には試験官たちから拍手 をもらう次にソロの踊りなどで舞台を ジャンプやターンで一周することを踏まえ て試験官の前で再現するこれは女性と男性 でダイナミックが違うのだが男性の場合は この動きをグランジュテアントゥールナン という両足をパッと開いて大きくジャンプ するグランジュテとそこから着地して回転 を組み合わせたパで一周するバレーの見場 となるこれはどれだけ綺麗に飛べるかが 合否の鍵となるのは 必死最後に両足で踏み切って垂直に跳躍し 滑空中に両足を打つ動きであるアントゥル シこれは俺がバレーをやりたいと思う きっかけになったあのジャンプだその場で 飛びながら両足を打ち合わせて入れ替える パ男性ならではのダイナミックな高い ジャンプと対空時間空中で止まっている ように見える体感の鍛え方を披露する さらに足を3回入れ替えるアントルシャシ などの高くジャンプして早く何度も足を 入れ替える力強いジャンプを成功させた時 には立ち上がって拍手をもらえたブラボ 素晴らしいわその中でひきは興奮して拍手 をくれたのはワイバレー団社長の娘である 吉瀬彩子さん吉瀬彩子といえば現役で舞台 にも立ちワイバレー団のプリンシパルとし てバレー団を率いているバレリーナだその 彩子さんに高く評価された俺は合格を もらい無事入団することができたのだった あなたには期待しているわよ一緒にこの バレー団を盛り上げましょうねははいご 期待に添えるよう頑張りますこの彩子さん だがかつてはイギリスのバレー団で ソリストとして活躍していた実力者帰国し てからはプロのバレー団を立ち上げバレー 界を牽引してきたカリスマ的存在だ彩子 さん自身も誰もが振り返るというほどでは ないがスタイルもいいことからモデルかと 思うほどの美人である練習中はアダになっ て厳しく指導してくれる人で大声で叱って くる時は少し近寄りがい存在感を放つ そんな 人イ君今度柚月帰りさんをゲストに迎えて 白鳥の湖を講演するんだけど君にはその 控えダンサーになってもらうわえ俺は者な のにそんなをさせてもらっていいんですか イ君の入団試験を撮影した映像を柚月さん に見てもらったの控えは君以外にはいな いって即答だった わ柚月さん が俺は感動で体が震えた憧れの柚月さんが 俺のバレーを見てくれただけでなく控えに と指名してくれたというのだこれに感動し ないで何とするこれは夢ではないのだ 小さい頃から憧れていた柚月さんと会える だけではなくまさか共演できる なんてじゃあ今日は私と練習しましょう第 2幕オデットと王子の パドドゥ はいパドドゥとは男女2人の踊り手によっ て展開される踊りのこと女性は自分でも 支えるがパートナーの男性を信頼して身を 預け大きく倒れ込むシーンも多く存在する 第2幕にはオデットが大きく片足を上げて そのまま後ろに倒れ込み王子がそれを 支えるシーンが連続してあったバレー ダンサーは細身に見えるが筋肉がないわけ ではない女性をリフトするシーンも多いし 場合によっては片手で女性の全体重を支え ないといけないそして観客に女性の重さを 感じさせないように動くには力強い筋肉が 必要不可欠 だから俺も下半身特に足はアスリート並み に鍛えてきたつもりだもちろん女性側も 体重移動の時男性に負担にならないように してくれるがしっかりと支えられる方が 安心して演技できるというもの彩子さんの 動きは危ながなく俺も安心して踊ることが できただが最後に大きく倒れてきた時想像 以上に体重がかかってバランスを崩して しまい彩子さんを床に激突させないように と胸の下をわし掴んでしまったのだその際 胸に少し指先が触れてしまったことに 気づいたがまずは起こすことが優先とその まま体を持ち上げたちょっとすいません 彩子さんが俺を出席するのと同時に俺も 謝罪したこれが柚月さんならこんなことに ならずスマートにサポートできたと思う 自分のサポート技術が甘いことを痛感させ られたはもう気をつけなさいよすいません 以後気をつけます少しひねったみたいだ からイ室に行ってくる わ彩子さんはそこまで怒ってはいないよう だったが大事を取って犬室まで行くという すぐにメディカルサポーターが駆けつけて きて部屋を後にするが足を引きずるように して歩いているのに気づいた に怪我をさせるなんてとも思ったが他の スタッフからあの場面ではよくあること バレーに足の怪我はつき物だと励まされ 予想していたような出席は起こらなかった ただ下がっていく彩子さんの表情が苛立っ ているように見えたことは勘違いではない だろうこの事件から数日後俺は彩子さん から高級ホテルの一室に呼び出されたあ の時とっさに転倒を防ぐためとはいえ下乳 に触れてしまったことを怒られるのかと あうんたる思いで指定された部屋に向かう 部屋ではすでに彩子さんが待っていて俺は 進められるままに彩子さんの正面に用意さ れた椅子に腰を下ろした俺が着席したのを 見て彩子さんがゆっくりと口を 開くイ君率直に聞くわはい 返す声が裏返ってしまった少し 恥ずかしいこの間の パドドゥ私の踊りはどうだった えあなたの正直な感想を教えてほしい のその質問に対する俺は返答を頭の中で 整理する彩子さんのしなやかな美しさは イギリスで活躍していた頃と比べても遜色 ないただ あさんは今年で35歳30代後半に 差しかかって衰えている部分がないとは 言えない実際彩子さんは評論家から衰えた バレリーナとかいい加減更新に任せるべき などと厳しい意見を言われることも増えて いた えっと言葉に詰まった俺を見てさんは何か を決意したよう だ言葉が出ないのが ということねあの分かってる私はもう衰え ているわあの時だって私の方がポージング を保てなくて体感が崩れたのだから倒れる 時に体重がそのままかかってしまっ たあこ さん私決めたわ今度の公演を最後に引退 するさんの意はらしく現役を知りともう 決めているようだっ たバレーはとにかく過酷で体を使する白鳥 は優雅に水の上を移動しているように 見えるが水面下では足をすごい勢いで 動かしているという例がまさにそのままだ 華やかなものほど見えないところで過酷な 努力をしている特にバレーは厳しい体重 制限がある先で立ちそこで全体重を支え ないといけない重くては軽やかなジャンプ もできず着地の際に重い荷物が落ちたよう になってしまうそれでは笑いしか生まれ ないだろうそれにつま先で立つため足首に 負担がかかり彩子さんは踊るたびに痛みが 走っていたと いう騙し騙しやっていたんだけどもう限界 だって分かっていたのにね 栄光にすがりついていたのよでももうこの 辺で潮どき ね体力も限界だったしと笑う彩子さんは 少しすっきりしたように見えたここまで 続けて来られたのは奇跡かもしれない わでもね本当 は本当は死ぬまで踊っていたかっ た何かを吐き出すように言うさんの気持ち は痛いほどに伝わってき た明日次の公演で引退することをみんなに 発表する わ はいでイ君君にはこれ を彩子さんは俺にある書類を手渡してきた それは文部科学省の在外派遣員の申し込み 書これは4通りよあいえわからないんです が文部科学省では日本人学校保修事業校の 教育の充実を図るために国内から教師を 派遣しているの よ はい彩子さんは丁寧に説明してくれるが俺 はまだ把握できないでい たこの制度を利用してあなたは海外に行っ てバレーを本格的に勉強してきなさ えあなたには才能があるわこんな場所で くすぶっていたらだめよあなたには日本の バレーを変えてほしいでもそれを 成し遂げるには肩書きが必要になる わ 肩書きあなたにはその才能があるしその 価値があるてっぺんまで登り詰め なさいそう言ってくれ たこの在外派遣員は研修を行う際の都行費 や滞在費も支援されるから金銭面も心配 いらない わ彩子さんの評価は嬉しいしこの制度は 魅力的だでも本当に自分にそんな才能が あるのだろう かイ君 はい私の最後の踊りを見なさいそれで あなたが何かを感じとれればいい 彩子さんは満面の笑みでそう言っ た彩子さんの引退公演の日 当日バレーを知らない人でも名前やその 音楽くらいは聞いたことがあるだろう有名 すぎる遠目白鳥の みピトルチャイコフスキーが作曲した バレー音楽は耳にしただけで遠目が分かる ほどに有名だ彩子さんは主演として清楚な 白鳥オデットと王を誘惑する要な長 オディールという対象的な役柄の演じ分け を 行う柚月さんは相手役の王子 ジークフリートを踊るそんな2人の踊りは 見れてしまうほどに美しかっ た白鳥の湖は4幕で形成されていて約2 時間25分という長調和の部隊だ途中休憩 はあるものの主演は出ずっぱりになるだが 彩子さんはそんな疲れや足の痛みを奥にも 見せず踊りきったそして白鳥の湖といえば 最大の見場となる黒鳥オディールと ジークフリート王子による踊り白鳥 オデットとそっくりなオディール主役で ある彩子さんが二役を演じるけどその踊り のスタイルが全く 違う伸びやかに踊るオデットに対して テクニックを見せつけるように踊る オディールそんな国鳥オディールの踊りは 山幕とフィナーレに登場するコダの後半で 始まる32回のフェッテは誰もが注目する しバレリーナの憧れとも言えるだろう ふらつくこともなくきっちり32回回り 切った彩子さんはポージングを決めた時 拍手活彩を受けた俺も全力で拍手を送り 彩子さんの最後となる公演をしっかり目に 焼きつける4幕まで完璧に踊りきり幕が 降りてもなやまない割れんばかりの拍手の 中幕が上がると柚月さんが代表して彩子 さんに花束を 渡すその時の表情で分かった柚月さんと 彩子さんは同じイギリスのバレー団の同士 であり恋人同士でもあったの だ彩子さんは悔いが残らないように全力を 出し切りそれを支えたのが恋人であった ことに満足したのだと 思うスポットライトと温かい拍手の中2人 はきつく抱き合ってい た ブラバ ブラビおしまれる中でアンコールを何度も 受け幕が降りた後舞台の上で彩子さんは大 号泣していた らしいこの講演をして彩子さんのダンサー としての生活は終わってしまったこれから は芸術監督として更新の育成に務めること になるのだろう彩子さんに憧れてバレーを 始める人は多いと思う彼女はいい監督と なるだろうと思うからこれからの彼女の 人生がいいものであることを祈るのみ だ終焉後俺はスタッフたちに促されて彩子 さんの楽屋に足を 踏み入れる着替えは住んでいるらしく楽屋 はごちゃごちゃしているが椅子に座る彩子 さんの表情は晴れやかだった来たわね俺を 見てにやりと笑うあこさん素晴らしい踊り でしたあこさん本当にお疲れ様でした うんうん目の端に涙を浮かべて頷く彩子 さんはやり切った女性の美しさがあっ たで私の踊りを見て留学する覚悟は決まっ たか その質問に俺は力強く頷い たはい在学派遣員の話受けたりたいと思い ます俺も彩子さんや柚月さんのように バレーを極めたいと心の底から思ったのだ この後俺は彩子さんに推薦をもらい在外 派遣員としてイギリスに渡ったそして イギリスのバレー団で研修を受けている 憧れの柚月さんとも共演する機会に恵まれ 夢のようだと思う俺のこの留学の一見は ネットニュースを経てテレビのニュースに も取り上げられ小学校の頃バレを習って いる俺をバカにした同級生たちからメール で連絡があっ た親友として誇らしいよいやいや親友に なった覚えはないしただの同級生だった だろう手のひら返しとはさにこのことだだ がお前の公演は絶対見に行くからという 言葉は素直に嬉しかっ た小学校の頃俺に言ってきた言葉は すっかり忘れてしまっているようだが俺の 踊りを見てバレーに関心を持ってくれれば いいとさえ思う彼がバレイに興味を持って それを第3者に話してバレーに興味を持つ 人が増えていくその バレーを見てくれる人が増える俺はそう 確信しているのだバレーに関心を持って くれる人が増える未来を信じて俺は今日も 舞台に立ち続ける
アスピリンではなくニトログリセリン?