【強迫性障害】「目を離さないで…誰かを傷つけるかもしれない」心が不安に縛られて社会的に孤立も…家族を巻き込みながらエスカレートも 回復の手立ては“向き合わないこと”

【強迫性障害】「目を離さないで…誰かを傷つけるかもしれない」心が不安に縛られて社会的に孤立も…家族を巻き込みながらエスカレートも 回復の手立ては“向き合わないこと”



日常のふとしたことから、強い不安に心が囚われてしまう人たちがいます。“強迫性障害”。当事者と家族の声から、回復の道を探ります。 

◇《不安から確認が止められない…就職前の息子が強迫性障害に》

 鍵をかけ、何度確認しても、不安が消えない。洗っても、洗っても手の汚れが落ちたと思えない。不安を打ち消そうと繰り返すほど自分を追い詰めてしまう―。

『強迫性障害』と呼ばれる、心の病があります。

・強迫性障害の息子を持つ母親
「もう誰も治せない。自分を治すことはできないし、一生このままで苦しんでいくなら〝殺してくれ〟と毎晩、言われました」

就職を控えた春、大学生の息子に異変が現れます。抑えがたい不安に、息子の心が覆われていったのです。

・強迫性障害の息子を持つ母親
「外出する前に荷物やポケットに凶器が入っていないかをどうかを確認するんです、全部。すべて確認してからでないと、外に出られない」

「立ち上がったら外へ出ていって、誰かを加害してしまうかもしれないって言うので…息子は、部屋に座ったまま動けない状態で、窓のそばとか玄関には、絶対に近寄ろうとしなくなりました」

自分はちゃんと部屋に留まっているのか。5分おきに確認しなければ、不安を拭えなくなりました。それだけではありません。

◇《「自分から目を離さないで…」エスカレートしていく息子の不安》

・強迫性障害の息子を持つ母親
「スマホやペン、パソコンを自分の視界に入れる場所にはおかないでくれ…と。例えば脅迫文とか、人に危害を加えるような事件を思わせる書き込みをしてしまうかもしれないという恐怖が、息子の中で、どんどん湧いてきたみたいで…絶対にしないんですけれど」

自分はネット上に、危険な書き込みをしてしまうかもしれないー。そんな不安も抱えるようになっていたのです。以前は明るく元気だったわが子。

女性のノートには、当時、息子から投げかけられた言葉が綴られていました。

・女性が息子の症状を記録ノートより:
「一緒にいるときに自分から目を離さないでくれ…」

外出を恐れ、部屋に閉じこもり、結局、就職も諦めざるを得なくなりました。

・強迫性障害の息子を持つ母親
「自分で何回、確認しても納得できないので、私に凶器が入ってるか確認してって…“ちゃんと中まで見て!”って言われて。一日中、振り回されている感じですよね」

◇《張り詰めている日々…息子と病院を訪ね歩き2年》

 そして、不安に心を縛られた息子の行動は、次第にエスカレートしていき、家族を巻き込んでいきました。

・強迫性障害の息子を持つ母親
「強迫性障害の診断を受ける前だったので、家族も対応が理解できていない段階だったので、言うことを聞かないと、本人がパニックになって大声出したりするので、それが恐怖だし、かわいそうだし…息子が寝ているとき以外は、こっちも張り詰めているような感じでした」

どうして息子は、こんなにも不安にとらわれるようになったのか。女性は、いくつもの医療機関を、息子を連れて訪ね歩きました。そして2年が経ったのち、ようやく『強迫性障害』と診断されたのです。

◇《意味がないと分かっていても…理解されない苦しみ》
 札幌にあるカウンセリング施設。太田滋春さんは強迫性障害を専門とする、臨床心理士です。

・『こころsofa』臨床心理士 太田滋春さん
「強迫症については、あまり理解が得られないので、説得とか説教をされて、本人はそう言われても、頭では分かっていても、自分だって意味がないとか分かっているけれど止められない…と苦しんでいる人が結構います」

1か月に60人もの当事者が、この札幌のカウンセリング施設を訪れます。

患者の割合は人口の2%から4%。発症の多くは20歳前後です。日常生活のふとした行為をきっかけに、押さえようのない不安が生じ、何度も確認を繰り返してしまうー。

その衝動を引き起こす引き金は、実に様々です。

◆4や9、13といった数字を不吉だと恐れる【縁起恐怖】。

◆必ず左右対称や、いつもの配置でなければ落ち着かない【不完全恐怖】。

◆汚れが取れない気がして体を洗い続ける【不潔恐怖・汚染恐怖】。

◆外出先で誰かを傷つけたのではないか【加害恐怖】。

◆いつもの手順で進めないと悪い事態が起きると思い込む【儀式】など。

◇《記者にも思い当たる記憶が…回復の糸口は“向き合わないこと”》

実は、取材を進める記者にも10代のころ、思い当たる記憶がありました。

・熊谷七海記者
「私の指が、スイッチに当たった位置によって、自分のいつものルーティンの位置から外れてしまったら“火事になるんじゃないか”…そうした不安が自分の中であって」

「過去には、そこに触れられないと、何回もスイッチを付けたり、消したりを繰り返してしまうことがあって…そうした不安と、どうやって向き合っていけばいいんでしょうか」

・『こころsofa』臨床心理士 太田滋春さん
「今おっしゃった言葉にヒントがあって、向き合わない方が多分いいんですよ。ちょっと話半分で、ちょっとルーズになってみませんか?という感じ」

たとえ不安が生じても、無視するように受け流す。そして、何も起こらない体験を重ねていく。それが強迫性障害を治療する手立ての一つ『暴露反応妨害法』です。

この取材を担当した記者の場合、「強迫性障害」を伝える報道を目にしたことで、不安との向き合い方に気づき、解消されていきました。

◇《この心の病を知ってもらいたい…“パンダ先生”としてネットに発信も》

 “この病を知ってもらいたい…”。太田さんは“パンダ先生”と名乗り情報を発信しています。心を縛られ、自分を追い詰めてしまう人たちへメッセージを届けています。

・『こころsofa』臨床心理士・太田滋春さんによるYouTube配信
「きょうはですね、その癖、強迫症かもしれませんよ…ということを動画で紹介してみたいと思います」

・『こころsofa』臨床心理士 太田滋春さん
「強迫性障害は、確実に治る病気です。良くなった場合は、再発もかなり少ないと言われています。ぜひ希望に向かって一緒に足を進めていきたいと思います」

◇《16年にわたる強迫性障害との日々…元看護師が描く体験記》
 鹿児島県に暮らす、元看護師の“つくしゆか”さん。16年にわたり、強迫性障害と向き合ってきました。

そして、つくしさんは、自身が体験した強迫性障害を漫画で描き、3年前に『極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした?』(燦燦舎)を出版。今年10月には2冊目となる『強迫性障害とともに生きてみた。不安が軽くなる30のヒント』(ラグーナ出版)も出しました。

◆つくしゆかさんが描いた漫画の一部)
・「(4という数字を見た)きょう、帰りに事故に遭うかもしれない…」
・「「窓!エアコン!コンロ!」

・強迫性障害の体験記を描いた漫画家(元看護師)つくしゆかさん
「手のひらにばい菌が残っていたら、次の患者にうつすんじゃないかと怖くなって…もう何回も20分くらい手洗いをしてしまったりとか。(職場の上司に)自分はこういう病気だってことを打ち明けるんですけど、それは治そうとする努力が足りないからだとか…ちょっと心無いことを言われたことがあって…」

職場では、薬の瓶を何度も確認。そして帰宅すると、戸締りの確認を繰り返しました。その行動は周囲に理解されず、つくしさんは孤立していったのです。

◇《孤立するも心境に変化…「必ず長いトンネルから出られる」》

治療を受ける中、父親が病に倒れたことで、つくしさんの心境に変化が現れました。

・強迫性障害の体験記を描いた漫画家(元看護師)つくしゆかさん
「私は、なるべく慎重に生きていたのに、こんなにどうしようもないこと(父の死)って起こってしまうんだな…と気づいて。それだったら今を中心に、生きて行ったほうがいいかなと考えが変わって」

不安に囚われても、できることは限られている。そう気づいたことで、少しずつ心が落ち着いていったのです。

・強迫性障害の体験記を描いた漫画家(元看護師)つくしゆかさん
「絶対にこの病気は治る病気だから、自分のペースで治療をしていけば、必ず長いトンネルから出られるよと言いたいです」

“安心”を求めるあまり自らを追い詰めてしまう心の病。それが強迫性障害です。

・強迫性障害の息子を持つ母親
「息子とは今、強迫性障害については、ほとんど話さないです。客観的に苦しんでいる姿を見ていたので、その姿が家族の記憶にも焼き付いているんです」「何かのきっかけで、また戻ってしまったら、どうしようと当事者も家族も、そうした不安を抱えている」

「強迫性障害という心の病があって、本人はその行動を好きでやっているじゃなくて、すごく苦しみながらやっていることを理解してほしいです」

回復への道は、この病を恐れず、理解することから始まります。

◇《当事者や家族が混乱から抜け出すために…回復への道は》

堀啓知キャスター)
 外出先で、カギや火の元が心配になることはありますが、俗にいう心配性などと片づけられない、明確な違いがあるわけですね?

世永聖奈キャスター)
 例えば、鍵を掛けた後も、何度も開けたり閉めしたり、汚れを落とそうと、洗うことを止められなかったり―。そうした「確認行動」から抜け出せず、不安を解消できない状態が何時間も続くと【強迫性障害】と診断されるとのことです。

ただ、専門的な医療機関が、まだ十分ではない…との現状もあります。

堀啓知キャスター)
 まだまだ理解が広まっていない中、当事者や家族は、診断されるまでは、混乱に置かれることになりますね。

世永聖奈キャスター)
 取材した女性の息子さんは、症状も落ち着き、現在は仕事にも就いているとのことです。また女性は、自身の体験から当事者や、その家族を結ぶ『北海道OCDの会』という集まりで活動を続けています。OCDとは強迫性障害を意味します。

『北海道OCDの会』のホームページには、匿名で相談できるチャットなども設けられているとのことです。

堀啓知キャスター)
 個人個人で症状の程度はもちろん違ってくるとは思います。ただ、自身の闘病記を漫画に描いた元看護師のつくしゆかさんの言葉にもあった通り、それぞれ当事者によってペースは違っても、必ず治る心の病だということに、少し明るい希望が持てるのではないかと思います。

強迫性障害については、今後も取材を続けて、またお伝えしたいと思います。

【2025年11月17日(月)HBCテレビ『今日ドキッ!』にて放送】

鍵をかけ、何度確認しても不安が消えない 。 洗っても洗っても手の汚れが落ちたと思え ない。 不安を打ち消そうと繰り返すほど自分を 追い詰めてしまう 障害と呼ばれる心の病があります。 もう誰も直せない。自分を直すことはでき ないし、 こんなに一生を続くならもう殺してく れって前番言われましたよね。 就職を控えた春、大学生の息子に異変が 現れました。 抑えが不安に心が覆われていきました。 外出する前にあの荷物やポケットに狂器が入っていないかどうかを 確認する全部ね確認してから出ないと外に出られない。 あの、立ち上がったら外へ出ていって輝いしてしまうかもしれないっていうので、自分はちゃんと部屋にとまっているのか? 5 分起きに確認しなければ不安を拭えなくなりました。 女性のノートには当時からの言葉が 一緒にいる時に自分から目を離さないで くれ。 元気だった息子は部屋に閉じこもり、就職 も諦めることになったのです。 私に書いてるかどうか確認してって。やっぱりあの本人パニックになって大声出したりするので寝てる時以外はこうこっちもり詰めてるような感じですね。 女性は2 年に渡り息子と病院を尋ね歩きました。 そして白性障害と診断されたのです。 こんにちは。よろしくお願いします。お願いします。礼します。 はい。どうぞ。どうぞ。おください。はい。 札幌にあるカウンセリング施設。田茂春さんは脅迫性障害を専門とする臨床心理師です。 脅迫症についてはあまりこう理解が得られなくて うん。 説得されてとか説教されてで本人あのそれじゃそう言われても頭では自分だってこんなの意味がないの分かってるんだけれどもやめられないのにっていうことで苦しんでるって人とかも結構いますね。 うん。 患者の割合は人口の 2%から4% 発症の多くは20歳前後です。 ええ、 実は取材を進める私自身にも 思い当たる記憶があります。 今困ってることはでも 指が当たった位置によって ちょっと外れ自分のルーティーンと外れていたら家事になるとか 自分の中であってでそこに触れられなかった時何回もつけて消してつけて消してを繰り返してしまうとか それってどういう風に向き合って対処していったらいいんですかね ええでこれがですね今おっしゃった言葉にすごいなんかヒントがあ あの、向き合わない方が多分いいんですよ。 ああ、そうなんですね。 ちょっと話というか、ちょっとルーズになる練習しませんかみたいな感じなんです。 不安が生じても無視するように受け流す。そして何も起こらない体験を重ねていく。治療法の 1つ暴露反応妨害法です。 面白い言葉でこ斜め 私の場合脅迫性障害を伝える報道を目にしたことで不安との向き合い方に気づき解消されていきました。この病を知ってもらいたい。太田さんはパンダ先生と名乗り情報を発信しています。 今日はですね、あの、その癖もしかしたら脅迫症かもしれませんよってことを今日はですね、動画でちょっと紹介したいなと思います。 汚いなと思っ 不安に心を縛られ、自分を追い詰めてしまう人たちへ届けています。自分がないの 確実に治る病気です。良くなった場合は再発っていうのもかなり少ないという風に言われてます。 え、是非こう希望に向かって一緒にこう足 を進めるなんてことをしたいなと思って おりますので、 これは元看護師のつかさんによる体験。 16年に渡り脅迫性障害と向き合ってき ました。 今日帰りに事故に会うかもしれない。 窓、エアコンロ 手のひにバイキが残ってたら次の患者さんに移してしまうんじゃないかなって怖くなって、もう何回ももう何回っていうか 20 分間ぐらい手洗いをしてしまったりとか自分はこういう病気だっていうことを打ち明けるんですけどやっぱりそれは直そうとする努力が足りないからだとかちょっとこう心ないことを言われ したことがあって 帰宅すると戸締まりの確認を繰り返しました。その行動は周囲に理解されず孤立する結果に治療を受ける中父親が病に倒れたことでしさんの心境に変化が現れました。 なるべく慎重に生きていたのにこんなどう しようもないことって起こってしまうんだ なっていうのに気づいてそれだったら今を 中心に生きていった方がいいのかなって いう風に考えが変わって 不安に囚われてもできることは限られて いる。 を気づいたことで少しずつ心が落ち着いていったのです。 絶対にこの病気は治る病気だから、あの、頑張りすぎずに自分のペースで治療していけば必ずこうなんだろう長い長いこうトンネルからは出られるよっていう風なことを言いたいです。 安心を求めるあまり、自らを追い詰めてしまう心の病い、脅迫性障害。 本人はその行動をやってるんじゃなくて、すごく苦しみながらやってるっていうことを、あの、理解して欲しいなと思います。 回復への道はこの病を恐れず理解すること から始まります。 外出先でよく鍵かけたっけなとかね。あれ 日元ストーブ消したっけなとかね。そう いうことは誰しが多分感じたことがあると 思うんですけど、なんかそういうレベルと 明確に違いそうですね。はい。そうなん です。例えば鍵をかけた後、加をかけたと 分かっていても何度も開けたり閉めたりし てしまうとか汚れ落とそうと洗うことを 止められなかったりそうした確認行動から 抜け出せずに不安を解消できない状態が 何時間も続くと脅迫性障害と診断されると いうことです。ただ専門的な医療期間 がまだ十分ではないという現状もあります 。 ですので、まだまだね、世の中理解広がってないのかなと思うんですけど、当事者家族は診断されるまでは混乱に置かれてるのかなと思うんですけども、まず鶴子さん、どんな感想を持ちました? え、やっぱ家族は大変だなと思いますし、あと野球会も意外にあって、スポーツ会って結構あるんですよ。 僕が知ってるのは、あの、バットをずっと立って、もうメーカーがしっかりこう 1mm 単位で自分の方向いとかないとヒット打てないんじゃないかとかなんかそういうのをすごい細かく気にする選手がいて バットのロゴがちょっと斜めになって気になって、 そう。置く時ですね。自分が構える時じゃなくて、で、それを僕らがこう遊び半分であったらすっごいやっぱ怒られるんですよ。でもその人にとってみればそれはもすごく大事なことで、でもやっぱりこうね、周りが理解していくってのはすごく大事なとはね。 感じました。ですね。今回取材した女性の息子さんですが、今は症状も落ち着いて仕事にもついてるということです。また女性は自身の体験から当事者やその家族を結ぶ会を立ち上げました。会のホームページには匿名で相談できるチャットなどが設けられているということです。 自分たちだけではないんだということにね、気づくだ。これやっぱ当事者同士で話し合うっていうのは本当スクになるのかなと思うんですけど。平野さんいかがでしょうか? そうですね。 やっぱり家族のことなのでなかなかこう、ま、気軽に相談できるっていう機会もやっぱりないと思うので、こういう同じ教遇の方がやっぱり相談にチャットで乗ってくれるとかっていうのは非常にありがたいだろうなと思いますね。うん。あの、きっと症状は個人個人全然程度も違うと思うんだけども、でもあの、看護師の方言ってましたけど、えっと、ペースはね、人によって違うと思うんだけど、やっぱ治る病気なんだ。やっぱそこはちょっと 1つ明るい材料かなと感じましたけども。 で、この脅迫性障害については今後も取材 を続けてまたお伝えしたいと思います。 特集でした。