【解説】ウクライナ侵攻から3年 停戦は実現するのか 外交ジャーナリスト・手嶋龍一さんに聞く

【解説】ウクライナ侵攻から3年 停戦は実現するのか 外交ジャーナリスト・手嶋龍一さんに聞く



ロシアによるウクライナ侵攻から、24日で3年。

外交ジャーナリストの手嶋龍一さんとお伝えします。

――トランプ大統領の返り咲きでさまざまな動きがある中、停戦の実現性についてどう感じていますか?

外交ジャーナリスト・手嶋龍一さん:
まさに、関係者の努力次第でありますね。よく日本では侵攻から3年と言っていますけれども、私どもから見ると、2014年のクリミア半島侵攻以来、その時はちょうど私は現地にいたんですが、それ以来10年を超える戦争。一貫して戦闘が行われていることになりますから、10年に及ぶ、ロシアとウクライナの戦争というのは、それだけに簡単には終わらない。しかし、やっぱりここはおびただしい数の人命、民間人も含めて失われておりますので、どんなに困難でも停戦の可能性を追求し続けるべきだと私は思います。

宮司愛海キャスター:
こうした中で、ゼレンスキー大統領から「ウクライナの平和のために必要があれば辞任する用意がある」といった発言がありました。ただ、辞任には条件があって、NATO(北大西洋条約機構)にウクライナが加盟するならば辞任してもかまわないとしたんです。これは、トランプ大統領から「選挙を経ていない独裁者」などと批判を受ける中で、このような発言が飛び出したということです。

――プーチン大統領はウクライナのNATO加盟に反対し続けてきたわけですから、プーチン大統領は納得しなそうですよね?

外交ジャーナリスト・手嶋龍一さん:
この発言の真意は、やっぱり平和のためにということと、NATO参加というところにあると思います。ゼレンスキー大統領としては、プーチンが何としても頑としてうんと言わないNATOの参加。これはウクライナの安全保障全体を担保するというものになりますので、極めて難しい条件が実現するのならば、もう辞めても構わないということだと思います。逆に言うと、それだけNATOの参加、そしてその後のウクライナ全域の安全保障をどういうふうにして国際社会が担保していくのか、これがいかに難しいかということをまさに示している発言だと思います。

宮司キャスター:
これに関して、アメリカ側からNATO加盟に関して新たな案が出てきたということです。アメリカのテレビ局NBCが、トランプ政権が検討中の案として公開したのが、停戦合意後にロシアが再びウクライナに侵攻することがあれば、手続きを経ずにウクライナのNATO加盟を認める案を検討しているということです。

――アメリカの1つの案もありますし、両国の案も互いにハードルが高そうですが、そのあたりはどうでしょうか?

外交ジャーナリスト・手嶋龍一さん:
和平交渉に順調に仮に進んだとして、テーブルにつくとしても、両国の条件そしてアンテナ、まったく平行線をたどっていますから、大変難しいと思います。そうした中で、今回の報道ですが、本当にトランプ大統領その人がこれで行こうというふうにまで詰まっていない可能性もありますが、これもさっき申し上げたとおり、NATOにウクライナが参加をする、これは極めて難しいわけですよね。それがどんなに難しいのか、そして停戦が終わった場合はさらに大きな意味では、国際社会がロシアを含めてウクライナの安全保障を担保するわけですから、それを破ってロシアが再び侵攻となれば、さしものアメリカも対応せざるを得ないということを示している。ただ、これが停戦交渉のテーブルにのってくる最終案になるかというと、かなりまだそこまでには距離があると思います。

宮司キャスター:
そして、この背景には多くの人が亡くなった紛争をどうにかしたいという思いがあります。この紛争で亡くなった人の数は、ウクライナで兵士の死者が4万5100人、そして民間人の死者1万2654人。子どもの死者が669人、ウクライナでの行方不明者の数が6万2948人。さらにロシア側では兵士の死者が9万5026人とされています。

――日本時間24日夜、G7(主要7カ国)の会合がオンラインで開かれますが、この中で日本がとるべき行動は何でしょうか?

外交ジャーナリスト・手嶋龍一さん:
日本は、ついこの間までG7の議長国でしたし、広島で会議を開いたという重い責任を負っていると思うんです。そのG7広島サミットのことを思い浮かべていただければ、その時、岸田首相は、まさにロシアによって力で奪われた全領土をウクライナが奪還する、それを断固支持すると言っていて、この段階で、少しでも和平に向けたリーダーシップがとられていない。これが今日、これほどの悲劇と死者を出していることになりますから、日本はまさしくこの事態をわがこととして和平の実現に向けて一刻も早く「撃ち方やめ」というために、日本はまだまだすることがありますので、最大限の努力をするべきだ。そして日本はやるべきことを率直に申し上げて、ほとんどまだやっていないと思います。

4 comments
  1. ロシアが再侵攻したら、トランプおやびんが無理やりNATOにロシアを入れてしまいそう💦

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