広島市にある書店に今週から特設コーナーができました。テーマは「校則」。昔から学校にある校則ですが、なぜ今、議論になっているのでしょうか? 高校生に聞いてみました。高校生たち
「『ここ(髪)に段差がある。こっちは白いのに、こっちは黒い』って言われて、反省文を書きました。A4の紙にずらーっと」「学校でダウンの色が指定されてて、白のダウン着ていったら『それダメよ』と怒られたことがあります」「頭髪検査があって、1人ひとり髪を見られるんですけど、アウトだった人は、『あした、丸刈りにしてこい』みたいな」「(先生に)きょうも注意されました。『スカート(短く)折ったよね』って言われて、『いや折ってない』って言い張りました」一方で校則の改革に取り組む中学校もあります。伴中学校 大下武彦 校長
「急いでやったほうがいいだろうということで、『柔軟に早く』という思いでさせていただいた」今回のテーマは、「いまこそ考えよう! その校則、本当に必要ですか?」― みなさんの『校則にまつわる思い出』は?
・自転車のハンドルがダメだって言われた
・軽音楽部でエレキギターはダメで、エレキベースはOK
・スカートの長さはひざ下
・靴下のワンポイントを認めてもらうためにがんばった校則というのは、全国や自治体で統一した基準があるものではなく、学校ごとにあるものです。だからこそ、ひとりひとり違う思い出があるのかもしれません。まずは街中の高校生にどんな校則があるのか、聞いてみました。高校生たち
「スマホがばれて1回怒られたことがあります。職員室に連れていかれて怒られました。なんでだめか、言われてないので、こっちも納得できない」「電車は遅延がOKで、遅れてもいいのに、バスはダメ。理不尽です」「『髪はツーブロックにしちゃいけない』っていう校則がちょっと嫌ですね」一方で高校生からは校則に対するあきらめの声も聞かれます。高校生たち
「言っても『ルールだから』って言われるし」― なんで闘おうとしないの?
「(先生に)嫌われたら損しかないので」「反省文は書きたくないので、怒られない程度に」「言っても、どうせ聞いてもらえないというか、通らないので意見が。最初からあきらめている」全国の中学校や高校で校則の見直しに関わってきた、熊本大学の 苫野一徳 准教授です。先生から子どもたちに一方的に押し付けられるだけの校則に警鐘を鳴らします。熊本大学 苫野一徳 准教授
「『あれしなさい』『これしなさい』とか、『あれするな』『これするな』ってずっと言われて育つと、子どもたちは何が自分したいのかなとか、どう生きたいのかな、どう生きれば幸せになれるのか、わからなくなってしまいますよね。まず先生の側が、子どもたちの声をちゃんと聞いて、一緒に学校を作っていく仲間だというふうに認めるという先生のマインドはとても大事」そして、子どもたち自身が、自分の意見を発信することが必要だと指摘します。苫野一徳 准教授
「こんな学校にしていきたいと思ったら言っていいし、それって、もしかしたら実現できるかもしれないし。『こんなことをやってやっていいんだよ』ということをわたしは伝えたいなと思います」― 子どもたちは先生の「評価」を気にしてしまう部分もあるということで、苫野先生は校則やルールを制定したり、見直したりする際のポイントを挙げています。・「~らしさ」の固定観念にとらわれない
・生徒や先生が「対話」をして納得できる答えを見つける
などです。“対話の中から校則の改革“ を進めている広島市の中学校を取材しました。広島市安佐南区の伴中学校です。雪の積もった日も、丘の上にある学校に生徒たちは毎朝、歩いて登校してきます。この学校では、以前は上着について「許可」も「禁止」もしていませんでした。しかし、去年末、生徒が悪気なく自然な様子で上着を着用してきたといいます。伴中学校 大下武彦 校長
「わたしたちも戸惑ったりもしたが、伴の地域では冬の間、雨も雪も多く、非常に寒くなることや、遠方から通ってくる生徒も少なからずいるということ、昨今、きまりの見直しなど気運が高まっていることも踏まえて、学校の中でも検討することにいたしました」上着について「あいまいになっていた部分をはっきりさせる必要がある」ということで、大下校長や生徒指導の教員が検討を始めたといいます。去年12月からは「柄やロゴがなく、華美でないこと」を条件に上着の着用を認め、生徒だけではなく、保護者にも「生活だより」の中で通知をしたそうです。伴中学校 大下武彦 校長
「寒さが厳しくなっていたので、急いでやったほうがいいだろうということで、『柔軟に早く』という思いでさせていただいた」この学校では、これまでにも生徒や保護者からの声を受けて、女子生徒のズボンや冬限定のタイツ着用、夏服や冬服の移行期間の廃止といった校則の見直しを進めてきました。一方、広島市内の別の中学校ではことし1月、生徒が上着を着て登校し、注意を受けたケースもあったといいます。伴中学校 大下武彦 校長
「学校という場では一定のきまりというのは必要であって、校則には教育的な意義があるものだと思っている。ただ、学校を取り巻く社会環境や、子どもたちの状況は常に変化しているので、校則の内容については合理的なものになっているかは、絶えず積極的に見直しをしていく意識を持っておく必要はある」― 世の中では校則を見直す、こんな動きも出てきています。去年12月に、12年ぶりに改訂された生徒指導に関する国の方針です。校則について、性的マイノリティなど少数派の意見を尊重することや、髪の長さや靴下の長さなど、意義を適切に説明できないものは見直しをすること、児童や生徒など、学校関係者からの意見を聴取することを求めています。変わっていく過渡期とも言える校則問題は、今後の動向も注視していく必要がありそうです。
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rcc/335230
山陽高校も早くしろ