大阪の商店街にある小さなジュエリー店には、客が居場所に困るくらいの幅の大木が床から天井を突き抜けて生えています。営業の邪魔にならないのかと疑問に思いますが、意外な効果も。
また、京阪本線には一駅の乗車が30秒程度の“近すぎる隣駅”が存在します。隣駅までの距離は160メートル。電車の待ち時間を考えると歩いたほうが早いのですが、この1区間だけ利用する乗客も少なくありません。一体どういう人が利用するのか追跡しました。
さらに、大阪市内にあるフォカッチャサンドのお店では、次々に踊りながら入っていくお客の姿がありました。中には躊躇(ちゅうちょ)しながらも、意を決して踊りながら入店する60代男性も。街で見つけたフシギな光景を徹底調査します。
■店のど真ん中に「謎の大木」
最初のフシギは、大阪の商店街の中にありました。
地元住民(80代)
「普通生えているのは山とか…。お店の中にビックリした」
地元住民
「いいことありそう」
一見すると普通のジュエリーショップですが…お店を木が貫いています。
お客の居場所がないほど、どっしりと居座る巨大な木。なぜ、こんなことに?追跡しました。
店にお邪魔して、間近で巨木を見せてもらうと…。
久保田直子アナウンサー
「幅は私が両側から手をつなげるか?直径は約120~130センチ。しめ縄が結ばれているということは、ご神木?」
レジに立つ店員側からの視点を体験させてもらうと、店内を見渡すことができず、ショーケースを挟んで店員が立つスペースはありません。
床は、巨大な木に合わせたようにくり抜かれ、隙間はコーティングされています。さらに幹は天井を突き破っているようにも見えます。
2階を見せてもらうと幹が切られていました。
久保田アナ
「木が屋根を貫かないように幹が切られた?ここでもしめ縄が巻かれています」
■巨木の正体…意外な効果も
2年前、テナントとして借りた時にはすでに建物の中に木はあったといいます。謎の巨木の正体とは?
ジュエリー雅 山中文子店長
「お店の裏手に神社があり、そちらのご神木。そこにお店がつくられた」
巨木の正体は、樹齢400年以上の神社のご神木でした。なぜ建物の中にご神木があるのか?建物を所有する大家さんに尋ねました。
大家さん
「戦後間もなく(義理の)母が、商店街でお店を始めたいと思った時に、ご神木がある所しか(土地が)空いていなく、(神社の方に)『どうぞ使って』ってと言われた」
約80年前、ご神木を残したままで営業することを条件に、神社から土地を借り、お店を建てたといいます。
「はじめは上の屋根がなく、木が生い茂って雨漏りしていました」
40年ほど前の航空写真を見ると、店が見えないほど葉が生い茂っているのが分かります。
20年ほど前、枝が枯れたため、神社の了解を得て、上の枝を切断。ご神木を保護するため、屋根を取り付けました。その後、建物はテナントとして貸し出したということです。
それにしても、店の真ん中に巨木があると、営業の邪魔になるような気がしますが…。
山中店長
「マイナスよりもプラスの方が多い。逆にお客様がこの木で隠れることができる」
久保田アナ
「宝石を買っているとこ見せたくない」
通行人からの目隠しにも一役買っているということです。
■乗車32秒 近すぎる隣駅
続いてのフシギは、大阪と京都を結ぶ電車の駅にありました。
駅から電車が出発、と思ったら、もう止まりました。電車が動き出し隣駅に到着するまでの時間は、わずか32秒です。
久保田アナ
「こんな言い方申し訳ないけど、こんなに近くにする意味ある?」
隣の駅までは約160メートル。山手線の車両よりも短い距離です。
駅の近隣住民(70代)
「近すぎる。また止まる、また止まるって」
駅の近隣住民(70代)
「健康のために一駅ぐらいやったら歩く」
近隣住民も首をかしげる「近すぎる隣駅」。なぜこんなことに?追跡しました。
■歩いたほうが早い?
大阪から京都までを結ぶ全長49.3キロの京阪本線。近すぎる駅は、滝井駅と土居駅です。
どちらの駅も上下線ともに約12分間隔で電車が来るのですが…ここで1つ疑問。電車を待つよりも、隣駅まで歩いたほうが早いのでは?
滝井駅から次の駅まで歩いてみます。線路に沿って道路を真っすぐ進み、歩道橋を越えると駅が見えてきます。
信号待ちもありましたが、6分弱で到着しました。駅で電車待ちをするより、歩いたほうが早い結果になりました。
そんな「近すぎる隣駅」までの1駅を利用する乗客はいるのでしょうか?
午前9時半ごろ、滝井駅に到着した電車に乗り込むのは、黒いTシャツを着た人と白い服の人。その後ろからカートを押す人、そしてリュックを背負った人がいます。
160メートル離れた隣の土居駅に電車が到着すると、先ほど乗り込んだ4人が降りてきました。
乗車時間わずか30秒ほどなのに、なぜ電車を利用するのでしょうか?
「近すぎる隣駅」利用客(50代)
「1駅で1分しか乗られへんけど、ちょっとでも早いから。今だったら暑いので」
暑さ対策で電車を利用。さらに…。
「近すぎる隣駅」利用客(80代)
「病院に行く時、しんどい時がある。足が痛かったり疲れたりしたら電車に乗る」
滝井駅の近くには、大きな病院があり、1駅でも利用する人がいました。
■「近すぎる隣駅」の理由
先に造られたのは滝井駅。病院の開業とともに誕生したのですが…。
京阪電車 広報 田崎誠一さん
「滝井(地区)よりも土居地区の人口が多く、住民から『土居の駅を造ってください』という要望が強くあった」
人口が多かった土居地区の住民から「土地を寄付するから駅を作ってほしい」など強い要望があってできた土居駅。「近すぎる隣駅」は今も住民の生活を支えています。
■“踊らにゃ損”な店
そして、最後のフシギは飲食店にありました。
なぜか店内で踊るお客たち。恥ずかしいけど「同じ買うなら踊らにゃ損」のワケとは…。
大阪市内にあるフォカッチャサンド専門店「FOCACCIAMO」。イタリアの伝統的なパン・フォカッチャに生ハムやモッツァレッラなどをぜいたくに挟んだサンドイッチはボリューム満点!
久保田アナ
「おいしい。生地の食感がふわふわともちもちでカリッとするところもあって、具材も食べ応えあります。大満足」
なぜか店内で踊る客たち。この動画がSNSでも紹介され、話題になっていました。
大学生(20代)
「踊って入ったらドリンクが半額」
「(Q.踊りに抵抗は?)半額になるなら踊らせてもらいます」
客が踊るのは、全ドリンクが半額になるためでした。
■世代によって変わる踊り
今回のフシギ調査隊。踊りを観察すると、お客の世代によって面白い現象が起きていました。
久保田アナ
「お客さんが来ました。何を踊ったらいいのかみんなで相談していますね」
「扉が開いたよ。お客さんも歓迎ムード。ちょっと小さく踊っている。これはSNSで話題の踊りですね」
今SNSで大人気の手首をクルクルと回し、こぎ手を指揮する「舟こぎダンス」です。
帽子をかぶった大学生の2人は、本気のブレイクダンスを披露します。
一方、少し距離を置き、店に入るか入らないか悩んでいるように見える男性。モジモジしながら入っていきます。
久保田アナ
「クルクル回っている。最後ハートで決めた」
60代の男性。回転するダンスといえば、40年ほど前に大ブレイクしたアイドルグループをイメージしたのでしょうか?
小学生はSNSのはやりダンス。20代は本気のブレイクダンス。60代は昭和のアイドル風ダンス。
入社21年目。久保田アナが選んだ踊りは…ソーラン節!?中学校の修学旅行のレクリエーションで踊った記憶があるそうです。
久保田アナ
「おいしい。半額になるって自分が得した気分になるから、踊ってよかった」
■イベントのきっかけは
踊るとドリンク半額のイベントは、店のオープン後に直面した厳しい現実がきっかけで誕生していました。
FOCACCIAMO 平野栞店長
「(オープン後)2カ月経ってお客さんが少なくなった。明るい雰囲気のお店になりたいなと。お客さんも『すごく楽しかった』と言ってくれる」
イベントを始めて売り上げはV字回復。店だけでなく、お客も笑顔にしていました。
(2026年7月24日放送分より)
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