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お母さんどうした の電話口からは娘のそっけな声が聞こえて くる特に用はないけど元気でやってるの たまには電話ぐらいしなさい よ私が言うとはいはい元気だよという返事 が帰って くる電話の相手は娘の道 大学生で1人暮らしをしている彼女が出て いってしまってからは寂しい1人暮らしを してい た私は今年で50歳に なる両親が交通事故で亡くなってから25 年そして夫と離婚してから20年が経って いた夫とは会社が入っているビルが同じで エレベーターの中でよく顔を合わせていた いつしか言葉をかわすようになり2人で 飲みに行くようになってしばらくして夫の 方から告白してくれたのだっ た私も彼のことを素敵だなと思っていたの でオッケーし たそれから2人で映画館やボーリング スキーにスケート花火大会海水浴動物園や 水族館とあちこちいろんなところへ行って デートを重ねた そして1年後彼は私にプロポーズしてくれ た僕と一緒に幸せな家庭を作って ください彼はそう言った両親をなくし帰る 実家のない私への愛情のこもった言葉だっ たその言葉通り私たちの結婚生活はとても 幸せなものだっ た私たちは仲が良く2人の子供にも恵まれ たけれどそんな幸せもそれほど長くは続か なかっ た子供が3歳と1歳になった頃私たちは 離婚することになっ た原因は価値観の 違い新婚の頃はお互いに相手への愛ゆに 我慢していたものが積もりに積もって耐 きれなくなってしまった 夫はどこした険悪化で悪く言えばケチだっ た私は反対でどちらかと言えばお金遣いが 荒い方で夫にはそれが耐えられなかった ようだ私は子供を保育園に預けて働いてい たので自分の給料の範囲内で家計に響か ない程度にお金を使っていたつもりだった のだ が夫は私が洋服1枚靴一足買うのにも文句 を 言う電気や水道の使い方にも毎日のように 小言を言った私にはそれが苦痛だっ ただんだんと口喧嘩も増えていき離婚する ことになってしまっ たそして夫が3歳の息子を私が1歳の娘を 引き取ることになっ た子供がまだ小さかったので私たちは子供 のためにももう会わないと決め たお互いに新しいパートナーができたら 子供たちがその人を本当の家族だと思える よう にそれから20年の歳月が流れた私は再婚 はしなかった娘のみかは21歳になり今で は立派な大学生だ息子のハトは今頃どうし ているだろうか私は1度だって息子のこと を忘れたことは ない私をママと呼び抱っこをせがんできた 可愛かったあの笑顔 を息子は今23歳だちゃんと就職できた だろうかどんな職業に着いたのだろう かとても気になるけれど元夫とは連絡も 取っていない知ることは許されないのでは そう思う自分がいるだってもうあの子は私 の息子じゃない からきっと新しい母親がいるんだろう から過去を振り返ると離婚してからの私は 一生懸命に仕事をして娘の成長のことだけ のために生きてきた人生だっ た自分のことなんて自分の楽しみなんて何 1つ考えるゆりはなかった 娘に捧げた人生だったけれど息子のこと だってずっと気になってい たここ数年は1人思いに吹けることが多く なっていたそんなある日のこと取引先での 仕事が早く終わったたまには寄り道でも しようかな突然そう思い立ち帰宅と反対の 電車に乗り夕日の綺麗な御先に向かった そこは元夫と付き合っている時によく デートしたところで東台や展望代公園や カフェもある思い出の場所だああ懐かしい なあ夕日も相変わらず綺麗だ なあ昔と変わらない夕やけを久しぶりに見 た後で公園内のカフェに入っ たするとテラス席に1人で座って スケッチブックに絵を描いている青年が目 に入っ たその青年の顔を見て私は驚いてしまっ たあの人にそっくりだわ元夫の若い頃に 売り2つだった年齢は20代半ばぐらい だろう か目鼻だちも輪郭も肌の色や背格好も何も かも出会った頃のあの人に似て いる他人がこれほどまでにそっくりなこと なんてあるのだろう かきっと他人じゃないそう思った私はその 青年に声をかけ たあの突然失礼ですがあなたに似た人を 知っていてお名前聞いてもいい かしら後で冷静になって考えてみ 突然見知らぬ他人に声をかけて名前を聞く なんて変な人だと思われたに違いないその 時の私は気が同点していてそこまで考えが 回らなかっ た青年は一瞬不思議そうな顔をしたけれど すぐに答えてくれ た神崎ですあの下のお名前は私がそう 尋ねると ハルトですと青年は答えた やっぱりそうだったん だ失礼ですがお年は23 です間違いないと私は思ったこの青年は 20年前に別れた私の息子ハルトだ 黙り込んでしまった私に青年はあ のお名前はと尋ねた私は 鈴木美子ですとっさに思いついた偽名を 答えた彼の口から私のことが元夫に伝わっ てしまったら困ると思ったからだでも私は 自分が彼の母親だなんて言い出すつもりは なかったする とみよ子さんと彼は笑顔で言った 今日はいいお天気です ねそそうですねそれから私たちは少しの間 コーヒーを飲みながらここ数日間の天気の 話をしてから別れた私は嬉しくて嬉しくて 飛び跳ねたいような気持ちだっ たはるとあんなに背が伸びてすっかり大人 になって 声まであの人にそっくりだ会えてよかっ たそれ以来仕事の時間を調整ししばらく そのカフェに通ったハルトは週に2日お店 に来ていることが分かった毎週水曜日と 日曜日が休みで夕日が見え始める前に来て 趣味の絵を描いているのだと いう仕事は不動産関係だそうだ毎週2回 そこで会ううちに私たちは色々な話をする ようになった彼の仕事の話や家族の話子供 の頃の話や学生時代の 話私の仕事のことなども話し たみこさんは趣味はないんです か私はこれといった趣味はないのよね ずっと子育てをしてきてっと娘が去年 二十歳になって人段落って感じか な私も老後のために何か趣味を見つけよう かしらそれじゃあ一緒に絵をかけましょう よそんな私なんて素人で高校の美術の授業 以来絵なんて書いてない もの俺もそうでしたよ絵を書き始めたのは 就職してからなんですああらそうなのそれ にしては上手ねスケッチブックに描かれた 夕日の風景を見ていっ たありがとうございますきっとみよ子さん もすぐにこれぐらいかけるようになります からそう かしらそんなハルトの言葉に載せられて私 は絵を始めることにし たまずは鉛筆とブックと水彩絵の具セット を買ってきたそして週に2回公園でハルト と一緒に空や海公園の木々などの風景を スケッチブックに描いた最初はとても下手 だったけれどハルトに教えてもらいながら 徐々に上達していっ たなんだかお母さんに絵を教えてるみたい な気分ですそんな彼の言葉がこの上なく 嬉しかった そうしているうちにだんだんと日が短く なり暗くなるのが早くなったのでハルトと 会えるのはお互いに休日が同じ日曜に早い 時間からスケッチを始めただけどそれでも 週に1回息子に会えるのは 嬉しいたえ自分が母親だと名乗れなくても 彼にとって私はただの合のおばちゃんで いいそう思っていた何よりずっと会え なかった息子と一緒に同じ時間を楽しめる 今が夢のようだっ たそんなある日のこと突然元夫から電話が かかってき た元夫が言うにはハルトが本当の母親に 会いたがっているという就職の時に戸籍本 を見て今の母親が本当の母親じゃという ことが分かってしまったよう だ私はハルトと会うことにし たハルトは私が本当の母親だと知ったら 驚くだろうかそれとももしかしたら向こう もうう感づいていたんじゃないだろうか ドキドキしながら私は待ち合わせ場所の レストランに着きお店のドアを開けると奥 の席に随分と年た元夫の顔が見え たずっと会っていなくてもすぐに分かる もの ねそう思い緊張しながら隣に座る青年に目 を向け たそして私は息を飲ん だ夫の隣に座っていたのは初めて見る青年 だったその子は驚くほど私に顔がよく似て い たお母さん久しぶりって言えばいいのかな 僕ハルトです青年は私にそう言って握手を 求めてき たあなたが ハルト私は驚いたてっきりあのカフェで 出会った青年がハルトだと思っていたのに どうしたんだ み元夫が不思議そうに私の顔を見る ああなんでもないのあんまり大きくなった からびっくりしちゃっ て当たり前だろもう23歳なんだぞ元夫は 呆れたように笑ったそうだったわね私は とんだ勘違いをしていたあのカフェで会っ ている青年は偶然元夫に似ていて名前と 年齢も息子と同じただの他人だったのだ その日私とハルトはいろんな話をした ハルトは私に言っ た実は僕今度結婚するんだそれで母さんに も結婚式に出席して欲しくて えでもそんなことしたら今のお母様に悪い んじゃ ないそんなことないよ大丈夫 分かってくれてるからそう言われて私は 結婚式の招待状を受け取った次の日曜日 いつもの公園へと向かったそしてもう1人 のハルトに会っ た聞いて欲しい話があるの私は自分が ずっと彼を息子だと勘違いしていたことを 話したそして先日本当の息子とたこと [音楽] もおかしいでしょ笑っちゃうわよね1人で 勘違いしてバカみたい私がそう言うと彼は 首を横に振っ たなんとなく俺のことを誰かと勘違いし てるんだろうなとは思っていまし たそうだったの私が言うと彼は頷いただ けどさんがそう信じるならそれでいいと 思っていたん ですじゃあ彼は私が彼を息子と勘違いして いるとうう感づいていながら息子を演じて くれていたということなのだろう かなんだか今までありがとう私が言う とそんなこちらこそ話相手ができて一緒に 映画かけてとても楽しい時間でした よかったらこれからもお友達でいて ください そんなこちらこそ ありがとうそれから今後もよろしくお願い し ます私はふぶかと頭を下げ たそれ以来彼のことを苗字で神崎君と呼ぶ ことにしたそして週に1回スケッチをする ことを続けていた2ヶ月後息子のとの結婚 式があったタキシード姿のハルトはとても かっこよかった花嫁さんもとても綺麗で 優しそうな女性だっ た2人の姿を見ていると自然に涙が溢れた ハルトの幸せそうな姿を見届けることが できて本当に良かったと心から 思うそうして4年後私は神崎君のすめで 死の展覧会に絵を応募して結果はなんと 見事入選同書として展示されることになっ たこんなことになるなんて自分でも びっくりだ神崎君もとても喜んでくれ たみこさん本当にこの絵素敵です ねそうだこの間綺麗な山が見える公園を 見つけて近いうちにスケッチ行きませんか あらいいわね来週の日曜日にでも行き ましょう よ絵を描くことは私のライフワークになっ た老後も退屈することはないかな全ては 神崎君のおかげだ私は彼との出会いに とても感謝して [音楽] いる俺は昔から男のくせに甘いものに目が なかったパフェやパンケーキのような喫茶 店に置いてあるデザートが大好きで子供の 頃に家が喫茶店を経営していたこともあっ て昔から毎日のようによく食べてい た残念ながらもう実家のお店は閉店して しまったけど将来は甘いものがたくさん あって男が1人でも堂々とを食べれる そんな喫茶店を開くことがずっと夢だっ た俺は小さな印刷会社で会社員をしながら 夢に向かって奮闘していた毎日営業周りの 合間を見ては喫茶店を巡ったり休日は経営 を学ぶための学校に通いながら喫茶店の 開業準備にしんでいた40歳を過ぎて独身 で平社員といくら同僚に見下されても夢が あるから気にならないし恋愛や結婚も眼中 になかったそうして長年勤めていた会社を 辞めてコツコツ貯めたお金と銀行からも 借り入れをしてついに俺は喫茶店を開業し た店は外装や内装にもこだわって苦労を 貴重に落ち着いた雰囲気のお店を作り上げ たやっとオープンにこぎつけたな 店内を改めて眺めると自分の店ながら かなり立派だなんだかんだでお金も結構 かかってしまっ た駅近くで理想の居抜き物件をたまたま 見つけて 即決便利な場所だったので家賃もそこそこ かかりスタッフを雇うお金などで出費が 重んでい たそしていざ喫茶店を開業してみ 思いの他お客が入ら ない近くにファミリーレストランができた のが原因だっ たまさかあのビルの中に飲食店ができる なんて盲点だっ たそれからは毎月赤字が続きあっという間 に廃業寸前の窮地に立たされただが せっかく開いた喫茶店をすぐに潰すことは できないいつか巻き返すと思い借入れを 続けてしまっ た気がつけば毎月の返済が追いつかなく なってい たどうにもならないほどその金額は 膨れ上がっていて俺は借金の返済のことで 頭がいっぱいになってい たお金を借りる宛てを探すしか ない店のオープンを喜んでいる年置いた 両親には迷惑をかけることはでき ない頼れる兄弟や親戚もいなかっ たごうなったら信頼を失うかもしれない けれど知人や友人に当たってみるしかない かまず数人の社長をやっている友人に相談 してみたがお金は貸せないとみんな答えは 同じだった金持ちだからと言って貸して くれるわけではないということが分かった だが同年代の友人で普通に会社員を務めて いるような人に頼めるような額でも ない考えた末前の職場で親しくしていた 上司に頼んでみることにし た上司と言ってもその会社の社長 だ小さな印刷会社だったので社長自ら営業 をしてい た社長兼営業部長といったところだ 営業部に所属していた俺は社長とは家が 近かったこともあって毎晩のように飲みに 行って親しくしてい た株をやっていてうまくいっているとよく 自慢していたしお金には余裕がありそう だっ た会社は小さくても潤ってい た聞くだけ聞いてみる か急に呼び出された社長は驚いていた サラリーマン時代よく一緒に飲みに来てい た居酒屋で久しぶりに会っ たお前元気にしてるのかちょうど来月 あたりに店を見に行こうと思っていた ところだったんだよどうだうまくいってる かそれが実はうまくいってなくて俺が 答える とそうか まあ難しいよなとお通しの枝豆を食べ ながら社長が言っ たしばらく会社の話や昔話などをした後に 恐る恐る切り出し た あの実は今店がうまくいかなくなったせい で借金を抱えてしまいまし てもしできれば少しお金を貸していただけ ないでしょうか そう伝えて頭を下げ た社長はびっっくりした顔で俺を見てい たみか君が 借金信じられないね一体いくらあるんだ い俺が金額を言うと社長はさらに驚いてい たそしてしばらく考えた後に予想外のこと を口にした うんそうだなあ相談に乗ってもいいぞ場合 によってはそのお金を全額貸してやっても いい え俺は驚い たそんなあっさり貸してくれると言われる なんて思ってもいなかっ たその代わりと言ってはなんだが条件が あるな何でしょうそこで俺が耳にしたのは 衝撃的な一言だった俺の娘と結婚してくれ ないか え何かの冗談かと耳を疑っ た社長の娘さんがどんな人かもわからない しそもそも娘さんに対しても失礼 だろう俺は定長に断ったのだが社長は何度 もお願いをしてき た社長の娘さんはもう40歳も中頃だが 男性が苦手なようで恋愛も結婚もする気配 がないそう だなんとかしていい人を紹介してやりたい とずっと思っていたんだよ結婚も早くして ほしいし なあ君のことは仕事を一緒にしていたから 真面目な人柄をよく分かっている娘を安心 して任せられるよどうだ ねしかし それはさすがに躊躇してしまっ たいくら小さな会社と言っても社長令嬢だ そもそも相手にだって選ぶ権利があるダサ に失敗した男と結婚するのは嫌 だろういくら男性が苦手だと言っても他に いいやがいくらでも いるそういう間も なくとにかく紹介するからまずは1回あっ て 娘は人見で初対面だとなかなかうまく話せ なくてね性格の優しくて本当にいい子なん だよだからその後は3ヶ月ほど時間もらえ ないかね何回か会ってみないと分からない だろうその間は喫茶店の経営が持ち直す ように知り合いのコンサルにも頼んで できる限りのサポートも すると言ってくれた しかしそんなに強く結婚を進める理由が 何かあるのだろう かそこまで言われて断ることもできず社長 の話をそのまま受け入れることにし たそれから数日後写真も見ることもなく 慌ただしく当日を迎えた俺は少しだけ どんな人なんだろうとドキドキしていた そうして待ち合わせのホテルの両手で社長 の娘さんと初対面し た長く伸ばした前髪から覗くその顔を見て 俺は息を飲ん だ彼女の右側の方には爪で引っ掻いたよう な長い傷跡があったの だ初めまして 三上翔吾です あ初めまして ごと裕子 です話し言葉も たどたどしく社長が言っていた通りあまり 男性には慣れていない様子だっ た彼女と一緒にいながらも借金のことが頭 に ちらつくどうすればいいもの か全く話に身が入らないまま食事を終え た約束だからまずはは3ヶ月間会ってみる かそれから何回か俺は裕子さんとデートを し た食事や映画に行ったりした喫茶店に一緒 に入った時はああでもないこうでもないと 熱弁が止まらなくなる俺の話を裕子さんは 微笑みながら聞いてくれ た裕子さんは少しずつ喋るようになって くれて俺たちはだいぶちて来てい た その間喫茶店も社長が紹介してくれた経営 コンサルの人に色々アドバイスをもらい 少しずつ立て直しながら逆足に変化が見 られてこれならやっていけるかもしれない と希望を見い出し始めていたそうして裕子 さんと初めてあった日からもうすぐ3ヶ月 が経とうとしてい たその日は水族館に行った後喫茶店でお茶 を飲んでい たあのイルカおこでしたね確かに俺より頭 いいよ きっと俺たちは目を合わせて笑っ たすると裕子さんが寂しそうに言っ たもうすぐ3 ヶ月今日が最後のデートです ね裕子さんは俯いていた 俺も少し寂しかっ たその時裕子さんが意を消したように俺の 目をまっすぐ見ていっ た借金が終わりなんですよ ね父がもし結婚が決まったらお渡しすると 言っていまし た社長から話を聞いていたようだでも そんな急に結婚なんてこんなと嫌ですよ ね彼女が傷がある方を手で押さえていっ た俺は返答に困ってい た無理に結婚なんてしなくてもいいです から ねそれで 私貯金があるのでそのお金お貸しできます え俺は驚い た裕子さんは何を言い出したのだろう かそんな俺みたいな出会ったばかりで大金 を貸したって裕子さんに何の利益もない じゃないです かそう言うと裕子さんは意味しな表情で 微笑ん だ父には今回の結婚の話はなかったことで と伝えておきます ね俺はなんだか申しないでいっぱいだっ たしかし結婚すると決意もできず何も 答えることができなかっ たすると裕子さんが語り出し たあの 私実は昔お会いしたことがあっ て私のこと覚えていませんか え全くどこであったのか身に覚えはなかっ た 俺が目を見開いて驚いているとその様子を 見て彼女がクスクスと笑っ た小学校の時に猫を一緒に探したのを覚え ていません か あその一言で俺はある出来事を思い出して い たあの時の子が裕子さん両親が営んでいた 喫茶店の休業日の日に 俺は大好きなパフェをお店で1人細やかに 作って食べてい たするとドアをノックする音が聞こえて 振り向くと小学生低学年くらいの少女が チラシを抱えて店の前に立ってい たすみません今日はお店は休みなんです よそう言うとその少女は手に持った髪を 差し出していった このチラシを壁に貼ってもらえません か女の子から手渡されたチラシに は猫を探しています見つけたら連絡 くださいと書いてあり白い綺麗な猫の写真 が貼ってあっ たどうしたの猫がいなくなっちゃった のそう聞くと少女は突然涙を流して話し 始めた うんうちで飼っているみーちゃんお父さん が買ってきてくれた猫ちゃんなの大切なお 友達なんだけどどこかに行っちゃっ た少女は悲しそうに泣いて いる動物病院に連れて行った帰りに水を あげようとキャリーバッグを開けたら外に 出てしまい車を避けて走り去ったまま戻っ てこなくなったそうだ 俺は泣く少女をお店の椅子に座らせて生 クリームをたくさん乗せたパフェを作り 女の子の前に出し たみーちゃんきっと帰ってくるよまずは これ食べて元気出し てふ ありがとう甘くて おいしいその後みーちゃんは信者の人が 見つけてくれて相当怖い思いをしたのか私 が抱きかえようとした時にびっっくりして 引っかかれてしまったん です父はずっと自分が買ってきた猫のせい で娘に傷ができたって未だに気にしている んです よそうだったの かだからきっとあんなに心配して結婚を 促そうとしていた だ裕子さんはしばらくしてみーちゃんが 見つかったことを報告しに喫茶店に行くと お店が閉店していたそう だ実はその時俺の父が急病で倒れ店の営業 ができなくなりそのまま店を閉めることに なってしまっ たそれから30年以上の月日が 流れ今回俺と付き合うことになり喫茶店の 話を聞いて昔のことを思い出したそう だそうだったん だありがとう俺なんかのことずっと覚えて てくれて少し恥ずかしくなりながらもそう 言っ たあの時のパフェのお礼ですそう言って 裕子さんは俺に可愛いラッピングの袋を 渡してくれた え ありがとう裕子さんも頬を少しめて 恥ずかしそうにしていた私パン作りが 大好きなのパン屋を開きたいって思った こともあってだから喫茶店が夢だったみか 君の気持ちなんとなく分かるんだよねみか 君みたいに自分の好きなことに挑戦してる 人ってかっこいいと 思うそんなことを言われて 俺はとても嬉しかっ たそういう彼女の表情はなんだかとっても キラキラしていて眩しかっ たそして帰り際 は今まで本当に ありがとうみか君の夢応援したいから私が お金勝ね無理に結婚しなくていいからそれ じゃあさようなら [音楽] そう言って裕子さんは目に涙を浮かべ ながら無理やり作ったような笑顔で去って 行っ た俺はそのまま裕子さんと別れ た家に帰って裕子さんがくれたパンを かじるするとほんのり甘い味が口に広がり とっても美味しかっ たそして同時に涙が溢れてき た俺は自分でも信じられなかったが裕子 さんを好きになってい たこのままお別れなんて嫌 だそう思った俺は裕子さんに電話をし たどうしたの電話口で裕子さんが驚いてい た裕子 さん俺と結婚してくれませんか 電話の向こうで止まっている気配が感じ られ たそして次の 瞬間私なんかでいいのと聞いてきた もちろん 俺裕子さんのことが好きなん だそう伝えた裕子さんは何度も ありがとうと言ってい た数日後社長が俺に借金の話なんだけどね めでたく結婚が決まったから約束通りみか 君の口座に振り込もうと思ったんだそれを ね裕子に話したら私が振り込むって言い 始めて聞かなくてね私が一生かけて支えて いくなんて言うんだよだからもう優香に 任せることにした よ俺はそれを聞いて申し訳ない気持ちに なりながらもなんて素敵な女性と結婚する ことになったんだろうと泣きそうになった そうして借金は裕子さんのおかげで無事 関西でき た喫茶店は社長が仕事ができるコンサルを 紹介してくれたおかげで売上が少しずつ 伸び始めてだいぶ調子が良くなってきた 裕子さんも一緒に働いてよく手伝ってくれ ていた人見知りなのに無理をして接客も 笑顔で頑張ってくれてい た半年後俺たちは無事に席を入れて結婚し たそして今は新居に住み幸せな生活を送っ て いる今日は2人で喫茶店の新メニューを 考えて いる今度の新メニューは甘いカスタード クリームが入ったパンはどう いい ね裕子は俺を地獄から救い出してくれた 女神のような存在だそして社長は俺に こんな素敵な女神を紹介してくれた神様 だ一生をかけて俺は裕子と社長に恩返しを していきたいそう思って いる1人暮らしをしているマンションの 一室で私は1人頭を抱えてい た妊娠検査役に妖精反応が出たの だどう しよう私の名前はレカ社会人2年目の23 歳で父が持つ会社のグループ企業で受付場 をして いる父の会社は有名な大手電気メーカー だ付き合っている彼氏の名前は真冬さん 彼は1つ年上で職業は ホストまゆさんとは大学時代に合コンで 知り合っ た彼も私も同じ東京育ちで実家が近いこと が判明し話が盛り上がったのがきっかけで 仲良くなっ た彼は見た目もイケメンだが人柄もとても よく気遣いのできる優しい人だっ た話が上手で彼といると私はいつも笑顔で いられ た私の話すことも真剣な顔で聞いてくれる ので何でも話すことができ た私が彼を本気で好きになるのにそう時間 はかからなかっ た告白したのは私の方から だするとまふゆさんも私のことを好きだと 言ってくれ たそれから私たちは交際はを始め た私たちの交際は順調で結婚もできるだけ 早くしたいねといつも話してい ただが真冬さんが大学を卒業する 直前彼のお父さんが経営する会社が倒産し てしまったの だ真冬さんは大学を辞めてお父さんの抱え た多額の借金を返済するためホストとして 夜の町で働き始め た当時真冬さんと同じ大学だった友人の 紹介で新人だが破格の給料で雇って もらえることになったそう だその後も私と真冬さんの交際は続いてい た彼の状況が変わっても私は真冬さんと 早く結婚したい気持ちは変わらなかっ たただ彼がちゃんと就職をしていないこの 状況では両親に結婚を認めてもらうのは 難しいだろうならば規制事実を作って しまおうとそういう計画だっ たかなり突拍子もないことを考えたと後に なって思ったがその時はそうまでしても 早く彼と一緒になりたかっ ただから妊娠は計画通りではあったがただ こんなに順調に進むとは思っていなかっ た彼驚かないか な今日はこれから真冬さんに会う約束をし てい た夜の仕事をしている真冬さんと私とでは 一見生活がすれ違いそうだがそんなことは なく私の仕事が休みの日は彼が起きてから 出勤するまでの夕方の時間にデートをして いた [音楽] 私は足取りも重くどう報告をしようか考え ながら真冬さんが1人暮らしをしている アパートに向かっ た おはよう彼が眠そうな目をこすりながら ドアを開け た家に入ってソファーに腰かけるとすぐに 私は人心のことを真冬さんに話し たあのさ実は 子供ができた の え彼の眠そうだった目がまんまになり パチクリと瞬きを数回し たすると真冬さんは私の手を両手で握って いっ たレかごめん えひやりと冷たいものが背筋を伝っ たもしかしして産むなと言われるのだろう かそれとも今は責任を取れないと言われる か もけれど暗雲でくもる私の心は真冬さんの 言葉によって明るく照らされ たそうか順番が逆になっちゃってごめんな 先にプロポーズするべきだった ねこんなタイミングであれだけどレカ僕と 結婚して ください握られた手の上に私の涙のしくが ぽたりと落ち たはい喜ん でよろしくお願いしますと私が頭を下げる とこちらこそと言ってまふさんは微笑ん だ今度2人で一緒にご両親に挨拶に行こう まふゆさんは私を優しく抱きしめてそう 言ってくれたうん分かったうちの親に伝え ておくねその晩私は早速母親に電話をした もしもし お母さんレか久しぶりね元気にしてるの うん元気だよそれでね今日はお母さんに 話したいことがあって 何を急に改まってあのね私お父さんと お母さんに紹介したい人がいるの紹介し たい 人母は不思議そうな声で聞い た実は私その人の赤ちゃんを妊娠している の あら本当な の そんな急で驚いたわ まあおめでとう レカ妊娠したことを告げたら母は怒るかと 思っていたけどそんなことはなく優しく 祝福の言葉をくれ た私は嬉しくて涙ぐん だだけど問題があっ たそれで相手の男性はどんな人な の1つ年上で仕事はホストをやってる のホストですっ て母は相手の職業がホストだと知った途端 激怒し 始め水商売の男と結婚なんて絶対に許し ませんよと猛反対し ただけど私は簡単には引き下がらなかっ た真冬さんは会社経営に失敗したお父様の 借金を型変わりしたのそのためにホスト クラブで働くしかなかったの よもうすぐ借金も返済し終わるし何も問題 ないはず よ今の職業は仕方がないということを母に は分かって欲しかっ たでも母の心配は止まらないホストなんて 仕事一生続けられるものじゃない でしょう将来はどうする気なの まふゆさんは将来は自分の店を持って経営 者になる予定だそう よ自分のお店って何をするつもりなの そんなこと言って経営がうまくいかなかっ たらどうする の経営なんて簡単にできることじゃないの よ母はまくし立てるように言ったそんな ことお母さんに言われなくたって分かっ てるわよねえお父さんに電話を変わって お父さんとも話したいのだめよお父さん だって反対するに決まってるわお父さんに は私から話し ます母はそう言って父と電話を変わって くれなかっ たとにかく今度真冬さんを連れて挨拶に 行くから私は強引に通話を切ったそれから 父の携帯電話の番号に連絡をし たレカ電話なんて珍しいな一体どうしたん の私が妊娠したことと彼のことを話すと父 は電話口で大きな声を出し怒鳴られたなん だってそんなホストなんてふだな仕事を やってるやつと結婚前だっていうのに子供 を作ったて言うの か目の前に私がいたら手が出ていたかも しれないそんな勢いだっ たお父さん聞いて真冬さんはご自分の お父さんの借金を返すために仕方なく ホストをしたのよ闇雲にお金が欲しかった とかそういうことじゃないの彼は何も悪く ない わ私は必死で弁したが父は聞く耳を持た なかっ たこのままでは結婚は許してもらえそうに ないそうなったら私は両親と縁を切ってで もまさんと一緒になりたいそう思ってい たでも真冬さんに話したら彼はこう言っ たデかの気持ちは嬉しいけど僕は下の大事 なご親にちゃんと認めてもらって祝って ほしいだから許してもらえるまで何度だっ てお願いしに行くつもりだ よそれを聞いた私は嬉しくて涙が出て しまっ たそして次の 週末私は真冬さんを連れて自分の実家に 帰っ た家には母だけがいて父はいな お母さんただいまお父さん はお父さんはあなたたちに会いたくない そうよ そんなキッチンに立ちこちらに顔も向け ない母にまゆさんは深く頭を 下げる初めまして 飯田まふゆと申しますレカさんとは真剣に お付き合いさせていただいてますどうか レカさんとの結婚をお許しください ハキハキと大きな声で言う真冬さんを母は ちらりと横目で見たその時だった母の表情 が変わっ たあなたはあの時 のつぶやく母の顔を見て真冬さんも驚いた 顔に なるあれ あああの時の お久しぶりですまさかあなたがレカの お母さんだったなんていやあ驚きました その後体調はいかがですかえどういうこと 2人は会ったことがある のわけのわからない私に母が説明してくれ た霊かこの人はママの命の恩人なのよ 以前母が外出中横断歩道を渡ろうと信号 待ちをしていた時に激しい頭痛と吐き気で その場で倒れ込んでしまっ た真冬さんはたまたま近くにいて苦しむ母 に声をかけてすぐに救急車を呼んでくれた そう だそれは私が真冬さんと出会うより前の ことでその時のことは私も覚えている 病院から電話で呼び出され父と2人で 向かったの だ当時は心配で心細くて生きた心地がし なかっ た母は幸い継承で済み投薬治料ですぐに 回復したがあと一歩救急半袖が遅ければ 手遅れになっていたそう だまゆさんは救急所を呼んだ後も病院まで 付き添ってくれた らしいでも母が目覚める前に病院から去っ たと いうまさかあの時に助けてくれたのが真冬 さんだった なんておかげさまで再発もなく今は すっかり元気よ母は真冬さんに向かって 微笑ん だあなたのおかげだわあの時は本当に ありがとう そんな僕は大したことしていませんよ そんなことないわあの時周りにいた他の人 は私が倒れても見て見ぬふりをしていたの にあなただけはすぐに声をかけてくれた わみんな自分のことで精一杯で厄介事に 関わらないようにしようとしていたのに あなただけは違った わ僕は当然のことをしたまでです褒め られるようなことじゃありませんよでも私 はあなたのおかげで命拾いしたのよもう 一度あなたに会ってお礼が言いたいと ずっと思っていた のまさかこんな風に出会えるなんて ねあなたがまさかレカの彼氏だなんて本当 にびっくりだ わ僕もびっくりですよあなたがレカの お母さんだ なんて世の中広いようで狭いです ねそう言って彼は私の顔をまっすぐ見てい たすると母が大きく首を横に振りながら 言っ たいいえこれはきっと運命なんだわあなた はきっとレと運命の赤い人で結ばれいるの よだからレカの母親の私とも縁があったの ね母はにっこりと微笑で 言う お母さんそれじゃあ ええあなたたちの結婚を認め ますただし条件があるの真冬さんには夜の お仕事はやめてもらうわ今の仕事を辞める のは構わないのですがすぐに新しい就職先 が見つかるかどう か真冬さんが少し不安気に 言うホストの仕事には未練はない様子だっ た大丈夫よ就職先は主人の会社で面倒を見 ますもちろん主人には私から頼んでおく わえ僕があの大企業の電気メーカーに 入れるんですか 派遣やバイトじゃなく て当たり前 でしょもちろん正社員に決まってますあ ありがとうござい ます真冬さんは腰を90°に折り曲げて母 にお礼を言っ た母はその時の宣言通り父を説得してくれ た父は母の話を聞いて私たちの結婚を承諾 くれさらに真冬さんの転職先としてすぐに 入社の手配を進めてくれ たそれから3ヶ月が経っ た今日は私とまふゆさんの結婚式 だ私のお腹は少し大きくなり始めていて マタニティ専用のお腹の周りがゆったりと したウェディングドレスを着て いるそんな私を見てまさんは言う レかすごく綺麗だ よ真冬さんは白いタキシード姿 だまゆさんもすごく似合ってる わ私たちは見つめ合い微笑みあっ た今日の日までなんだかあっという間だっ たように 思う一時は親に反対されて結婚は無理かと も思ったけれど親もく祝福してくれて本当 に良かっ たそれからさらに4ヶ月 後私には可愛い双子の赤ちゃんが生まれた 昔から子供が欲しいと思っていたけれど まさか自分が双子の母親になるとは思って もいなかっ た2人とも男の子で鼻の形が夫にそっくり だ両親もとても喜んでくれ 特に母は息子たちにメロメロで積極的に 育児を手伝ってくれて いる私と夫の真冬さんは私の実家つまり 両親の家に同居している私は結婚後仕事を 辞めて専業主婦になっ た両親と真冬さんの中は良好 だあの後父の会社の営業部門に配属された 真さんはホストで培った営業能力で成績も 好調売上にもだいぶ貢献しているそう だ車内でも優秀な人材として認められつつ あると聞い た今では真冬さんは父にとても気に入られ ていて夜はほぼ毎晩晩酌に付き合わされて いるまゆさんもももお酒が好きなので とても楽しそう だそれに元ホストだけあって人を楽しま せる会話が得意でコミュニケーション能力 にたけておりそんなところもますます父に 好れて いる双子の育児は大変だがハーと同居して いるおかげでだいぶ楽をさせてもらって いると 思うそれにしてもどこでご縁が訪れるかは 本当に分からないもの だ私はは仲良く談話する家族たちと双子の 息子たちを見ながらつくづく思った私たち は今とても幸せ だ妻の京子は同じ会社の社員俺は営業部 京子は総務部で働いている彼女とは会社の 創立記念パーティーの時に仲良くなり連絡 先を交換して付き合うようになった彼女の 明るく前向きな性格と飾り気のない笑顔に 惚れていた交際を始めて1年後彼女に プロポーズして彼女は喜んでオーしてくれ た俺は昔から子供が大好きで早く子供が 欲しかったので結婚もできるだけ早くし たいと思っていただから彼女が結婚を 受け入れてくれて嬉しかったしかし結婚し てもなかなか子供はできなかっ た夫婦なは良かったが教子に妊娠の兆候は なくそのまま数年が過ぎ たその頃俺は仕事で大きなプロジェクトを 任されていて子供ができないことは前より も気にならなくなってい た業務料は増え残業で日に日に帰る時間が 遅くなる家に帰ってすぐに寝て起きたら 朝食も食べずに急いで会社に 向かうそんな生活が連日続いてい た仕事は大変だがやりがいがあって 楽しかったそして明日は取引先での大事な プレゼン だ今日は朝から会議と打ち合わせが続き 慌ただしくしていた矢先俺はとんでもない 事実を知らされ た同僚の上条から昼飯に誘われ一緒に定食 屋に入っ た席についてランチを2つ頼みその後すぐ 眉を潜めながら口を開い たこれ見て くれ彼はそう言ってスマホの画面を見せて きたそこには喫茶店の窓際の席に 向かい合って座っている男女の姿が映って い たなんと女の方は妻の教子だった俺は自分 の目を疑った相手の男は知らない顔だ教子 は楽しそうに笑っている上条は言っ た見かけてから気になってさ後つけていっ たんだけどこの後2人で腕を組んでホテル に入って行った よ嘘 だろそれを聞いた俺は目の前が真っ白に なっ た写真に写っているのは人違いなんかじゃ ない教子に間違いはなかっ たあいつが浮気してる なんて昼食を終えて会社に戻った後2人の 写真が頭に浮かんで午後からの仕事は全く 手につかなかっ た家に帰るとすぐににそのことを問い詰め た今日さ上条から聞いたんだけどこの男 誰上条から俺のスマホに送ってもらった 写真を彼女の前に突き出し たすると京子は鞄の中から1枚の書類を 出してきたそれは離婚届けだったすでに 教子の分は記入して夏陰してあっ た離婚し ましょう冷たい声で彼女は言っ たなんだよやっぱり浮気してたのか よ俺は愕然とし た京子は下を向いたまま目を合わせようと もし ない彼女が許せなかっただから俺は離婚を 承諾した慰謝料は請求しなかっ たよよく考えれば俺にも責任があったのか もしれないからだ子供が欲しいと最速する ようなことばかり言っておきながら最近は 仕事に夢中で彼女をかってやれなかっ たこのところ時間もなくろに会話すらして い ないそんな俺に嫌気がさして他の男に走っ たの だろうそう考えると納得が言った だけど他の男に心を奪われた彼女とは やり直そうとは思えなかっ た理由はどうあれ裏切られたことには違い ない彼女が他の男とそう考えるだけで 激しい怒りで同期やきれ目まいがし た彼女は何も言い訳はせずに家から出て いった 翌日は朝から担当しているプロジェクトの 大事なプレゼンがあったでも俺の頭の中は 京子との離婚のことでいっぱいだった しかも昨晩はろに眠れてい ないおかげでプレゼンはボロボロで取引先 の先行から落ち大失敗に終わった今日の プレゼンどうしたんだよひどかった ぞすみません 俺はその責任を追ってプロジェクト リーダーの座から外され たそれからも仕事が手につかず頭の中は霧 がかかったように思考が働かないさらに朝 布団から出られなくなり出社できなくなっ てしまった体が重だるくて何もできない 悲しい気持ちになり心が 辛い何もがどうでもいい気持ちになって しまっ た毎日がしんどい俺は病院を受信し た医師からは自宅での療養が必要だと言わ れて仕事はしばらく給食することになっ たその後様々な薬を試したがどれも聞かず 何もやる気の起きない日々を過ごしてい たそれから半年が経ち仕事には戻る気持ち になれず 会社を退職して農業をしている田舎の実家 に帰ることにしたお前もなここでゆっくり と体を休めて次の仕事のことはまた元気に なってから考えりゃいい さまともな食事もしてなかったんじゃない の少し栄養取らないと ね両親は俺を還元してくれた近所の人たち も子供の頃からの知り合いばかりなので みんな優しく接してくれ たしばらくは寝てばかりの生活だった けれど母の作ってくれた取れたての新鮮 野菜たっぷりの料理を毎日食べていたら 自然に朝起きられるようになり飼犬を連れ て近所を散歩するようになったそれからは 少しずつ両親の畑仕事を手伝うようになっ たそうしていくうちにあっという間に1年 が過ぎ た俺は農家の仕事を一通り覚えこのまま 両親の仕事の後を継ぐのもいいななんて 思っていたそんな時だった東京に住んで いる弟とその奥さんが交通事故に会い2人 とも亡くなってしまったそして残された3 歳の1人息子は俺が容姿として引き取る ことになったまだ3歳の大い琢は自分の 両親が亡くなったことも分からずにいった パパママ どこそんな追いを抱き上げて怪し一緒に なって泣い たそれからはずっと琢磨を本当の子供だと 思って育ていつしか琢磨も俺のことをパパ と呼ぶようになっ たそんな琢磨がとても可愛くて 愛しいつがった子供じゃなくてもこんなに 愛しく思えるものなんだなとつくづく思っ たそれからさらに1年が経ち琢磨は4歳に なっ た昼間は琢磨を母に預けて畑仕事をする 生活を続けていた京子のことはあまり 思い出さなくなったがそれでも時折り 思い出す彼女は今頃どうしているんだろう か あの男と再婚して一緒にいるんだろう か幸せに暮らしているんだろう かある日俺たちは家族で温泉旅行に出かけ た宿泊した温泉旅館の廊でなんと目の前 からあいつが歩いてき た元妻の京子の浮気写真に移っていた男だ 間違いないあの写真は自分の携帯に保存し て何度も見たのだからでもその男が連れて いたのは教子ではない他の女と小さな 女の子だった一体どういうことだきことは もう別れたのかとっさにその男に声をかけ ていたおい京子はどうしたすると男は驚い た顔をして一緒にいた2人に先に部屋に 戻るように伝えから俺に向かって行っ たちょっとあなた何なんですか京子って誰 ですあ京子って矢神京子のことです か矢神というのは教子の救世だそうだよ お前教子と再婚したんじゃなかったのかよ そいつは俺をじっと見つめてから言っ たあなたもしかて京子の元旦那さんですか そうだよそう答えると男は急に顔色を変え たちょっといいですか2人だけで話せませ ん か俺たちは旅館のラウンジで話をすること にした私は福田と言います京子さんは 幼馴染みです家が近くて子供の頃から兄弟 のように育ってだからから男女の関係では ないしもちろん恋愛感情も持っていません よ彼はそう言い切った俺が上条に見せられ た写真の時は町で偶然あったついでに一緒 にお茶を飲んだだけでホテルになんて行っ ていないというこの男は本当のことを話し ているのだろう かだとしたらなんで上条はホテルに行った なんて言ったんだ そして教子はなぜ否定しなかったんだろう か福田は言っ たその同僚の方はあなたにマイナスの感情 を持ってはいませんでしたか えマイナスの 感情そう言われてみればやたらライバルシ をされていたような気もするそうだそれに 俺がプロジェクトリーダーを下ろされた後 に新しいプロジェクトのリーダーになった のは神条だっ たその後昇格もしたと聞いた まさかあいつは俺を蹴落とすのが目的で 教子が浮気していたと嘘をついたっていう のか そんなショックだっ た尊敬できる同僚だと思っていたの にそれからさらに福田は行った 教子は妊娠できない体質なん ですあなたとの間に子供ができなくて とても悩んでい て病院に行って検査したらそう診断さされ たそうですでもあなたは子供を欲しがって いただから自分とは別れて他の女性と再婚 した方があなたにとっては幸せなんだと 考えていたみたいで 久しぶりに会ったあの日そんな話をしてい まし ただから浮気を疑われても言い訳1つせず に自ら離婚を切り出したのだそうだったの か俺はなんて こと浮気は誤解だったのに一方的に彼女を 攻め立ててしまったそれ に俺は確かにずっと子供が欲しいと思って いたでも子供ができなくても教子への愛に 変わりはないしそばにいて欲しかったの になんだ よあの時もっとちゃんと話し合えるば よかっ たそうしていればこんなことにはなら なかったの に京子はあの後も俺にそのことを相談して いましたあなたののために離婚を考えてい るってでも離婚して数年経った今でも彼女 は前を向いて生きられないでいるずっと 塞ぎ込んだままなんですよそれじゃ彼女は まだ独身なんです かその問いに福田は頷い たそして彼女の連絡先を教えてくれ た彼女は今はに住んでいるそうだ福田と 別れてからいても立ってもいられなくなり 早速京子に電話し ただが着信拒否されているのか繋がら ない実家の電話にかけてみるかすると 懐かしい声が電話口に出たはい矢神 です美山と申しますが京子さん いらっしゃいますか 私です が 京子たし さん俺たちは数年ぶりに言葉をかわし た 京子福田さんから事情を聞いたよ今偶然 旅行先で見かけて声をかけて話をしたん だ本当に ごめんあの時は浮気を疑って悪かった 京子が悩んでいることにも気がつかないで 俺最低だよ な申し訳なくて謝りたく て声が震える涙が止まらなかっ た電話口からは教子のすすりなく声が 聞こえてきた私の方こそ相談もせずに自分 勝てだったなっ てあなたとちゃんと話せずにいたことを今 もずっと後悔してい て彼女は今にも消えそうな声で言った俺 たちもう一度やり直すことはできないか な恐る恐る彼女に 問いかける ふう彼女は泣きながら頷い たただあのと状況が違うことがあって話が あるん だ旅行から帰ってすぐに今子の実家へと 向かっ た数年ぶりの再会を果たし俺たちは固く 抱き合っ た俺は彼女に琢磨のことを話して聞かせた 次の日には彼女を連れて俺の実家に行き 彼女を琢磨に合わせ たこんにちはたく君 こんにちは彼女は琢磨をとても可愛がって くれた琢磨も彼女にすぐになつい た子供は諦めていたのにこんな可愛い子の お母さんになれるなんて 幸せ彼女は涙軍でそう言ったその言葉を 聞いて俺は嬉しくなった弟たち夫婦が 亡くなったことはショックで未だ悲しみは 言えないでも琢磨を俺が引き取ることに なったのはきっと運命だったのかもしれ ないとそう思っている天国に行った弟たち 夫婦のためにも琢磨が幸せになるように 大切に育てたいん だ琢磨を抱いている教子を抱きしめてそう 伝え たその後子は を入れ俺の実家に引っ越してきた両親も 教子を歓迎してくれ た今は2人で両親の農業を手伝って いるもうすぐ今の家を2世帯住宅に 建て替える予定 だ会社を辞めたあの時のことがまるで嘘 みたいに 思えるそういえば俺を落とし入れた上条は その後新しいクが実行される最後の最後で 失敗をして会社はその損害を被って大変な 事態になり上条はその後車戦になったそう だあいつに一言言ってやろうと昔の同僚に 連絡をしてそう聞いてもう何も言わなくて もいいかと思い直したママお腹減ったはい 今作るから ね琢磨は教子をママと呼ぶようになっ た俺は今ものすごく幸せな日々を過ごして いるこのままの生活が続くなら一緒に 暮らしていくのは無理 だかつて旦那だったひしに別れを告げられ た原因は私のせいだ仕事人間なった私は 働くことが生きがいだっった 私は今とあるスーパーの本部で マネージャーとして働いている子供の頃 から病気がちだった父と2人っきりの生活 はいつもお金がなくギリギリの中で やりくりをしてい た私は中学を卒業してすぐに地元の スーパーでレジ打ちのパートをして働いた 同級生からはお母さんのいない不家庭の子 が中卒でレジ打ちなんてかわいそうと言っ て見下してくる意地悪な子もいたが同じ中 学校のクラスメイトだったひしは高校の 帰りに毎日のようにお弁当やおかを買いに 来ては帰り際に一言頑張れよと声をかけて くれたそれから私はずっとスーパーで働き 続けながら大人になってと合い結婚し た仕事ではレジ打ちからいつしか売場主任 になり今はマネージャーとして本部の商品 部で働いて いるサービス業なので営業時間も長く土日 や連休は 忙しいもちろん定休日は ないだから丁寧に家事をすることはでき なかったし彼が休みの日私はいつも仕事 だった クリスマスも大晦日も正月も一緒に過ごし たことは ないもちろん子作りも後回しになって いるひろしもそれを理解してくれている そう思っていたでもそれは私の勝手な 思い過ごしだった彼のことはもちろん愛し ていただからこそ別れを切り出された時は 涙が止まらなかった けれど当時の私には仕事を辞めるという 考えはなかったし生活スタイルを変える こともできなかったのだひしと離婚して からは新しいアパートを借りて1人暮らし をしながら彼のことを思い出さないように 仕事に没頭する毎日だっ た離婚してから2年後友人から彼が再婚し たことを聞かされた 複雑な気持ちだったが幸せになってほしい と願ったその後も私はキャリアを積んで 会社でも重要な役回りを任されるように なっ たやりがいもあり周りの期待に答えたいと ますます仕事にのめり込む 毎日日日に疲れは増していっ たそしてある日突然プツンと糸が切れる ような感覚に陥り会社に行きたくなくなっ てしまった気持ちが落ち込み理由もなく なぜか涙が止まら ない仕事に行かなきゃという気持ちはある のに足が動か ないさすがにおかしいと思い病院で診察を 受けることにし た無理をしすぎなんじゃないですかまずは ゆっくり給養をして くださいはいわかりまし た病院からは診断書をもらいしばらく会社 を休むことになったそれからは起き上がる こともおっくうになり気力も出ず寝て ばかりの毎日で1月2月と時間だけが過ぎ て いく仕事に復帰したい気持ちが焦りに 変わりますます体調が悪くなって いくもうだめだ 私は長年勤めた会社を退職することにした 自分の中の数十年分の努力が一気に なくなることに不安を感じ たでも不思議と会社に退職を伝えた後は すっと心が軽くなっ たそれからしばらくして休養のため実家に 帰ることにし た夫に見放され仕事も失った私のことを父 はとても心配をしてい た実家に帰ってからは短時間のパートをし ながら少しずつ社会復帰を試み たそんな毎日を送っていたある日パート先 の薬局でレジを打っているとゆりえと声を かけられた え聞き覚えのあるその声にふと顔を見上げ てみるとひしが立っていた 別れてから数年は経っているが彼はそんな 月日など感じさせることもなく昔と変わら ない優しい瞳で私を見ていた久しぶりだね こんな姿見られちゃってなんか恥ずかしい な慌ててそういう私にひしが答えたいや 本当だよな似てるなとは思っていたけど まさかまた会えるとは思っていなかったよ 彼は目を丸くして驚いた顔をしてい た久々に再開した私たちはパートが終わる のを待ってもらい近くのカフェでお茶をし た最初はお互い緊張していたこともあって 彼はここのコーヒーは美味しいなとか ゆりえは甘いものに目がなかったよな なんて ない話をしていたしばらく立って一緒の 空気になれ始めた頃ひしが問いかけてき たところでさどうしてこんなところで働い ている の私は仕事のしすぎで体調を崩してしまい 塞ぎ込んでしまっていたこと生活を一変し たいと思い実家に戻ってきたことを伝えた それは大変だったなゆりえは頑張り屋だ から なそしてひろしも私と離婚してからのこと を話してくれ た彼は会社に新しく入社してきた派遣社員 の女性と再婚していたらしいしかしその 女性とも半年前に離婚することになっ た原因は彼女の浮気だった らしいその離婚をきっかけに実家近くの 視点にの希望を出して金が決まったそう だ全てを話しおえたひしはいやあお互い 色々あったけどさこうやってまた再開でき たのも何かの縁なのかも なと少し恥ずかしそうに笑っ たその笑顔に思わず私は頬をあめてしまっ たそれから私たちは頻繁に会うようになっ た休みの日は飲みに行ったり一緒に近所を 散歩したりもし たひしと再開して私はかなり元気になった と 思う今までは外に出かけたいという気持ち すら湧かなかったのに今は外出して楽しい と感じることが できる私は再びひしに心惹かれていっ た彼も同じ気持ちだろうか 再開してから半年が経った頃俺ともう一度 やり直してほしいやっぱり君のことが好き なんだて思って さひしに再び告白されて私たちは交際する ことになっ たもちろん結婚は考えていなかっ た私は彼を過去に傷つけてきたし彼も今や バ2の男だ お互い自分にもう自信がないというのが 本音だったと 思うそして私たちは同性生活を送ることに なっ たそれからは毎日が楽しく順調で私の体調 もすっかり良くなってい たそんな日々を送っていたある日ひしが 突然家に痩せ細った女の子を連れてきた こんにちはリナです 小声で挨拶をするその少女はなんと前菜と の子供だそう だ年齢はまだ5歳ひしに娘がいることは 聞いていたでもいきなり連れて来られたの で正直私もびっくりしてしまっ たごめんな急にあいつ実にリナを預けて そのまま行方をくらましたらしくて ひとまず家に連れてたんだいきなり ごめん彼は申し訳なさそうに俯いてい た私は大丈夫よそれよりリナちゃん私は ゆりえですよろしくね彼の手を握っている リナちゃんに声をかけるがリナちゃんは目 を合わせてくれなかっ たきっと母親にお置き去りにされて状況が 理解できないのかも 悲しそうに俯いているリナちゃんを見て私 まで涙が出そうになっ たしばらくの間ここに一緒に住まわせて やってくれないか な申し訳なさそうに聞いてくる彼に もちろんよなんだか娘ができたみたいで 嬉しいなよろしくねリナちゃんそう言うと リナちゃんはひしの後ろに隠れてしまった 初対面だし無理もないわね少しずつ彼女と 距離を縮めていければいいなと思ってい たそれから私はパート先に事情を説明し しばらく休みをもらってリナちゃんと一緒 に入れる時間を作っ た最初はなかなか心を開いてくれないリナ ちゃんだった がお人形で一緒に遊んだり2人でお風呂に 入ったりしているうちに次第に私に笑顔を 見せてくれるようになっ たそんなある日のことリナちゃんが大好き なオムライスを作ってあげる とゆりえおばさんの オムライスいつもあったかくてすごく おいしいママはいつも冷たいご飯しか出し てくれなかった からそう言って悲しそうな顔を する彼女のからしてリナちゃんは実の母親 にがしにされていたの だろう私は許せなかったこんなに可愛い リナちゃんを悲しませる なんてこのことはひしにも話してい たあいつリナのことはきちんと育てるって 約束したのに許せ ないと怒りをあわにし た婚当初は彼女に合わせてもらっていた けれど幼稚園に入院して1ヶ月に1回と 頻度が減っていってしまい最近はもう数 ヶ月に1度しか合わせてくれなかったそう だ会う回数が減っていくのと同時にリナ ちゃんがあまり話さなくなってしまいひし はずっと心配だったそう だ私は子供を産み育てた経験はないしリナ ちゃんとは初対面で顔というわけでもない 心に傷も追っているだろうし精神的にも 参ってしまっているであろう彼女を愛して いきたいと思っ たそれにしてもひしの前妻はひどい人だと 思う私は彼女に対して嫌悪感を日に日に 募らせ たそれからひはどうにかしてリナちゃんの 真剣を取り戻そうと 各方面に 働きかけもちろん私も協力した前菜には何 度も電話しても一向につながらなかっ たそんな前菜が突然私たちの家にやってき たのだからものすごく驚い た背が高く顔は美人だが化粧が濃く服そう も派手な私とは正反対のタイプの彼女は 玄関で大声をあげて たリナを返してちょうだいあの子がいない と困るのよ困るってどういうことだよ 置き去りにして男のところに行ったんじゃ なかったのかふざけるなよそう言って彼は 怒りをぶつけた彼とは別れたの1人で 寂しいからやっぱりリナと暮らしたいの よなんて自分勝手でとんでもないことを 言うのかとその言葉に私は怒りが爆発し たあなた子供を何だと思ってるんですか あまりにも身てすぎますよと叫んでしまっ た私たちが激しい行論を繰り広げていると 背後からリナちゃんがやってきた ママリナ迎えに来たわよさあ いらっしゃいと前菜が言うと 私のママは こっちこれからはゆりえママと一緒に 暮らす のそう言い放ち私の手をぎゅっと握った何 よ血が繋がったママの方がいいに決まっ てるでしょこっち いらっしゃいリナちゃんの手が小刻みに 震えているのが分かっ たこの子は私が育てます 大切なのは血の繋がりより心の繋がりです リナちゃんがぎゅっと私の手を握りしめ た娘に見放された彼女は顔を真っ赤にし 可愛くない子と一言残してドアを開け そそくさと走り去っていっ た母親がいなくなった後リナちゃんは少し 悲しそうな顔をしたがすぐに笑顔に 戻りママって呼んでもいいかなと私の目を 見て言ってくれ たその言葉に思わず涙が溢れそうに なる隣にいたひしも優しい笑顔でこちらを 見てい たそれからはスムーズにことが進みひしは リナちゃんの真剣を取り戻すことに成功し て私たち3人はのんびりと平和に暮らす ようになっ た後で聞いた話だがひしの前菜は借金取り に追われ相談しに行った両親にも感動され 逃げるように姿を消したそうだそれから 半年ほどが経った時その日はひろしの 誕生日だった私とリナちゃんでご馳走を 作って彼の帰りを待ってい たひは会社を定時に上がって急いで帰って きてくれ た私たちはさやかな誕生日パーティーをし た美味しいご飯を食べながらリナちゃんは 急に口を開いたパパいつになったらゆりえ ママが私の本当のママになる のリナちゃんの言葉に私もひろしも思わず 顔を真っ赤にしてしまっ た本音を言えば私はすぐにでもひの妻に なりたかったそして愛らしいリナちゃんの 本当のお母さんにもするとりなちゃんは ゆりえママはパパのこと好きと聞いてきた うんもちろん大好きよそう言うと今度は ひろしにパパはゆりえママのこと好きなん でしょと聞いたひしは顔を真っ赤にしても もちろんだよと答えたリナちゃんはうん わかった両思いだねじゃあ2人は夫婦に なれるねとにっこり笑って嬉しそうに言っ たするとひし はそうだ なと私の目を見ていっ たひしの言葉に私はドキっしてしまった するとひしが突然 立ち上がり私の方を向いて改まって話し 始めたゆりえさんまた俺の妻になって くださいそして可愛いリナのお母さんに なってやって ほしいはい喜ん でこちらこそよろしくお願いし ますデナちゃんが私たちにパチパチと拍手 をしてくれ たそれから間もなくして私たちは婚姻届け を提出しに行き正式に家族になっ た1度別れてしまった私たちだけどリナの おかげでまた一緒になれ たこれからは家族3人で毎日笑顔で楽しく 暮らしていこうと思う 私の父はおもちゃ屋を経営して いるだから私は子供の頃からおもちゃに 囲まれて育っ た家には父と母が用意してくれたお ままごとセットや人形や友達が持ってい ないようなものまでとても充実してい たおもちゃ好きな父と母のおかげで幸せな 時代だったと思う海外からの輸入物やレア な限定品など父はあらゆるルートを駆使し てこだわりのおもちゃを種類豊富に たくさん仕入れていた週末はいつも店はお 客さんで賑わっていて父も母も忙しそうに してい た私も子供の時からよく店の手伝いをして いた 常連のお客さんに可愛がられお客さんが 連れてくる子供と仲良くなり店内で一緒に 遊んだりしてい た今は高校に通っているが学校が終わった 後は店の手伝いをして いる昔からの馴染みのお客さんにはあら はなちゃん大きくなったわ ねと声をかけられたりしていた 子供が買いたいおもちゃの名前が分から ない時は一緒に調べて探してあげたりいつ も親切で丁寧な接客を心がけて私は毎日 楽しくおもちゃ屋で働いてい たしかし最近駅前にデパートができお客 さんはデパートのおもちゃ屋に流れて しまい私たちのおもちゃ屋に来る人は激減 してしまっ た店の売上は落ちていき父はなんとかこの 苦しい状況を立て直そうとチラシを配っ たり新しいおもちゃを増やしたり思考錯誤 してみたのだが一向に客足は戻らなかっ た母は家計を支えるためパートの仕事を 始め店にいることが少なくなった ある日父は夕食の時にとても暗い表情で こう言っ た色々頑張ってきた がもう限界 だ店を閉めようと思う え私はショックだった母は下を向いて泣き 始め たそんなの嫌だよなんとかならない のすま んもう無理なん だ今月一杯で閉めることにする [音楽] よ子供の時から大好きだった場所が なくなるのは本当に悲しかっ たそんなある日お客さんのいない廃業寸前 のガランとした店内で商品の整理をして いるとボロボロの服装をしたみすぼらしい 風貌のおばあさんが1人店に入ってき たいらっしゃい ませ久しぶりのお客さんだ私は嬉しかっ たおばあさんは私に近づいてきてこう言っ た私の孫が今病気で入院しているんだ けど今度孫の誕生日だからおもちゃを買っ てあげたく てそうなんですねお孫さんはおいくつです か5歳になるわ男の子よ元々はすごく元気 で活発な子だったんだけど病気になって から歩けなくなってしまって ねおもちゃを買って元気けてあ のそうだったんですねきっと喜んでくれる と思います よどんなおもちゃが好きなんでしょうか そう聞くとおばあさんは悩み始め たそう ね車のおもちゃが好き かしらでも色々好きみたいだからよく わからないの そう言うとおばあさんは鞄の中から茶色い 封筒を取り出して私に渡し たこれはそのお金で買えるだけちょうだい 風を開けてみるとなんと中からさたが出て き たこれはいくらです か 100万円入ってるわひ 100万円私がびっくりしていると私は もう見ての通り恒例だから ねそんなにこの先長くないしとにかく生き てるうちに孫を喜ばせてあげたく てそそうだったんですかちょっと待って ください私は急いで裏で在庫の整理をして いる父の元へ走ったお父さん大変 100万円渡されちゃった えなんだっ てお父さんもびっくりして一緒に店内に来 たおばあさんはおもちゃを物色して いる うーんどれがいいのかわからないね お父さんはさっき私が持っていった 100万円のチブ筒をおばあさんに 返し急に何を思ったの かうちの店はもう今月一杯で閉店するので 無料で好きなだけ持っていっていいですよ と言った え無料 で今度はおばあさんがびっくりして 父はきっとこのおばあさんが最後のお客 さんかも知れないから大番ぶる舞いしよう と思ったの だろうしかしおばあさん はそれはさすがに申し訳なくてできないわ ちなみにどうして閉店してしまうんです かお恥ずかしいながら近くにデパートが できてから売上が落ちてしまいまし てお店の継続がこんなになってしまいまし たそれで閉めることにしたん ですそうだったんです か大変でした ねこの店は孫が大好きだったそうでよく 息子の嫁が孫を連れてきていたようなん ですよ そうだったんです ねお名前をお伺いしてもよろしいです か河野と申します ああ河野さんよく来てくれていました ねあんなに元気だったスバル君が入院して いる なんて信じられない なそうなんです元気だったんですけどね 原因不明の病気で急に下半身が動かなく なってしまっ てリハビリが大変でなかなか本人がやる気 になってくれなくて困っているん ですそれはそれは大変ですね是非うちの おもちゃで元気になっていただき たいそうだおすめのおもちゃがあるんです よそう言ってお父さんはラジコンを持って きたこれは限定品でかなりレアな商品なん ですスバル君はラジコンが好きだったので きっと喜ぶと思います よ確かにラジコンをいくつか持ってます ねじゃあそれをいただこう かしらそれからお父さんはミニカーや ゲームフィギュアなどスバル君の好きそう なおもちゃをたくさん集めてきたもし持っ て帰るのが大変であれば郵送もできます よじゃあ全部郵送でお願いしよう かしらかしこまりました料金お支払いし ます わいいんですよ今までお孫さんにうちの店 を来ていただいていたお礼として受け取っ て くださいそう言って父は堅くにお金を 受け取らなかっ たおばあさんは諦めた様子で本当に ありがとうございまし たあと月末までにもう1回きますのでそれ までに絶対店を閉めないでください ねはい月末までやっていますので大丈夫 です [音楽] よおばあさんはそれを聞くと安心した様子 でりっこと笑って店を出ていっ たなんだか不思議なおばあさんねあんなに ボロボロの格好なのにどうして100万円 も持っていたの かしらそうだな不思議だな 人は見た目じゃわからん な少し謎が残りながらもあんなに嬉しそう にちゃを買ってくれる人がいて私は 嬉しかっ たそれから2週間後のことだった私が店番 をしていると店の前に黒塗りの高級車が 止まっ た誰だろうと思って見ていると車のドアが 開き高級そうなスーツを着たおじさんと 綺麗な洋服に身を包んだ奥さんそしてなん と先日店に来たボロボロのおばあさんが 先日来た時とは全然違う綺麗なみなりをし て車から降りてき たお久しぶり ねおばあさんはそう言って笑顔で私に声を かけてき た私がしておばあさんを見ている と今日は息子夫婦を連れてきたの よ私ね普段1人の時はみに全く気を使わ ないんだけど今日は息子に言われて ちゃんとしてきた の驚いている私の心の中を見透かしたよう におばあさんはそう言ってくすっと笑った すると父と母が奥からやってきておばあ さんと息子夫婦の姿を発見すると ああ河野さんお久しぶり ですと言ったお久しぶりです最近全く来れ なくなっちゃってすみませんでしたいえ いえとんでもない です先日息子がここのちゃをお母さんから もらって大喜びしてたんですよそれで嫌 がっていたリはりもまた頑張ってくれる ようになりまし たまた元気になったらママとおもちゃ屋 さんに行きたいって言ってました のそうだったんですか元気になってくれた ようで本当に良かった ですはいおかげ様ででもお母さんから聞い たのですが今月一杯でお店を閉めてしまう んです かそうです ね売上が厳しいものですみませ んその時おばあさんの隣にいるスーツを着 た男性が急に前に出てきてお父さんに名刺 を渡し たあの私実はこういうものでし てお父さんはその名刺を受け取って びっくりしていた えあの有名なおもちゃメーカーの社長さん なんです かはいおもちゃの製造業を仕事にしてい ますそれはそれ はお父さんは嬉しそうに彼の顔を見てい た最近はデパートでのおもちゃ販売が増え てきましたがこういったおもちゃ専門店の 魅力も必ずあると思ってい ます僕は子供の頃よく近所のおもちゃ専門 店に家族と遊びに行っていたんですよだ からこういう貴重な場所がなくなって 欲しくないと思っているんですよ ね奥さんとおばあさんが強く名いて [音楽] いるこのお店はは品揃えも豊富でうちの 息子が気にいるようなおもちゃがたくさん あり ます場所を変えてもっと内装と外装も 新しくすればきっともっとお客さんが来る と思うんですよ ねありがとうござい ますただ移転も考えましたが資金がないの で諦めまし たお父さんがれて言うと彼が笑顔で口を 挟ん だその資金に関しては私が出資させて いただくので是非もう1回チャレンジして みませんか え父と母は2人とも驚いた顔をして顔を 見合わせていたまた息子が元気になったら 是非連れてきたいと思ってるんでですだ からどうかお願いし ます そんな父は最初遠慮がちに断っていたが しばらくすると川の夫婦の推しに負けて首 を縦に振っ [音楽] たわかりまし たもう一度やり直させていただき ます本当にありがとうございます 感謝してもしきれませ ん父と母の目には涙が光っていた私も 嬉しくて思わず泣いてしまっ た川の夫妻とおばあさんはそんな私たちを 見て微笑んでい たそしてそれから半年間父は川の社長と何 度も打ち合わせを重ねようやく 君が入院している病院の近くの駅前に 新しいおもちゃ屋をオープンさせ た今までの店よりもずっと広くて綺麗な店 だ事前に川の社長がSNSで代々的に宣伝 してくれたおかげでオープン初日から たくさんのお客さんで賑わった父と母と私 がバタバタ働いていると向こうの方から車 マイスに乗ったスバル君とスバル君の お母さんがやってくるのが見え た2人は店に到着する とどうも回転おめでとうございます今日私 がここに回転祝に行くと言ったらスバルも 行きたいって言うから連れてきまし たママ連れてきてくれてありがとうわあ前 よりもおもちゃが増え スバル君は大喜びでお母さんに車椅をして もらって店内を楽しそうに回っておもちゃ を見てい た父と母はその姿を見 てよかっ たあんなに喜んでもらえてやっぱり おもちゃは子供を幸せにする道具だから なそうねあなた本当によかっ たこれからもっと頑張りましょう ねと嬉しそうだっ た私も大好きな父のおもちゃ屋が潰れなく て住んだ ことこんな素敵な店に生まれ変わったこと がとても嬉しく てこれからもずっとここで父と母とスバル 君のような子供たちを幸せにするために 一生懸命働いていこうと強く心に誓っ た元妻はアパレルブランドでバリバリと 働くデザイナーだっ た次から次に彼女がデザインする服は売れ ていき芸能人のファンもいるちょっとした 有名人だったそんな彼女は俺の自慢の妻だ これもっと素材が柔らかい方がいいわね うんカラーはもっと深いブルーがいいと 思う の俺は定型している工場で生産ラインの 責任者をしてい た俺より10歳も年が若い彼女は工場の おじさん相手にすることなくテキパキと 意見を伝えてき た何回か会ううちにその正直で力強い性格 に惹かれ何度もアプローチをしてついに 付き合うことができ たそれから数年付き合って俺たちは結婚 することになっ た結婚してしばらくは一緒に料理を楽しん だり旅行に行ったり2人の時間を楽しん だだがしばらくして美香の仕事が忙しく なっていった 原案と企画から始まりデザイン画を立体化 したパターンの制作や使用する記事の 選定商品化するまでの生産ラインの確保や 販売戦略まで幅広く対応し実力主義の大変 な仕事だっ た徐々に毎晩帰りは遅くなっていき展示会 がある月はほとんど家にも帰ってこれ ないそんな状況を俺は理解していたから家 のことはできる限りやってい たもちろん自分も朝早く家を出て残業だっ て あるそれで家事をこなすのは大変じゃない と言ったら嘘になるそれでも彼女よりも俺 の方が時間に余裕があったし何より家事を 彼女のためにすることは嫌ではなかっ たそんな生活がしばらく続いてい た彼女は日日に多忙を極めほとんど家に 帰ってこなくなっ たごめんね今日も仕事で遅くなってまだ 終わらないの明日も朝から打ち合わせが 入っているから今日もホテルに泊まるわ ねそう か仕方ないな倒れないように無理するな よ彼女が忙しくなるにつれて気になること があっ た次第に金遣いが荒くなってきたの だ卓球便お届けにあがりまし たまた か玄関には開けていない段ボールの箱が 山積みになって いる俺は美香に電話したもしもしみかまた 買い物したの か今日何か届いたぞあそう後で見るから 置いといて よ彼女は仕事柄か洋服や靴やバッグを どんどん買っていた気に入ったブランドで 新しいデザインが出るとすぐに何でも買っ てしまうでも段ボールも開けずに使わずに ずっと置きっぱなしだそれでまた新しい ものを 買う俺は見かねて久しぶりに自宅に帰って きた美香に行っ たファッションが好きなのは分かるけど 使わないものばかり買っても仕方ない だろうそういうお金の使い方はどうかと 思う けど美香は疲れていたのかその日は無きに なって俺の言葉に言い返してきた何よ私が 何を買っても自由 でしょ生活費だってあなたより入れている のよあなたは家事を頑張ってくれればいい わその言葉にさすがにカチンと来てしまっ た家のことは2人で協力したいし偉そうに なんなんだ調子に乗るな よその言葉が勘に触ったのか彼女が 言い放っ たあのね私 結婚生活より今は仕事に行きたい の妻からそう告げられた 時もう無理だなと離婚の二文字が頭を よぎった価値観が違うんだ 仕方ないそして俺からその言葉を切り出し たそうね私たち一緒にいない方がいいのよ そうかもしれない な俺は妻への気持ちが結婚してから嫉妬に 変わっていたのかもしれ ない10歳も年下なのにバリバリと働き 才能のある彼女に俺よりも何でも持ってい て生き生きと仕事をしている彼女 にじゃあ私が家から出ていくからそれで いいわよねああ と言ってもこの家も妻の名義だこの家に あるものほとんど全てのものは彼女が買っ たものだった俺の持ち物なんて会社に来て いく背ぐらいなもんだいややっぱり俺が出 ていくここは君の買った家だしねあなたで もミカに文句を言ったのに俺がもらうのは おかしいだろう 俺の言葉に妻は困ったような表情を浮かべ たそれもそうだ俺が会社からもらっていた 給料はとても 少ないそれでやっていけたのは確かに高級 取りだった妻のおかげでも あるでもその上から目線とも言える妻の 心配も俺は嫌だっ た自分の面倒は自分で見れる 分かったわあなたの好きにすれば いい俺は荷物をまとめて家を出た行く当て なんてないただ少しばかりの貯金はある から安アパートぐらいだったら借りられる だろう妻に別れを告げて家を出ると不思議 とほっとしている自分もい た空を見上げると大きな満月が浮かんで いる 俺はその満月に微笑んでい たそれから俺は会社をやめたもう彼女とは 会いたくなかったしちょうど転職を考えて いたからいい機会になっ た妻のいない生活は思いのほが快適で朝も 早く起きろと言われないしあなたの料理は 花がないと文句を言われることもない 余り物を使った料理は貧乏臭いから だめ映画鑑賞も自身のスキルアップになら ないから だめうるさく言われることはないし何より 生き生きと才能を多価する彼女を見て嫉妬 する自分がいなくなっ たそれから数年の月日が流れ た俺は再婚することも元妻に会うことも なく 長いこと1人で気楽に生きてき た急に寂しさに襲われる時もあるが仕事で 忙しくしているうちにそんな気持ちも 忘れることができ たそうして20年が経ち俺は60歳になっ てい た最近考えることは会社を定年退職した後 に1人でどんな風に過ごすかが 悩みの種だっ たそんなある日のこと昔働いていた アパレル工場の同僚と久しぶりにあった 居酒屋で飲んでいるとその中の1人が こんなことを言い出したの だそういやお前の元奥さん会社をやめた らしいぜデザインしたTシャツの柄に盗作 の疑いがあってえ 大変だったらしい よ友人の話では夏のTシャツのデザインが 売上も順調で話題にもなったしかし しばらくしてから他のアパレルブランドが 以前に発表したデザインと全く同じだと 訴えられ裁判座になった挙句会社を首に なったそう だカも散々叩かれてコミからも批判される 始末で彼女がいくらそのデザインは オリジナルだと主張しても認められない 結果となったそう だ会社も多額の損害を出しミカも責任を 取らされて仕事を首になったと いう仕事とそれに伴うキャリアは彼女に とって生きがいそのものだ無法品なんて 作るわけが ない今まで 考えてすら来なかった彼女のことが急に 心配になっ た家に帰って彼女の電話番号に電話をかけ たが繋がらない携帯電話は使われていない とアナウンスが流れて いる翌日気になった俺は彼女が住む家に 行ってみることにし たもう引っ越しをしているかもしれないが 一応見に行ってみようそう思っ たしかし20年ぶりに会うのはさすがに 緊張する喫茶店で一服してから行く か懐かしい街並みを前に俺はまず一旦心を 落ち着かせようとタバコを買うため コンビニに入っ たガコーヒーを手に取りカウンターに 並ぼうとしていたその時 何やら破れたボロボロのジーンズを履いた 女性が売り場をうろうろとして挙動不審な 動きをしてい たな何だろうと思いその女性を目で追って いたするとその女性がポケットウイスキー を自分の手さげ袋にしまおうとしていた あれ万引 か俺はとっさにその女性の横に行き彼女の 手からウイスキー瓶を取り上げ たその女性の体からは酒の匂いが漂って くる何するんです か彼女がこっちを見たその 瞬間俺は頭の中が真っ白になっ た みか彼女は驚いたように俺の顔を見ている みはホームレスかと思うほどの薄汚れ ボロボロの服を着ていたがその顔は彼女に 間違いない彼女もはっとした顔をしていた が目をつって俯きながら久しぶりねと 小さな声で言っ た変わり果ててしまった彼女の姿にあ然と なりながら俺は彼女と迎いの公園に行って 少し話をすることにした 喫茶店に入ろうとしたが彼女が嫌そうにし ていたのでひとまず公園のベンチに座って 話を聞いたその内容は同僚から聞いたこと と同じだっ たただ違うのは後輩のデザイナーに騙され たということだっ た後輩のデザイナーが書いてきたデザイン で製品化が決まり仕上げまでの流れに どんどん進んでいったが途中でその後輩が 突然退職したそして販売が決まりしばらく すると無法しているとの話が出てあっと いう間に大事になっていったそう だ最終的に彼女は会社を辞めざるを得ない 状況になりお名を着せられデザイナーの 仕事もなくなってしまっ たの仕事をしたがない彼女は今は日雇いで 清掃員をして働いていると言ってい たその話を聞いて俺は泣いてしまっ たバリバリとデザイナーであることに誇り を持って働いていた彼女がどんなに辛い 思いをしてきたか想像すると苦しかっ たまだ家は売ってないのち小さな声で話す 彼女の生活が心配になって彼女の家を 訪れることにし た俺たちが住んでいたあの家に美香は嫌 そうにしていたが俺がしつこく行くと言っ て聞かないので最後は観念したように 分かったわとだけ行ったそしてその家に つき玄関を開け部屋の中を見てあ然とし た彼女と住んでいたあの家はすっかり口 はてゴミ屋敷になってい たすごい量のビールの缶やウイスキーの 空き瓶も散乱して いる変わりはててしまったその様子に言葉 が出なかっ た彼女のみすぼらしい姿と荒れた家には 正直ショックしかなかっ た立ちすくむ俺を見て彼女がポロポロと涙 を [音楽] 流す私あなたと一緒に住んだ思い出が 集まるこの家は売ることができなくてでも ひどい状況よ ねこんなに自分が惨めだと思うことって ないわよ 俺は彼女の顔を見ることができず顔を そらしていっ た とりあえずここは今人の住む場所になって ないから一緒に掃除を しよう賞味期限の切れた 弁当何ヶ月も現れていないタオルを俺たち はビニール袋に詰めていくやっと足元が 見える頃になると懐かしいものが目の前に 出てき たこれ新婚旅行に行った時の写真だわ本当 だ今の君と全然違うなあなたは変わって ないわねいや変わったよこの頃と比べると お腹もだいぶ出てきたしそうねちょっと 太ったか も写真を見て俺たちは笑い合った 写真に移っていた俺たちもまたお互いに顔 を見合わせ笑ってい た結婚して間もい頃はいつも笑っていたわ よねそうだなお互いに新婚生活も楽しくて 毎日が新鮮だったっ け2人で支え合っていた結婚当初は毎日が 楽しかった 結局何もなかった頃が1番楽しかった な何もなかったから逆にいろんなことが できるようになるのが新鮮で嬉しかったん だよ なそう料理のできなかった私があなたの おかげで卵焼きが作れるようになったのは すごい進歩だったの よでも君は仕事がが忙しくなってすぐに 作るのをやめちゃったけど な うんあの時やめなければこんなことには ならなかったのか も彼女は寂しそうにそう言うとそっと笑っ ている2人の写真の顔をなぞっ た卵焼き お腹空いたし食べよう か俺はなんとか片付けを終えたばかりの キッチンを見つめ彼女に尋ねた うんそして2人で卵を買いに行っ た私がやると黒焦げになるのにすごい な君に料理を褒められたのは何十年ぶりか な妻が苦笑 するそっと彼女は箸で卵焼きをつかみ口に 入れた その 瞬間彼女の目から涙がこぼれ た おいしい彼女は涙を流しながらどんどんと 卵焼きを平らげて いくそして食べ終わった後両手で顔を追い 静かに涙を流し続け たその姿を見て俺はたまらなくなり自然と 口から言葉が出 たまた一緒に 暮らそう彼女の肩を抱いていっ たもう十分に苦労を味わってきた彼女を 今更責める気にもなら ない俺たちは再び一緒に生活を共にする ことになっ た毎日がのんびりしてあの時とは全く違う 暮らしは心地よかった 彼女は俺の作る料理を褒めてくれるし映画 鑑賞は楽しかっ た彼女は20年前とは随分変わってい た1日1日が感謝で終わるってありがたい こと ねと昔の彼女では想像もできないことを 毎日のように言ってい た行動もとは違った俺のズボンにほれを 見つけては新しいものを買うのはもったい ないと言って綺麗に縫ってくれ た袖を汚してしまったワイシャツを 捨てようとしたらスパッと切って半袖の シャツにリメイクしてくれた時は正直驚い た彼女は今法制の技術で洋服のお直しや リメイクをする仕事を始めた あんなに新しいファッションが好きだった 彼女からは想像もできない職業だでも彼女 曰く洋服を新たに再生することはデザイン と同じなのよと言っていた彼女の発言には 驚くばかり だ俺はと言うと60代からの人生も なかなか捨てたもんじゃないと彼女を 見つめて が日々溢れるそんな充実した毎日を過ごし ている [音楽]
心が❤️温まるお話ばかりで、
読み方の雰囲気と合っていてとても良かったです、
いつも素晴らしいナレーションの方々に感動しています、そのせいか他のナレーションを聞けなくなりました、本当に素晴らしい声優さんですね、お名前をまだ知りません、ご存じの方お知らせいただければ幸いです、
落ちぶれた職業に清掃員を使うのは如何なものでしょうか?私のヘンケンでしょうか、清掃員も立派な職業では無いでしょうか?